雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

思考ノート 16 ロシア帝国の崩壊と日本帝国の崩壊 20220518

2022年05月18日 16時01分58秒 | 思考ノート
思考ノート 16 ロシア帝国の崩壊と日本帝国の崩壊 20220518


 歴史はすべて1回かぎりの特殊・個別現象で、くりかえすものではない。


 しかし似たような状況のもとでは似たような現象が繰り返される。


 ボクは1931年中国東北で日本帝国が起こした「満州事変」がロシア帝国が起こした「クリミア併合」が似たようなパラレル現象だと思う。


 そして2022年2月24日のウクライナ戦争が、1941年12月8日の大東亜戦争だったのではないかと。


 1941年12月8日から日本敗戦までは3年10ヶ月しかなかった。


 エネルギー・食料大国のロシアはもう少し長く持ちこたえるかも知れない。


 問題は、これからドンバスやクリミアをウクライナ軍が解放しようしたとき、プーチン大統領がどうするかですね。


 世界最初の核戦争も第二次世界大戦再末期に起こりました。


 ロシアは核兵器を使うな、ロシア軍は戦争を止め帰還せよの世界の声を集中しよう。





思考ノート 15 哲学 弁証法を考える 1 二項対立とスペクトル 20220513

2022年05月13日 19時48分23秒 | 思考ノート
思考ノート 15 哲学 弁証法を考える 1 二項対立とスペクトル 20220513




「弁証法」を考え場合に、まず、二項対立である矛盾・対立と無限のバリエーション・無限のスペクトルである非対立現象を区別することが重要だと思う。


 無限のバリエーション・無限のスペクトルとは、たとえば光・電波の波長の長短で区別される現象です。


 光と闇。光と闇のあいだには無数の灰色がある。


 男と女。男と女のあいだには無数のバリエーションがあって、100%男とか、100%女は存在しないと感じる。トランスジェンダーとかホモセクシュアリティとかレズビアンもそうだ。


 生と死。死は生と対立するのではなく、生の終わりです。


 戦争と平和、そのあいだには無限のバリエーションがある。


 上と下、左と右、朝と夜などは、また別の現象。




 たいりつするものが必ずしも矛盾ではない。バイデンとプーチンは対立しても矛盾ではない。


 矛盾は哲学的二項対立であって、二項のあいだには何もありません。


 資本主義的矛盾とはマルクスが『資本論』で分析しているように、使用価値と価値の矛盾が労働と資本の矛盾に発展する。


 


思考ノート 14 中国資本主義・ソ連資本主義 20220423

2022年04月23日 09時32分38秒 | 思考ノート


思考ノート 14 中国資本主義・ソ連資本主義 20220423


 旧ソ連は資本主義、詳しくいうと国家資本主義だった。中国も国家資本主義であるという「ソ連・中国国家資本主義論」は日本のマルクス主義科学者の一部がとなえているのですが、ぼくはいまのところこれが正解だと思っています。


 詳しい論証はいまははぶきます。北朝鮮もベトナムもキューバも理の当然で資本主義です。塗装にごまかされてはいけません。


 ウクライナ史で問題になっている1933年の農民収奪と飢餓輸出も、資本主義でおきる農民からの本源的蓄積としてとらえることができます。


 まったく同様の現象が中国で1962年におきた「大躍進運動」です。あの大躍進では2000万人が餓死したという説もあります。人数は確定できませんが、概数としては桁数はこれくらいでしょう。


