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詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

不可

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
わたしは動かない
石のように硬く岩のように重い心は
動かない
明るいことに、健康なことに、前向きなことに
反応しない
あなたは何をしようとしているの
わたしは何も信じられない
たとえあなたにさえも
期待は持てない
たった半日山へ行って
それが何だって言うの
そんなことで
このわたしの
石交じりのコールタールのような
どす黒く重く硬い石の心が動くとはとても思えない
わたしの内の良いものも可能性ももう二度と
明るみに表出することはなく
わたしはこのまま
駄目になっていくのかもしれない

94.3.9



模擬的リストカット

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
現実と空想の狭間を模擬的リストカットで埋める
これは確かな真実ではない
わたしはその時
今、此処で、死のうとは思っていなかったから
だが完全に空想でもない
実際に右手にナイフを持って
左手にその刃先をあてがって
押し付けて一寸引いて、押し付けて一寸引いて
皮膚に紅い血の線
ナイフを
紙に向けてゆっくり切り裂いてみると
心はひどく感情的に昂ぶって
涙が滲んで
再びナイフを
腕に宛がって押し付けて見ると
涙はウソのようにスーと引いて
心は
何の機能も果たすことの出来ない
部品の一つも入っていない外側だけのテレビみたいで
何も無い
感情がスースー抜けていって
心の中は何も残っていない
意識は点になって
目の前の自分の腕に深深と沈み込んだ
ナイフの先端のみに集中していて
それをただジイーと眺めている以外は
感情的なものは何も現れて来ない
哀しくも苦しくも孤独でも無く
怒りも憎しみも意識に無い
気持ちがスーとする
何もかも心の中のものが
スーと消えてゆく
波が静まってあっと言う間に平らになるように
顕在意識の中のゴチャゴチャしたものは
みんな流れ出て行って
よけいなものも必要なものも一切が無くなって
中は空洞
カラ
色は虚ろなブルームーンストーンの
白味がかった半透明の鈍い霧の湖の深淵な一色
あれは全く、凪のようだった。

94.3.7



わたし

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
時間は虚しい現実の幽霊
睡眠は怠惰な惰力の惰眠
ポエムは遊惰なクダラナイ合理化
わたしは
わたしは現実に乗れない時代遅れの惰気が生んだ流浪の幻想
エゴイズムとナルシズムの圧縮しそこなった歪んだイースト
過度の自責は巧妙な逃避
わたしは持てる全ての感情と反感で自己の全ての苦痛を回避する
回避して回避してそのうち老いさらばえるだろう
建設という言葉はわたしの辞書には無い
暗い暗い地中の遥か下から
怒りになれない怒り
声にならない呻き
叫びに成らない悲鳴
わたしの存在に関わったあらゆるこの世に対する憎しみの情を
窒息しそうな僅かな空気に向けて
思う
ただそれだけ思うだけ
愛は掴み損ねた壊れたオモチャ
その日溜まりの白日夢の中で
わたしの心は永遠に歳をとらない
わたしはいつまで経っても
頭の禿げ上がった幼児
萎びた盲目の赤ん坊だ

94.3.5


飢餓、心の

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
食べても食べても食べた気がしない
やっとのことで5キロ落とした
もう元に戻っているだろう
何か食べずにいられない

夫は嫌いだ
ドクターも嫌いだ
母も
父も
大嫌いだ
そして人びとを
わたしは嫌悪している

緩くなったジーンズがまたきつくなる

94.3.5


彼の人

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17

わたしは自分の過去の滞った柵のその感情の全てを
彼の人に転移する
あらゆる感情を抱(だ)く、愛憎を
彼に愛情を感じる時
彼はとてもこの世のものとは思えない程の
すばらしく慈愛に満ちたやさしく暖かな揺り籠
身も心もとろりとろけるような母のぬくもり
彼に憎悪を感じる時
彼はひどく間抜けな鈍感な脳天気で頓馬で呑気な子供染みた只のはしゃいだ中年
わたしは彼の心が解からないし
彼はわたしの心が解からない
どちらも真正面からぶつからない為だろう
彼は意識的にそれを避け
わたしはしたくてもそれが出来ない
三週間前
彼はこの世の中の只一人の愛の象徴
信頼のまったき源泉
だったが今は
他者と同様
あんなヤツはキライだ!
あんなヤツはキライだ!
これは転移だ
どれもこれもみんな転移だ
彼の人、言いたいことがあったらハッキリ言えばいいじゃないか
あなたのその
もったいぶった含みのある煮え切らない表情も態度も言葉も仕草も
わたしはキライだ!
言う気がないのなら態度にも出すな
今はわたしを疲弊させるだけだって何回書けば諦めるのか
わたしの粘着性にあなたは勝てるの?

