食べ尽くすための解決法は、
軽くよそえばいいのですが、
よそう方にも、事情があって・・・。
ご飯をよそう、下男役の役者さんは、
かなり動きの多い芝居をする上に、
そでから物を持ってきたり、順番にハケていったり、
いろいろと仕事が多いのです。
彼は彼で、
ここでこの台詞を言った後、
やかんをソデにハケて、戻ってきて、
座って、この台詞を言う。
・・・みたいな状態で、
かなり細かい計算をしないと、
いや、いくらきちんと計算をしても、
時間的にギリギリなんですね。
そんなギリギリの状況で、
台詞と台詞の合間に、ご飯をよそう、
というアクションまでが入るワケです。
それも演出効果を狙って、
バカでかい<しゃもじ>を使ってる
デカいおひつに、デカいしゃもじ!
こんな状態で、
細やかなことをやっていられるワケがないっ!
バコっと山盛りによそっちゃって、
(おっとぉ、ごめん~。でも時間がない!)
(うっ)
みたいな心のやりとりが、
毎回繰り広げられておりまして、
上の方のブースから見ている音響さんは、
そのたびに、
「うわ、今日は多いなぁ」などと、
ヒヤヒヤしながら、見ていたのだそうです。
でも、そのおかげで、アンケートにも、
「本当に食べててびっくりした」
といった声が一杯ありました。
彼女の苦労の甲斐があった!
といっても
「もう二度とやりたくない」と言っていましたが(笑)
そうそう(とまた長くなる)
似たような話が、
昔の映画の撮影所でもあったそうです。
<つづく>
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