雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

古代史の本 11 山口博『大麻と古代日本の神々』宝島社新書、2014年3月 

2014年08月13日 19時03分24秒 | 古代史の本


古代史の本 11 山口博『大麻と古代日本の神々』宝島社新書、2014年3月、235ページ、定価本体762円+消費税

 松本清張さんが幻覚性大麻とゾロアスター教をテーマに描いた『火の路』と『眩人』を受け継いで、山口博さん(富山大学・聖徳大学名誉教授)が描いた日本列島におけるシャーマンと幻覚性大麻の歴史。

 その研究の鍵を提供したのが、日本における忌部(いんべ)氏の阿波から安房への東遷だった。

 そして戦いを勝利に導く鳥装シャーマンや忌部氏の祖神・天日鷲神の歴史、すべてとてもおもしろいです。
 
 そして忌部氏の歴史書『古語拾遺(しゅうい)』も興味深い。これは岩波文庫で出ているので、手に入ると思う。

 日本に渡来した高句麗系・積石塚古墳とも関係在りそうです。別途研究。

 高句麗系といえば、有名なのは高松塚、知る人ぞ知るのは高句麗系がからんでいるといわれる厩戸皇子、厩戸皇子自身が大陸の牙民族系の亡命者で多数の軍隊を連れて斑鳩に住みついたという小林恵子説もあります。

 それへの賛否はともかく、そういう説があるということは知っておくべきです。賛否・反論は自由。

 

 


古代史の本 10 松本清張『火の路(みち) 上・下』文春文庫、原著1973~1974年

2014年07月26日 12時16分24秒 | 古代史の本

 古代史の本 10 松本清張『火の路(みち) 上・下』文春文庫、原著1973~1974年

 危険ドラッグに関連して思い出したのが、松本清張さんの名作・古代推理小説の「火の路」。

 T大学史学科助手の高須通仔を主人公に、古代史から引退した海津信六を副主人公に、明日香の石像物をめぐって通子が謎を追う。
 
 古代史推理の部分は、おもしろくてためになる(少し古いが)が、新聞連載でよくこんなむずかしいものを毎日連載したと思う。なんせほとんど「研究ノート」が延々と続く「論文」部分があるのだ。

 物語は、カメラマン板根要介と雑誌副編集長福原が明日香の酒船石の写真を撮っているところから始まる。そこに高須通子が現われるというシーンから始まる。

 古代歴史学界・骨董界・盗掘界・偽造界のどろどろした暗い背景の前を、高須通子がひたすら歩き続けるような物語です。

 酒船石・益田岩船・猿石・亀石・二面石‥

 そして海津がつぶやいた「アサシン」という言葉から、高須は古代ゾロアスター教とペルシア文明の渡来を考察する。

 著者は斉明天皇が異質であり、ゾロアスター教=拝火教のペルシア文化と、ドラッグを使った幻人の文化の流入を述べています。

 おもしろい本です。検討の余地があると思います。

 


古代史の本 発売が始まった『週刊 日本の神社』(全100巻?)

2014年03月08日 23時56分53秒 | 古代史の本

古代史の本 発売が始まった『週刊 日本の神社』(全100巻?)

 2月から毎週発行が始まった「神社マニア」には必読の雑誌。カラー32ページで、写真やイラストを多用しています。判型はA4より横が少し広い?

 神社内の詳しい見取り図や、神社の行事の詳しい紹介がいいですね。

 創刊号は290円、第2号から590円、つまり月4週で2360円です。

 発行所はカタカナで「デアゴスティーニ」、あまり聞かない出版社名ですね。どういう意味か、わかりません。

 第1号は、やはり出雲大社、第2号は伊勢神宮(内宮)、第3号は熊野三山、第4号は厳島神社……ちゃんと100号まで発行してくれるといいですけど。

 