      ☆


 もうひとつは「なぜ資本主義は中国で最初に発生しなかったか」、「なぜ資本主義は西欧で最初に発生したのか」です。


 生産力、人口、商業の発展からいえば中国で最初に発生してもおかしくないのすが。


 たぶん人口が多すぎると国家による収奪が多くなって、資本主義による経済的搾取の方が抑えられてしまうからではないでしょうか。


 間違ってるかもしれない素人アイディアですが。


以前どこかで誰かの講演で中世~近世の中国経済の巨大さについて言っていた記憶があります。また見つけたら書きます。



思考ノート 13 階級闘争の弁証法とは何か 20220330

2022年03月30日 10時47分56秒 | 思考ノート
思考ノート 13 階級闘争の弁証法とは何か 20220330


 「階級闘争の弁証法とは何か」とタイトルに書いたが、正確に言うと「階級闘争の弁証法という言い方は正しいか」ということです。


 つまり、解答を探すのではなく、その問題の出し方が正しいかどうかを吟味せよということです。


 ① 「階級闘争の弁証法」は共産党の文献で1970年代の昔から使われてきました。それを詳しくあとづけるのには、今は時間がありません。


 ② 弁証法は哲学のなかできわめて重要であるが、矛盾をもつ発展的運動について適用できる狭い範囲の法則であって摘要範囲には気をつけなければ大きな間違いになると思います。 


 ③ 森羅万象に適用される哲学にたいして「政治」、さらに狭く「階級闘争」にどのように哲学や弁証法が適用できるか研究してみなければわからない。研究を書かずに結果だけ書くのは結論だけ書いてある科学論文のようなものだ。これについて研究している人はその研究の過程と結果を詳細に書いて欲しいと願う。


 ①②③については、それぞれ長々書くことになるので、今は無理です。


 ②については参考文献として地質学者井尻正二さんの本を推薦しておきます。


 浜松市図書館で『井尻正二選集(全10巻)』『ヘーゲル「大論理学」に学ぶ』『弁証法をどう学ぶか』『弁証法の始元の分析』など多数を借りることができます。




 いまのところ、ボクの中間結論として、階級闘争の弁証法があることは確かだが、その摘要範囲と使い方が誤っていて、トンチンカンと思う。


その問題の出し方が正しいかどうか、ではその問題の出し方は正しくないのではないかと思う。


 なぜかというと階級闘争は弁証法だけではないとボクは思うからです。



思考ノート 12 過去ログ 1 弁証法 メモリーノート62「弁証法哲学 hp原稿 2006初稿」 20220330

2022年03月30日 10時45分59秒 | 思考ノート
思考ノート 12 過去ログ 1 弁証法  メモリーノート62「弁証法哲学 hp原稿 2006初稿」 20220330

過去現在未来のメモリーノート 62 「弁証法哲学 hp原稿 2006初稿」 20190523
2019年05月23日 10時56分00秒 | 過去現在のメモノート


 2006年、つまり13年前に書いた原稿が出てきたので、ここに載せておく。無意味ではないと思う。


 ほとんど井尻正二さんの影響下にあると思う。


 現時点では、ぼくたちの哲学は「唯物論+形式論理学+弁証法」というのが正しいと重う。「弁証法的唯物論」または「唯物弁証法」だけでは間違いというボクの結論です。


 以下、引用。


「弁証法哲学 hp原稿


目次


形式論理と弁証法論理 2006/2/24初稿
展開と発展 2006/2/24初稿


本文


形式論理と弁証法論理


 世の中には、形式論理に従う事物と、弁証法論理に従う事物とがあります。通常の機械や建物は、形式論理に基づいて、建設されます。


 論理学の初歩は、まず形式論理学で、A=A、です。建てた家Aが、勝手に家Bになったりしたら、あぶなくて家に住めません。
 
 よく弁証法でいう「対立」の実例としてあげられる、「上と下」「北と南」などは、形式論理学的な事物の問題ですから、弁証法の実例としてあげられるのは不適当であると考えられます。


 また、機械的な位置移動運動や力学的運動にも、弁証法は該当しません。


 弁証法論理に従う事物は、こういう形式論理学に従う現象とは違って、自ら変化発展していきます。


 たとえば生命の成長や生物進化、社会発展などの現象です。


 マルクスは、資本主義社会の発展を『資本論』で詳細に分析して、その発展を跡づけました。


 このような弁証法哲学の初歩を、いろいろ考えていきたいと思います。


 (2006/2/24up)





