望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話・その17

2010-02-18 22:13:52 | 舞台・ウラ話

暗転の中、大勢で動かねばならないとき、
どうするか、というと・・・。

まず、

≪暗転中に、みんな一斉に舞台の定位置につく場合≫は、

舞台のそでに、「前へならえ!」のように、
みんなでズラッと並びます。

そして、 

手をつなぐ、腕をつかむ、肩をもつ、背中をさわる、など、

前の人のどこかをつかまえて、金魚のフン状態を作ります。

暗転になったら、
そのまま、舞台に進んで 
順次自分の位置に散っていくんですね。


これ、外から見たら、かなり異様な光景です。

出る寸前で、真剣そのものの顔をした、大のおとなが、
ズラッと縦に並んで、手をつないでたりするんですから。


で、面白いのは、

「前の人の、どこを、どうつかむか、触るか」で、
けっこう個性が出るんですね。

というか、劇団の場合などでは、
それぞれにその劇団のカラーがあるように思います。


今からフォークダンスですか?って聞きたくなるほど、
前の人の両肩に、自分の両手をがっつり置くところ、とか、

触っているかどうか、わからないくらいに、
そっと前の人の背中を触るだけ、のところとか。

私の独断でいえば、触る度合いが強いほど、
仲がいいような気が、しないでも、ない、かな?


並んでいるときには後ろの人に触らせていても、
実際に暗転になった途端、
その手を振り払って、さっさと1人で行ってしまう 
なんて人もいますしね。

ま、どこの社会でも同じです 


で、反対に、

≪暗転で、みんな一斉にハケる場合≫は、

近くにいる人たちがまとまって、
つながってハケるのが基本です。

そうじゃないと、みんな真っ暗な中で、
我先にと入ろうとしますから 
そのまんま、パニック映画みたいになっちゃいます。

なので、
暗転でハケる順番というのは、
かなり厳密に決めておきます。

劇場に入って、一番時間を使うのが、
この種の練習と打ち合わせなんです。 


つまり、
「暗転!!」となったら・・・、

速攻で、近くの人の体をつかみます 
もちろん、相手は最初から決めてあります。

だから暗転近くになると、
芝居にかこつけて、
さりげなーく移動している人がいたりします 

つまり、
手を伸ばせば相手をつかめる場所まで動いておくんですね。



でもそこまでやってても!
これが、意外に!
スパッとはつかめないものなんです 

(つづく)
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