古代史の本 モース、E・S『大森貝塚』岩波文庫、岩波書店、1983年

2013年03月02日 20時35分07秒 | 古代史の本

古代史の本 モース、E・S『大森貝塚』岩波文庫、岩波書店、1983年

 帯に「日本考古学の第1歩というべきこの大森貝塚発掘の報告書は、モースの透徹した科学的精神をみごとに体現し、今にわれわれを圧倒する」と書いてあります。

 1877年、アメリカ人のモースさんは日本に来て1877年(明治10年)に東京の海岸で汽車から「貝塚」を見て、発掘を計画しました。

 たんに発掘しただけなら、単なる「遺跡マニア」「考古学ファン」ですが、モースさんは、その発掘の報告書を図版も含めて、日本語と英語で作成し発表したことです。

 その報告書が、現代のわれわれに、この岩波文庫で残されました。

 あのニセ「旧石器時代石器遺跡」のうち、どれくらい報告書が残されているでしょうか。報告書が残されていてもウソ報告書ですが。

 このモースさんの報告書が、現代の用語「縄文時代」「縄文土器」の初出であることも、強く強調されていいと思います。

 ぼくが持っているのは、1983年1月の第1刷のすぐあと、2月の第2刷ですが、今(2013年)増刷されているのでしょうか?ということで、ネットで検索してみたら、今日も定価で販売されています。買えますので。


古代史の本 安本美典責任編集『季刊邪馬台国116号』梓書院、2013年1月

2013年02月01日 05時09分22秒 | 古代史の本

古代史の本 安本美典責任編集『季刊邪馬台国116号』梓書院、2013年1月

 ぼくが定期購読している『季刊 邪馬台国』は日本列島の西端、福岡市の梓書院から発行されています。こういう「地方(失礼!)」の小さな出版社からの「邪馬台国九州説」の雑誌が、近畿や東京で蔓延する病気「巻向遺跡=邪馬台国」説や、「箸墓=卑弥呼の墓」説を真っ正面から批判していることに、勇気と知恵を感じ、心より応援しています。

 興味のある方は、ぜひ一度、手にとって読んで見てください。気に入ったら定期購読してくだささい。

 旧石器ねつ造事件で、それを事前に正面から批判していた一人が竹岡俊樹さんです。竹岡さんが「特集 考古学を疑え」の巻頭論文「旧石器時代研究のゆくえ」をNさんとの対話という形で執筆しています。

 対話しているNさんの発言では、すでに旧石器学界は死んでいる。生き返るチャンスは、藤村のインチキが発覚した2000年11月の時点の後で充分あったのに、みんな自己批判を回避して、竹岡さんの具体的な批判を無視して、自己保存と延命に走った。だから、もう生き返れない。

 10年以上経ったんですね。

 次の論文の、辻本武さん著「旧石器捏造事件考」が秀逸ですので、その目次を紹介します。原文は辻本武さんのHP「『歴史と国家』雑考」で、読むことができます。

 1 旧石器捏造事件 ー節穴の目かー、2 発掘現場では ー見えないものが見えたー、3 石器の観察 ー見えるものが見えないー、4 石器の実測 ー太古と現在の区別がつかないー、5 層位は形式に優先する ー信じられなくても疑わないー、6 捏造「事実」から生まれた歴史像 ー理屈と膏薬はどこにでもつくー、7 脂肪酸分析 -類は友を呼ぶー、8 批判があったが ー正しくても孤立するー、9 彼は「神」になった ー学界はついにカルト宗教と化す-、10 責任を問われることなく… ー彼一人を悪人にして責任逃れー