 展開と発展




 弁証法の教科書にも、しばしば混同されているのが、「展開」と「発展」です。


 「展開」とは、たとえば蝶が卵から誕生して毛虫になり、成長して蛹になって、蝶になるような、あらかじめプログラミングされた決定された過程です。


 条件によって、死んだりしてしまうことはありますが、魚でも、雄が雌になったりすることはありますが、たとえばアゲハチョウがアゲハチョウ以外の種になることはありません。


 これにたいして、「発展」とは、もっと飛躍と可能性に満ちた、プロセスであって、生物進化や社会発展のように、あらかじめ、どんな進化がおこなわれるか、どんな社会に発展していくか、詳細に定められているわけではありません。
 
 生物進化の歴史では、しばしば生物種の大量絶滅をおこすような危機的な地球環境とそれを乗り越えて、新しい生物が誕生することが何回もありました。
 
 このような「発展」の真の姿を考えていきたいと思っています。
 
(2006/3/1up)」




 これに関連して去年、載せた「過去現在未来のメモリーノート 25 哲学の基本概念「弁証法」について」をそのままコピーしておく。今はあんまり、これを思考する時間というか精神的余裕がないので。




「過去現在未来のメモリーノート 25 哲学の基本概念「弁証法」について
2018年07月27日 06時43分13秒 | 過去現在のメモノート


過去現在未来のメモリーノート 25 哲学の基本概念「弁証法」について 


哲学の基本概念「弁証法」について


 哲学の本には、よく「弁証法」のことが出ている。その「弁証法」がすべての現象に妥当するかのように書かれているとボクはウソと言いたくなる。


 弁証法がすべてに正しい現象であるというのは証明されていないことだと思います。証明しているという人はそれを見せて欲しい。


 ボクはやはり「弁証法」というのはすべてに普遍的に妥当する現象ではなく重要ではあるが部分的現象であると思う。


 では世界はどうなっているか。


 以前書きかけた小論の目次を借りよう。こう書いた。


 「1、形式論理学でつくられる「展開しない」・「発展しない」事物
  2、あらかじめプログラミングされた弁証法的「展開」をする原子や分子、生物
  3、生物進化・人間の歴史=社会発展は結果の未定な「発展」」


 つまり、この3つの異なる事物を峻別することから哲学を始めたい。まず「展開」「発展」のない非弁証法的な事物と弁証法的な事物を区別すること。


 つぎに弁証法的な事物のなかで「展開」と「発展」とを区別すること。以上のことは端緒でであり、すべて今後の論述による。


 自分でも未成熟な言い方であり何かが欠けているような気もするが現時点の思考として、書いておく。


 以上は古生物学者井尻正二さんの論著に多くをよる。ただし井尻正二さんの主張がすべて正しいと言っているわけではない。」



思考ノート 11 「『資本論』を学ぶ」の6 資本論 簡単年譜 19世紀から21世紀へ 20220327

2022年03月27日 11時24分23秒 | 思考ノート


思考ノート 11 「『資本論』を学ぶ」の6 資本論 簡単年譜 19世紀から21世紀へ 20220327




 ※ この年譜は、浜松資本論学習会参加者のために作成し配布したものです




資本論 簡単年譜 19世紀から21世紀へ Ver.1 20210220



1818年 カール・マルクス誕生
1820年 フリードリヒ・エンゲルス誕生
1844年 マルクス『経済学・哲学草稿』
1848年 ヨーロッパ革命、『共産党宣言』
1849年 マルクスたち、イギリス・ロンドンへ亡命

1857年~1858年 マルクス『57~58年草稿』
1859年 マルクス『経済学批判』刊行
1861年~1863年 マルクス『61~63年草稿①』
1867年 マルクス『資本論 第1部』初版刊行
1872年 『資本論 第1部 ロシア語版』出版
1883年 カール・マルクス死去


1885年 『資本論 第2部』初版出版
1887年 『資本論 第1部 英語版』出版
1894年 『資本論 第3部』出版
1895年 フリードリヒ・エンゲルス死去
1905年 『剰余価値額説史』第1・2巻出版
1910年 『剰余価値額説史』第3巻出版