それとも
逆転移しちゃった?

94.3.4


虚無

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
どれもこれも違う気がする
何もかも嘘のようで
不実で
何も確かなものはなく
真実は何所にもない
全て
正しくはない
全てが虚構の中でカラマワリしている
実態のない風船だ
無さ過ぎる
密度が
重みが
限りなく消えてゆく
色の粒子は永続的に
消えて透き通る過程が繰り返される
殺したい衝動は猫に向けられ
破壊したい願望は内面の自己を殺してセーブする
そう、憤怒も悲哀も憎悪も敵意も
自己を殺してセーブする抑圧
愛情は母の乳房だ
母は陽だまりの柔らかな土だ
土は
わたしがいずれ死ぬ場所だろうか
死んでも見つからない場所は何所だろう

94.3.4 am5:10


あなたの心の中の

2004年10月03日 | 90.1.8~95.7.17
あなたの心の中の
わたしはどうしているの
伝えることを拒絶され
あなたの内心には入れてもらえない
歪められた自分の姿が
あなたの顔に映っている
わたしはどんどん虚ろになって
虚しさが体の周りに満ちてゆく
からっぽからっぽ
抜け殻死骨
怒りと憤りと悲しみと孤独が
混濁した心の澱みになって
嗚咽
その胸の内を
あなたは決して見ることがない
これ以上のつらさも悲しみも拒否をして
わたしは石になりたい
冷たく硬い氷の石に
何も見ない世界へ行きたい
何も感じない心になりたい
あなたの心の中の
わたしはどこにいるの

94.3.2


ガラスの球

2004年10月03日 | 90.1.8~95.7.17
今日で6日目まだ続いている
Dr.が見えている
Dr.は消えていない
凪を
維持できている
なんだか素(そ)に戻ったみたいな気分で
対人恐怖は相変わらずだけど
神経が裸になって外気に曝されてはいない
外(自分の家の中、家族を含めて)に出ても
違和感、疎外感はそのまま
けれど
Dr.の影に隠れるようにして
その背中越しに人びとを見ている
心はヒリヒリしていない
Dr.の観念の家に入って
わたしの体の周りをガラスの球が囲んでいて
そのガラスに包まれて
ガラスの中から外を見ると
心がヒリヒリしない
決して自分からは
世間の中、人びとの中に参加することは出来ないけれど
Dr.を意識してさえいれば
Dr.の中、Dr.の家の中に入ってガラスの球の中で安全を感じてさえいれば
''外'' に自分を置くことだけはできる
ガラス越しに ''外'' を見ていられる
心の静かを保っていられる
守られている
気になっているうちは

94.2.13


薄れる現実感

2004年10月03日 | 90.1.8~95.7.17
穴の開いたビニールみたいに
わたしのイロイロな思いがスーと
逃げてゆく
波も凪も今ピンと来ない
そんなのどっちだっていい気がする
そのうち彼方のことも消えてしまうかもしれない
現実感が薄れてゆく
何もかもぼんやりしていく
実感が湧かない

彼方は
わたしを怒らないでね
いつまでも其処にいて
遠くへは行かないで

感情が無くなっていく
熱が逃げていく
思いが立体から面になって
線になって
点になる

その向こうに
彼方の影を追う

94.2.11 am4:52


波と凪が錯綜するイメージ

2004年10月03日 | 90.1.8~95.7.17
イメージが交錯している
波と凪が錯綜している
不安と困惑が時にどっと溢れ出て胸が切ない
その合間に凪がぼうっと浮かぶ
凪を感じるのは何ヶ月ぶり
だがその凪とて
合理化が生み出す幻影に過ぎず
波はといえば
無知な虚像の夢か現か幻
あらゆるものに不信を抱き反発し攻撃し憎悪の念さえ増幅させて
全てに対し敵対する氷の石のような冷たく固い心に自分を持っていかないと
現実感を持って物事に向かうことが出来ない
今はトロッとした自分になってしまって
何にも現実感を抱くことができない
あらゆるものに不信を抱き反発し攻撃し憎悪の念さえ増幅させて
全てに対し敵対する氷の石のような冷たく固い心を造るには
やはりそれなりのエネルギーが必要で
今そんなものは微塵もない
波を感じても凪を感じても
わたしは不実だと
思う
合理化は不実の代名詞
わたしは誠実な人間ではないということだ
わたしの真実はきっと
物心つかない二つか三つの頃の遠すぎる過去に
置いてきてしまった
そこで見失ったまま何処かへ行ってしまった
今でも何所かの空に
浮いているだろうか
過去は二度と来ない