 もっと考えていきます。


古代史の本 森浩一さん著『古代史津々浦々』小学館、1993年

2013年01月23日 04時52分25秒 | 古代史の本

古代史の本 森浩一さん著『古代史津々浦々』小学館、1993年

 浜松市立中央図書館で借りて読んで、良かったので、本屋さんに注文して買いました。十年前の本ですが、古びていません。

 森さんの名言「考古学とは、地域に勇気を与える学問である」が「はじめに」に掲載されています。ぼくの古代探求もそうありたいと思います。

 目次を掲載した方が明快なので、以下、目次です。

 北海道の古代史、日本海文化の再発見、越の世界と豪族、私の見る東国の古代文化、考古学からみた河内平野の古代、四万十川の古代文化、吉野ヶ里遺跡が語る古代九州、南九州の古代文化、南と北からの移住(一 近畿地方の隼人、二 西日本に拡がる「エミシ」勢力)、考古学用語と地域名

 すべて紹介することはできないので、数例だけ紹介すると、『魏志倭人伝』の時代、魏の農作物は粟や麦で、米・稲作は魏と対立する孫氏の呉の国の農作物だったという指摘、そして北海道は粟や麦の国だったという指摘、非常に新鮮です。

 北海道から海を越えて、北アジアとの交易・つながりも指摘されています。

 あるいは、『魏志倭人伝』で描かれていて、どの土地か明確な国は、すべて北九州で、しかも縄文時代に鹿児島県の海上の「鬼界カルデラ」の6300年前の破局噴火「アカホヤ火山灰」が降らなかった地域だという指摘も新鮮です。

 あるいは、継体天皇の父親の古墳と推定されている滋賀県高島町の鴨稲荷山古墳から新羅の国王的な、金銅の冠や金銅の儀式用の沓が出土している指摘。

 歴史学・古代学・考古学って、新鮮な目で検討し直すと、ほんとうに、推理小説のようにおもしろいです。


日本古代史の本 武澤秀一さん著『法隆寺の謎を解く』ちくま新書、2006年

2012年12月20日 05時26分00秒 | 古代史の本

日本古代史の本 武澤(たけざわ)秀一さん著『法隆寺の謎を解く』ちくま新書、2006年、新書版、280ページ、定価820円+消費税

 この本の冒頭に書かれているように、法隆寺といえば「柿食えば 金が鳴るなり 法隆寺」(正岡子規さん作)で、これが「柿食えば 金が鳴るなり 鴨江寺」でもダメですし、「柿食えば 金が鳴るなり 飛鳥寺」でもダメですね。

 法隆寺について「日本古代史の本」で、これまで、以下2つを書きました。3つめの紹介です。

 日本古代史の本 雑誌『サライ 2013年1月号』「法隆寺」特集 2012年12月14日 05時12分41秒 | 雨宮日誌

 日本古代史の本 谷沢永一『聖徳太子はいなかった』新潮新書、2004年 2012年12月15日 05時16分04秒 | 日本と世界の古代史

 著者の武澤さんは工学博士で一級建築士なので、法隆寺の謎を、科学的に、歴史的に、論理的にしつこく追求しています。こういう本は、大好きです。おすすめです。

 暗記物ではなく、一級の推理小説のような、推理物です。

 ー法隆寺は「全焼」したのか?

 ー法隆寺が全焼したなら「本尊」は焼けたのか?

 ーなぜ「本尊」が2つもあるのか?

 ーなぜ現在の法隆寺は左右対称でないのか?

 ーなぜ門の真ん中に柱が立っているのか?

 ー法隆寺の柱のエンタシスはギリシャ起源か?

 ー法隆寺と同じように塔と金堂が横に並ぶ百済大寺との関係は?

 ー同じ聖徳太子が作ったという四天王寺のタテ配置との違いはなぜ?

 ー法隆寺は「怨霊」の寺なのか?