1921年 モスクワにマルクス・エンゲルス研究所発足
1924年 旧MEGAの編集始まる
1927年 旧MEGA第1巻第1冊刊行
1928年 高畠素之訳、改造社『資本論』刊行、全3巻
1930年 ☆中国・上海で『資本論』第1巻第1分冊出版
1931年 研究所所長リャザーノフでっち上げ逮捕される
1932年 ☆中国で『資本論』第1巻出版
1935年 エンゲルス『自然の弁証法』刊行
1938年 リャザーノフ、無実の罪で処刑される

1951年 長谷部文雄訳、青木書店『資本論』刊行開始
1959年 大月書店『マルクス・エンゲルス全集』開始(MEW)
1968年 久留間鮫造篇『マルクス経済学レキシコン』開始
1969年 新MEGA、モスクワ=アムステルダムで合意
            向坂逸郎訳『資本論』全9冊、岩波文庫刊行開始
1975年 新MEGA刊行始まる(構想全百数十冊)
         大月全集、本文全45冊を刊行完了
1981年 『マルクス資本論草稿集①』大月書店、刊行
1982年 新日本新書『資本論①』刊行
1985年 『独和対訳 マルクス経済学レキシコン』全15冊完結
1989年 新日本新書『資本論⑬』完結


1990年 「国際マルクス・エンゲルス財団(IMES)」設立
1991年 大月全集補巻と別巻、全53冊が32年をかけて完結
1995年 『普及版 マルクス経済学レキシコン』全8冊、刊行
1997年 新日本出版社『資本論上製版』全5巻と『総索引』刊行
2003年 新MEGA、47巻55冊刊行
2019年 新日本出版社『新版 資本論1』刊行
2021年 新日本出版社『新版 資本論』完結予定



思考ノート 9 「『資本論』を学ぶ」の2 谷野勝明さんの論文 20220324

2022年03月24日 10時17分47秒 | 思考ノート


思考ノート 9 「『資本論』を学ぶ」の2 谷野勝明さんの論文 20220324




 連作「『資本論』を学ぶ」では第1部からの学習シリーズとは別に、『資本論』に関係したこともいろいろ書いていくつもりです。


 今日はその第1回。


 3月12日に「新・本と映像の森 5」として、次の文章を書きました。


 「新・本と映像の森 5 川上則道『マルクスは書いたのか、エンゲルスは見落としたのか ー 不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討 ー』本の泉社、2022年 20220312


 3月12日初版第1刷、A5判、253ページ、定価2500円


 つい数日前の「中日新聞」(1)面の本の広告に掲載されました。「うわあ、本の泉社さん、大胆だなあ」とボクは思いました。


 だって、副題が「不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討」ですから。


 ボクは、それより数日前に、ネット情報で直接、本の泉社に電話して注文して、それが到着したばかりでした。


 一読した感想は、これは社会主義やマルクス主義に興味ある人がみんな読むべき価値のある本だということです。


 資本論の事実を探究している本であって、不破哲三さんを批判しているからといって毛嫌いして読まなければ、その人は科学的社会主義者でもマルクス主義者でもなくなってしまうと思います。


 詳しい感想は、いま忙しいので長い文章は書けません。今週の資本論学習会のレポーターが終わるまで待ってください。」


 「今週の資本論学習会のレポーター」終わったけど、1つには川上則道さんの本は不破哲三さんの3巻本とさらにマルクスの『資本論』『資本論草稿集』も参照して読まないといけないので、非常に時間がかかります。


 第2に、いまボクがウクライナ戦争反対運動で頭を使っている(身体は使っていない)ので、精神的余裕がない。
 
 まだまだかかります。このための「川上ー不破」索引まで作っているので。その代わりに、1つだけ新しい発見を書いておきます。


 「川上則道『マルクスは書いたのか、エンゲルスは見落としたのか ー 不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討 ー』本の泉社、2022年」の252ページに「不破氏の『資本論』解釈を批判する論文が刊行されていることを本書の執筆中に知りました」とあります。