94.2.10 am4:30


シューベルトの未完成

2004年09月30日 | 90.1.8~95.7.17

シューベルトの未完成は全き完成
音楽の森
どんどんどんどん豊かな緑が生い茂る広がる
湖も木々も葉も空気もいっしょになって時空を満たしてゆく
その真ん中でわたしは驚異と歓喜の鼓舞の大きな息をする
緑の空気が体中入って来て
やがてどうしようもなく溢れてしまう
感動が
自分のキャバを超え次から次へと湧き上がる
産み続ける森のパノラマ
成長する森の成分は激しい風を巻き起こし
いつしかわたしも空中を泳いでいる
湖と木々と葉と空気の中に加わっている
産み続ける森の成分になるわたし
なんとうれしいことだろう

94.1.18 am5:20

mayakusさんの、リズムの「リ」 に TB!


ヴィヴァルディの海の嵐

2004年09月30日 | 90.1.8~95.7.17

わたしは海の嵐が好きだ
それを聞いている数分間
心が躍っている
子供のようにピョンピョン飛び跳ねて
冒険のようにドキドキして
宝物見つけた時みたいにワクワクして
わたしはその中にどんどん入っていって
音楽とわたしが溶け合って
ひとつになる
自身が音符になったみたいな気がして
流れに乗って
体が動く
その数分間
自分が生きてる気がする
全身
神経がパッとクリアになって
世界の一員
人としての自分
活動と躍動のわたしが
一瞬蘇る
音が消えて
流れが止まると
わたしも止まる
わたしは
音楽に巻かれるゼンマイじかけのブルー
心は音楽に呼応するゼンマイじかけのトケイ
まだ
音楽に反応するセンサーが
残ってはいる

94.1.17


カザルスのやさしいてのひら

2004年09月30日 | 90.1.8~95.7.17

カザルスのチェロを静かに聴いたことがありますか
カザルスのチェロには愛と祈りがある
カザルスのチェロは温かい
カザルスのチェロは抱擁する
なんだか涙が出てきます
カザルスのチェロは心です
心そのもの
温かく柔らかな土の匂いがする
カザルスのチェロは母であり父であり天の子供です
何もない
見栄も体裁もエゴも奇麗事も欺瞞も押し付けがましさも高慢さも
カザルスのチェロは謙虚が貫いており
真実が貫いている
何も要求しない
ただ受容する
ただ愛する
地球の内部をその懐に全て包み込み
地球上の全ての生きるものに微笑みかける
ただ愛がある
愛が流れている
真摯に
謙虚に
カザルスの心はうたっている

病に疲れた心が
撫でられてゆく

93.12.22


レクイエム

2004年09月30日 | 90.1.8~95.7.17
BACHのアリアに抱かれて
永遠の眠りにつきたい
その祈りの中で
永遠の眠りにつきたい

何者をも拒絶する心が
BACHのアリアに溶けてゆく
BACHのアリアを母の乳房を吸う乳飲み子のように飲む
胸に
吸う
体中にその愛と祈りの心を満たす
そして現実の時間がわたしの心に忍び込んでしまわないうちに
身も心もBACHのアリアに浸透し埋没しているうちに
目を閉じ
ゆっくり海の底に落ちてゆくように
死んでゆきたい

人は狂気を知らない
わたしの中の狂気が
あのアリアに吸い寄せられてゆく
水が水に溶け合うように
混じり合う
同化する

BACHのアリアに抱かれて死にたい
まだpureが死を選べるうちに

93.12.3


投げやりでなおざりでいいかげんな不安神経症者のうた

2004年09月30日 | 90.1.8~95.7.17
わたしはやる気がない
神経症のままで終わればいい
わたしは嫌だ
わたしの言葉は全て無駄
ぬるま湯の卑怯な快感の中でだらだら卑屈に生き永らえる
もぐらと化して
惰性で
ズルズル
無意味に生き永らえる
殺せるだけ殺す
要求したくない
何も願いたくない
期待を持ちたくない
理想も描きたくない追いたくない
自分を美化しない
誇張をしない
みんな死ね
死んで消えろくそったれ
密かにそう思いつつ
わたしも死ねばいいのだ
ハッ!

93.11.25