 武澤さんは、法隆寺を追求するなかで、日本文化の原点、東西と南北、そして柱を巡る文化、時計回りと反時計回りなどを浮かび上がらせています。

 武澤さんなどのこういう古代文化・古代民俗の追求を、ぼくも考えて、このブログで、これから紹介していきたいと思います。

   ☆

 写真は法隆寺とは無関係ですが、ある日の雨宮家の夕食です。日本文化の模範のような、何でもありの、混合物です。あー、則子さんに作ってもらっていて、評論していてはいけませんね。ごめんなさい。ぼく、一生懸命、食べましたから、許してください。おいしかったです。

 歴史科学の本も、自然科学の本も、良質の本は、良質の推理小説のように謎解きがおもしろくて、おいしいですね。おいしい日本古代史の本、おいしい古代遺跡、おいしい古墳、おいしい遺物を紹介していきたいと思います。


日本古代史の本 『ゼロからの 古代史事典』ミネルヴァ書房、2012年

2012年11月17日 05時33分44秒 | 古代史の本

日本古代史の本 藤田友治・伊ヶ崎淑彦・いき一郎/編著『ゼロからの 古代史事典』ミネルヴァ書房、2012年5月30日初版第1刷、405ページ、定価本体3800円+消費税

  「事典」と言っても小項目主義の「事典」ではなく、大項目主義の日本古代史全体を客観的に見ようとする数少ない貴重な事典です。「客観的に」というのは「九州王朝説」も含めて検討しようとする態度が、貴重だと思います。

 以下、目次を掲げれば、その内容がよくわかります。それぞれの内容も、通常言及されない学説も読むことができて、広く眼を配った学習には最適だと思います。

 「第1部 大陸文明との交流」は「1 列島の旧石器時代、2 縄文文化、3 弥生時代、4 徐福集団渡来、5 銅鐸、6 道教の列島渡来、7 邪馬い(壱)国、8 銅鏡、9 三角縁神獣鏡、10 古墳時代、11 前方後円墳、12 天日槍(天之日矛)、13 騎馬民族征服説、14 渡来人、15 朝鮮式山城と神籠石山城、16 好太王(っ広開土王)碑、17 金石文」、「第Ⅱ部 「国際化」する文化」は「18 ヤマト王権、19 多元史観と「九州王朝」節、20 倭の五王、21 扶桑国、22 豪族と氏姓制、23 磐井戦争(磐井の乱)、24 日本への仏教伝来」、「第Ⅲ部 倭から日本へ」は「25 厩戸太子(聖徳太子)、26 遣隋使と遣唐使、27 「大化の改新」(乙巳の変・後)、28 白村江の戦い、29 壬申の乱、30 古代における聖と賤、31 考古学と化学測定、32 建築の変遷、33 都市の変遷、34 『万葉集』(『萬葉集』)、35 内外史籍、36 君が代と和歌(倭歌)、37 三種の神器、38 藤原京政権」。 

 附録として「倭・韓・中五地域対照略年表」「人名・事項・資料名索引」がついていて見易いです。

 「まえがき」に「高校生のためにルビを多くつけましたが、受験する人は「定説」を覚えて答えてください。」とあるのが愛嬌で、皮肉が効いています。

 細かい内容は、いろんな機会に紹介していきたいと思いますが、「1 列島の旧石器時代」について言えば、基本的な内容は正しいと思いますが、発覚以前に「前期旧石器」のインチキさを石器そのものの研究から批判し続けた希有の存在である「竹岡俊樹」さんなどの名前と批判は簡潔に出ていますが、竹岡さんの著書が参考文献としてあげられていないのは不足ですね。つまり「旧石器」の判定基準とは何か、ということは竹岡さんの本を読まないとわからないと思います。

 それと「出雲神話」とか、「『古事記』」とか「『日本書紀』」とか「記紀神話」とかいう項目は欲しいですね。
 


日本古代史 12 水谷慶一さん著『続 知られざる古代 龍王の来た道』

2011年07月23日 20時50分09秒 | 古代史の本

日本古代史 12 水谷慶一さん著『続 知られざる古代 龍王の来た道』日本放送出版協会、1981年(昭和56年)8月1日第1刷、299ページ、定価1300円  

 前著『知られざる古代 太陽の道』の続編です。「本と映像の森87 水谷慶一さん『知られざる古代』NHK。2010年09月28日」で紹介しました。 http://blog.goo.ne.jp/amamiyatomohiko/e/b2610b6dee001d62665e0b6b99ca7a62