 そして谷野勝明さん(関東学院大学教授)の2論文が上げられています。


 その論文を読みたいなあと思い、数日前にネットで「谷野勝明」で検索するといくつもヒットします。その中の数個は谷野勝明さんの論文をPDFファイルになっていてダウンロードできます。


 興味のある方は、検索してダウンロードしてみてください。



思考ノート 8 『資本論』 1 はじめにー『資本論』の学習 20220320

2022年03月20日 20時56分25秒 | 思考ノート


思考ノート 8 『資本論』 1 はじめにー『資本論』の学習 20220320


 カール・マルクス『資本論』を、自分なりに納得のいく説明でまとめていきたいと思う。


 一番はじめに『資本論』を読むためのサブテキストについて。


 『資本論』だけを初めて読むのでは、とても理解できない人がほとんどかもしれない。ぼくもそうだ。それで、まず『資本論 第1巻』のサブテキストとして、ぼくの推薦図書を書いておきます。以下の3冊です。3人とも信頼できる専門科学者です。


 ○佐々木隆治『シリーズ・世界の思想 マルクス資本論』角川書店、2018年、定価2000円、第1巻だけの説明だが、いちばん優れていると思う
 ○大谷禎之助『図解 社会経済学』桜井書店、2001年、3000円、第1巻から第3巻まで全部解説している
 ○宮川彰『『資本論』第1巻を学ぶ 宮川彰講義録』ほっとブックス新栄、2006年、定価2800円、専門家による名古屋での市民講座のまとめなので、わかりやすい


 上から順に、ぼくは推薦します。


 本文を読んでサブテキストを読む、サブテキストを読んで本文を読む、これを何回も繰り返すのがいい。もちろん自分の頭で考えながらです。


 それから『資本論』のテキストですが、まだぼくは正確に判断できません。今のところ使えるのは。下記の本でしょうか。どっちも今げんざい、市販されています。


 ○社会科学研究所/監修『新版 資本論(全12冊)』新日本出版社、A5判
 ○岡崎次郎/訳『資本論(全9冊)』大月書店、文庫版、第9巻に事項索引がついている。


 ただ、ぼくは日本語になっていることと、訳語に厳密であればどれでもいいと思っています。


 訳語に厳密であればというのは、違うドイツ語は違う日本語に訳すこと、同じドイツ語は同じ日本語に訳すことです。


 外国語ができる人は、ドイツ語版、英語版を買って参照するのもいいですね。


 『新版 資本論(全12冊)』新日本出版社、の評価は別途書くつもりです。いろいろ専門家の評価はあるようです。


 学習法については別に書きます。


思考ノート 7 核保有国はウクライナ戦争で3つに分岐した 20220305

2022年03月05日 14時38分05秒 | 思考ノート
思考ノート 7 核保有国はウクライナ戦争で3つに分岐した 20220305


 国連総会でウクライナ戦争決議がされ、全加盟国政府が決議への意見を表明した。


 賛成は141、棄権は35、反対は5、投票せずは12。


 ところが核兵器保有国の9ヶ国は、見事に3つに分かれてしまった。


 賛成はアメリカ、イギリス、フランス。棄権は中国、インド。反対はロシア、北朝鮮。イスラエル、パキスタンは、どこに入るかまだ不明。それぞれの説明は省略する。


 ウクライナ戦争について、もちろんプーチンの誤算はあるが、誤算の前に「動機としてなぜ?」という疑問を解かなければならない。


 プーチン大統領の狂気説には疑問をもたざるを得ない。たぶん想像以上に核兵器保有国が追い詰められていて、そのなかでプーチンが打開を目指して、ウクライナ戦争を計画したのではないのか。


 狂気は動機ではなく、結果だと思う。


 プーチン大統領の核兵器準備発言、原発への攻撃、ウクライナの非核化発言など数々の核兵器関連発言も、核保有国の破綻をプーチン大統領なりに取り繕うもので、彼としては主観的に首尾一貫しているのではないか。


