雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森78 手塚治虫さん『メトロポリス』角川文庫

2010年09月10日 04時59分20秒 | 本と映像の森
本と映像の森78 手塚治虫さん『メトロポリス』角川文庫、平成7年2月25日初版~平成15年5月25日10版、307ページ、705円+消費税

 「メトロポリス」は手塚治虫さんの初期傑作です。
 1949年9月15日に育英出版より発行なので、ぼくの生まれる2年前です。

 最近、2001年にアニメ映画化されたので、見た人もいると思います。
 問題は、原作のこのマンガとの違いをどう感じるか、だと思います。

 陰謀組織「レッド党」の首領「レッド公」さんが画策して、科学者ロートン博士さんに作らせた人造人間「ミッチイ」の物語です。

 アニメ映画はDVD店で借りて、見ました。
 マンガを読んでの感想で言うと、マンガは舞台が大都会「メトロポリス」から豪華客船「アトランティス」に移ってしまうので、視点がぼやけています。
 アニメ版は、ずっとメトロポリスが舞台なので、物語としては集中できてすぐれているように思います。

 ただ、人造人間であり、ロボット達を指揮して人間社会を滅ぼそうとするミッチイさんと対立するのが誰かというのが、問題だと思います。
 
 アニメ版では、マンガ版にはいない、ロボット嫌いのレッド公の養子・ロックさん(手塚治虫マンガのキャラです。血も涙もないロックは、手塚さんのキャラでぼくがいちばん好きなキャラです。ぼくが好きなのはロックさんが「火の鳥・未来編」の、未来都市の核爆発のクレーターで座り込んで死を待つシーンですが)が、大きな役割を果たしてます。

 マンガ版と違って、けんいち少年は、アニメ版では大きな役割を果たせていません。

 ほんとうは、ミッチイさんと親しいけんいちさんは、もう一方でロボットの反乱と対決するという立場との相克・矛盾で、物語の解決をもたらす役割だと思うのですが、マンガ版でもアニメ版でもそうなっていません。

 それは、両性具有という設定でつくられたミッチイさんとけんいちさんの恋物語を、セックスをあまり描かない手塚さんが省略してしまった、アニメ映画もそれを踏襲したため、捨てられた物語だと思います。

 つまり、ミッチイさんとロボットを憎悪するロックさんと、なんとかミッチイさんとロボットたちと人間社会を両立させようとするけんいちさんとの対立、そういう物語にすべきだったのでは、ないでしょうか。

 あるいはミッチイを恋して自分の命令に従わせようとするロックさんと、ミッチイを恋してミッチイと共同体をつくろうとするけんいちさんの対立?
 
 アニメ映画版で、人間社会の崩壊を救うのが、メトロポリス崩壊のスイッチを押したロックさんだっていうことが、何か、物語の悲哀を低くしているのですよね。
 やっぱり、このスイッチを押すべきは、ミッチイを誰よりも愛している(実際に、ミッチイと関係のあるという設定の)けんいちさんでなければ、ならないと思います。

 自分の愛する人間(人造人間)を、愛するがゆえに、自ら、その終わりを選択する、そういう物語だと思います。

 うわ、すごい妄想でした。ごめんなさい。
 

 

雨宮日記 9月8日(水) 台風は消滅してヒキガエルの声?

2010年09月10日 04時41分18秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 9月8日(水) 台風は消滅あしてヒキガエルの声?

 朝は雨でしたが、寝て午後起きたら、雨も風も止まっていました。
 ネットで気象情報をみたら「台風は消滅」でした。
 
 家のそばの水路で、何かカエルみたいな声が聞こえます。
 はて?この声は?
 ネットで調べてみると、どうもヒキガエルの一種かもしれません。
 アズマヒキガエルとか、そういうたぐいかも。
 もう少し調べます。
 
 N子さんは今日は「仕事で疲れた」と言って、夕食の支度をしてから寝てしまったので、一人でNの仕分けにいってきました。
 帰って来たら「ありがとう、やってくれたの」とN子さんに声をかけられたので、それだけで満足です。