 2冊目は、ニホン列島から朝鮮へ飛んで、古代新羅の文武王を中心に、新羅での太陽信仰を追います。

 中心人物は、新羅の第30代の文武王です。在位は西暦661年から681年、つまり7世紀末の新羅による朝鮮統一直前の王です。

 この文武王の墓が新羅の首都・慶州から30度東南の①にあって、しかもその途中の同じ線上に、有名な吐窟庵(とくつあん)が載り、その阿弥陀像が海中の文武王の墓の方向を向いているのだ。

 これを水谷さんは、現地ルポで懇切丁寧に、解明していきます。

 しかもこの太陽信仰は、同時代の日本では、新羅系と言われる天武天皇(在位673年から683年で新羅文武王と重なります)の太陽信仰(アマテラス信仰)とも響き合っています。

 新羅・文武王と、日本・天武天皇との関係は、すごく興味深いです。

 さらに新羅「文武王」と日本「文武(もんむ)天皇(在位697年~707年」との名前の関係も、新羅「聖武王(在位702年~737年)」と日本「聖武天皇(在位724年~749年)」の名前の関係も、どうでしょうか。

 まったく無関係と言い切れるのでしょうか。新羅「聖武王」と日本「聖武天皇」とは、在位が一部重なっているのです。もちろん、死後の「贈り名」とか、そういう問題があるので、実際に、生前に、同じ「聖武」と呼んでいたとは限らないのですが。

 


日本古代史10 古代史雑誌『季刊 邪馬台国』梓書院(福岡)、定価1300円

2010年10月20日 06時09分28秒 | 古代史の本

日本古代史10 古代史雑誌『季刊 邪馬台国』梓書院(福岡)、定価1300円

 いま、ちょうど手元にある「103号」は2009年10月です。
 
 古代史・考古学学会の主流や、マスコミの風潮とはすこし違う、読む価値のある古代史雑誌です。
 
 違うのは、とくに、
 奈良県の古墳=箸墓古墳が{卑弥呼の墓」であるという断定。
 三角縁神獣鏡が「卑弥呼がもらった鏡」であるという断定。
 炭素14年代など。

 「責任編集」者の安本美典さんは、ぼくは部分的に異論はありますが、
 古代史や邪馬台国に興味のある皆さんが、自分で読んで、自分で判断する価値のある雑誌だと思います。


古代史の本 『日本書紀』のテキスト、文庫本

2010年03月20日 16時56分22秒 | 古代史の本

本と映像の森18 『日本書紀』のテキスト、文庫本

 日本古代史の基本文献の1つは「記紀」、つまり『古事記』『日本書紀』であることいn異論のある方はないと思います。

 「あんなものは7世紀初めの創作で事実ではない」「天孫降臨とか神武東征とかうそだ」と考えている人がいたら、伝承を何の根拠もなく軽視しない方がいいと私は思います。
 
 まず読んで批判すべき所は批判するのが筋道だと思います。
 まず全文をきちんと読みましょう。

 『古事記』の方は、文庫本や現代語訳がかなり出ていますが、『日本書紀』の方は、手軽な文庫本で読めるのは限られていますので紹介します。

 おすすめは、講談社学術文庫で宇治谷孟(うじたに つとむ)さんの現代語訳で上下・2巻本で出ているテキストです。
 『日本書紀 全現代語訳』、1988年第1刷発行で、私が買った2004年に第33刷ですから、かなり売れているのだと思います。
 私が買ったときで1冊1150円+税、でした。

 原文と現代語訳と注釈まで載っている文庫本は、やはり岩波文庫の5冊本ですね。私が買ったときで1冊1000円+税です。

 なお『日本書紀』に続く古代日本の正史である『続日本紀』も同じ宇治谷さんの全現代語訳で、3冊本で出ています。
 これも買って、通読することをおすすめします。