 いずれにしろ、戦争と核戦争を切り離して考え行動していいては、問題は解けない。


 とくに私たちのような原水爆禁止運動と平和運動を大枠で別のジャンルとして扱っている人間にとってはなおさらと思う。


 この問題はもっと考えていきたい。



思考ノート 6 思考と権力 20220226

2022年02月26日 18時41分33秒 | 思考ノート
思考ノート 6 思考と権力 20220226


 ロシアのウクライナ戦争に怒りと悲しみを感じる。


 今回のロシアのウクライナ戦争、というよりプーチン大統領のウクライナ戦争を見て考えたこと。


 ロシア皇帝はたぶん世界でもまれに情報のすべて自分に集中する人だと想う。でもその情報を他人のためには使わない。自分たち狭いサークルのためにだけ使っている。


 とても大事な意見を言ってくれる人はロシアでは罰せられる。ロシアでも都市で反戦行動があり、逮捕される人もいたようです。


 プーチン大統領は悪魔的にかしこく、情勢を読んで、アメリカ・NATOの武力反撃がないだろうことを見きって、昨年から準備していた。悪魔は勤勉です。


 ソ連の1939年のポーランド侵略、1956年のハンガリー動乱、1968年のチェコスロバキア侵略を繰り返している。


 権力によって思考が固定化し偏ってしまったプーチン大統領。権力者の悲劇だ。


 もっとひどくなるのかもしれない。


 さらに心配なのは、もうひとりの皇帝、中国の習近平主席だ。「絶対的権力は絶対的に腐敗する」ということばは、そのとおりだ。


 中国の「台湾戦争」を世界の平和運動はとめることができるだろうか。


 いま夕方のテレビニュースで、在日ロシア人が言っていました、「世界中の人が戦争やめようと言わないと、とめられない」と。


 いま、平和のために行動を。





思考ノート 5 俳句は瞬間の芸術 20220214

2022年02月14日 20時30分30秒 | 思考ノート
思考ノート 5 俳句は瞬間の芸術 20220214


 則子さんは、ずっと自由律俳句をやっている。ボクもそれに影響されたのか最近、俳句みたいなものをすこしづつ書いている。


      風花舞う寒庭1輪の赤椿咲いている


      背表紙がぼくを読めと本たちが騒ぐ冬


 俳句は瞬間の芸術だと思う。いや1枚の絵というより1枚のスケッチかな。


 じゃあ短歌は?短歌は4こまマンガかな。


 詩は?詩は短編マンガかも。


 小説とマンガと映画・アニメの違いは別項目で。



思考ノート 4 入力と出力とオリジナリティー 20220213

2022年02月13日 09時33分44秒 | 思考ノート
思考ノート 4 入力と出力とオリジナリティー 20220213


 学ぶとは、学習とはというと、まず「まねる」。先生・師匠のいうとおり「入力(インプット)」する。


 ことばを親から覚えはじめの幼いこどものように。


 では「出力(アウトプット)」は?。


 最初は出力も同じだと思う。でも、人間は機械ではない。だんだん入力が増えていくと、出力もしだいに違ってくる。それが人間であり、「有機」体反応だと思う。


 同じ入力でも出力は違ってきて、結果は計量できない。


 弟子が師匠を超えて伸びていく瞬間だ。もちろん誤りか正解かという別問題はある。でも真実がなにかを師匠に聞いているようでは学習者として失格だ。


 自分の手で、自分の身で確かめなければ真実はわからない。間違った悲哀は、その本人だけが味わう資格がある。失敗した科学者のほうが成功した科学者より多いのではないか。


 失敗権・判断権は自分にある。それが科学や芸術であり、その個人のオリジナリティーなのだ。





思考ノート 3 すべて平等に、フラットに 20220210

2022年02月10日 08時06分30秒 | 思考ノート
思考ノート 3 すべて平等に、フラットに 20220210


 自分の思考方法の原理は、「すべて平等に、フラットに」ということから始まる。自分も他人も、すべての個人の思考を平等に、フラットに取り扱いたい。


 自分だから正しいとはならない。他人だから間違っていることはない。


 ボクはマルクス主義者でありたいと思うが、マルクスの言うことだから正しいとはならない。すべて具体的検証が必要です。


 むかしN子さんが、ボクの言ったことについて。つい「それ、誰の言ったことなの?」と口走ってしまったので、ボクに「へえ、N子さんは不破哲三さんの言ったことなら、さすが不破さんねえ、と賞賛して、ボクの言ったことなら、それって怪しいわと言うわけ??」と何回もからかわれた。


 それはたいへんな時間と労力を使うので、言うほど簡単ではない。


 でも、やはり自分の実際に検証できたこと、心から納得したことだけを発言したほうがいいと思う。自分が言葉で聞いただけのことは虚偽かも知れないから書く価値はないかも知れない。


 安部さんが言うことはすべてウソで、不破さんの言うことはすべて真実、ということは真実ではないとボクは思います。
 



思考ノート 2 「歴史戦」とは何だろう 20220205

2022年02月05日 08時30分24秒 | 思考ノート
思考ノート 2 「歴史戦」とは何だろう 20220205


 何日前かな、テレビをつけたらNHKの国会中継で予算委員会をやっていました。ちょうど自民党の高市早苗さんの質問で、佐渡島金山をユネスコの世界遺産に推薦せよとやっていました。


 佐渡島金山をユネスコの世界遺産に推薦すること自体はボクも大賛成なのです。しかしずっと聞いていて、どうも高市さんの動機はよくないと思いました。


 高市さんは質問のなかで「れきしせん」と発言していました。漢字に直すと「歴史戦」、正確に言うと「歴史戦争」。


 歴史認識を舞台にした戦争。この戦争でどこを攻撃して、なにを破壊し、誰を殺すのでしょうか。歴史であっても戦争はしてはいけません。


 高市さんは明言しませんでしたが、「歴史戦で韓国に勝ちたい」ようでした。


 ボクは絶対平和主義者ではなく、防衛戦争・自衛戦争を認めるのですが、戦争を拡張解釈して経済戦争だ、歴史戦争だ、思想戦争だというのには絶対反対です。


 いま西では、ウクライナでロシアがほんとうのリアル戦争をしようとしています。東では、中国が台湾でリアル戦争の準備をしています。


 戦争の概念をあいまいにしていると、リアル戦争を起きやすくしてしまいます。


 平和運動のなかでも「たたかう」とか「戦線」とかいう表現をなくしたいです。



思考ノート 1 自己紹介 20220203

2022年02月03日 07時55分14秒 | 思考ノート
思考ノート 1 自己紹介 20220203


 新しいコーナーとして「思考ノート」をつくりました。ジャンルを限定せず、ぼくの日々の思考を自由につづっていきたいと思います


 ボクは、いま70才です。同居家族は妻・則子さんと次女とウサギの小豆(あずき)さんです。 。
「雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記」にこう書きました。「浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。」


 さらに「1951年8月27日生まれ。静岡県浜松市中区の市民。リアル名は中谷信和。自称「ジェネラル・スペシャリスト(総合専門家)」「市民科学者」です。」


 つまり「専門」がない「専門家」のつもりです。「ジェネラル・スペシャリスト(総合専門家)」という呼び名は、たぶんSFの傑作のひとつ「宇宙船ビーグル号の冒険」から借りた表現だと思う。


 「市民科学者」とはボクはどういう立場からというと、「人間的=科学的=芸術的=コミュニズム」の立場からです。「人間的=科学的=芸術的=コミュニズム」は、やっと最近,到達した立場なので、別の項目で詳しく展開します。


 もちろん、20才からずっと「社会主義者」「共産主義者」です。


 別の分野では、長年、平和運動をしています。いま浜松市平和委員会機関紙「青い地球」の編集長です。「青い地球」は402号になりました。


 自分のことは、自伝「青い銀河とオレンジの花」で詳しく語りたいです。