これは私の体験なのですが、以前、中三の女の子(A子さんとします)の学習のサポートとして、数学の指導を行いました。ところが、その後私はA子さんの指導につくことが時間的にできなくなりました。そこで、私の代わりの先生がA子さんの数学の指導につきました。
何週かたってA子さんに「数学の授業で困ったことはないか?」と聞いてみたところ、「新しく先生は親切すぎる」というのです。A子さんが自分でわかっているとこ . . . 本文を読む
小中学生にはまだ先ですが、高校生や大学生になると何よりも難しい一流の本を読むことが必要です。難しい一流の本とは何かというと、学校の教科書に出てくるような古典と呼ばれるものを指します本です。その一つの目安は、岩波文庫に収録されているような本だと考えればよいでしょう。一言で言えば、書名や著者名だけは、どこかで聞いたことがあるという本が古典です。
古典と呼ばれる本を読み出したら、途中どんなに読むのが苦 . . . 本文を読む
長期休暇中は子供たちに注意することが多くなります。そのときに、つい言ってしまうのが、「○○しないと○○にならないよ」という言い方です。例えば、「勉強しないと、遊びに行けないよ」です。否定的な言葉で言った方が強い印象を与えるので、急いでいるときに、大人は、ついそういう言い方をしてしまいます。
しかし、もっといい言い方は、「○○すると○○になるよ」という言い方です。例えば、「勉強すると、遊びに行ける . . . 本文を読む
人間の脳には、物事を並行的に処理する能力があります。そうでなければ、月曜日に見たテレビ番組と火曜日に見たテレビ番組の中身がごちゃごちゃになってしまいます。しかし、実際にはテレビ番組が頭の中で混ざってしまうことはなく、次の月曜日になれば、先週の月曜日の延長でちゃんと番組を理解することができます。
読書も同じです。1冊の本を最後まで読むというのは、根気のいるものです。途中で飽きてくるときがだれにでも . . . 本文を読む
ここのところ、何人かの保護者の方から、「もっと厳しい指導をしてほしい」というご要望をいただきました。それは、当方の指導に対してそれだけ期待されているということなのだと勝手に思っています。しかし、私は、子供の教育における指導者や保護者つまり大人の役割を原則的にはあまり大きくしない方がよいのでは、と考えています。それは、次のような理由からです。
学習するのは、子供です。学習という行為を山にたとえれば . . . 本文を読む
『「落書きをなんとかやめさせたい」との願いを込めて描かれた東京・渋谷の「壁画アート」が無残にも汚された』という記事が読売オンライン(2007年7月31日)に載っていました。
みなさんは、スプレーのペンキで乱暴に描かれた落書きを見たことがあるでしょうか。公園の壁や橋の下・商店のシャッターなどに吹き付けられていて、この辺りには悪い人がいるのだなと、怖いイメージを持ってしまいます。そのおびただしい落書 . . . 本文を読む
★頭がよい子どもになる方法は…?
・早起きをする ・きちんとご飯を食べる ・本を読む…これで100%おつりがきます。(7月14日付朝日新聞、土曜版「フロントランナー」より)★
これは、「脳をきたえる大人のDS」ですっかりおなじみとなった東北大学の川島隆太教授の言葉です。
そう、テレビCMに出てくる、あの顔の先生です。川島教授いわく、脳はあきらかに午前中の方がよく働くのであって、「わたしは夜型だ . . . 本文を読む
「秋深し隣は何を読む…」、今回は「読書の秋」にちなんだ話題を。「えー読書?もう耳にタコができてるよ」という声が聞こえてきそうですが、しばしお付き合いを。
『文章を読んで意味を理解することと、文章を書く際の推論の仕方の点で、生徒が立派な成績を収めるか否かは、まったく本人の語彙次第です。語彙を十分に増やす方法は、読書以外にありません。本当にそれしかありません』―ある高校教師の談。
ここで皆さんは、 . . . 本文を読む
みなさんの前に、チョコレートのアイスと、ストロベリーのアイスがあるとしましょう。あなたは、どちらも同じくらい好きです。どちらも今すぐに食べたい。みなさんなら、どうするでしょうか。
(1) 二つをまぜて食べる。
(2) 今日は一つ食べて、明日もう一つ食べる。
(3) 友達を一人呼んできて、それぞれを半分ずつ食べる。
(1)だと、味がまざってしまって、それぞれのおいしさがわからなくなってしまうよう . . . 本文を読む
みなさんはメールを使っっていますか? パソコンで、携帯で。さまざまな場面で利用されるメール。私も最近は、電話をすることよりメールですませることのほうが多くなりました。電話のように、相手の状況を考えなくてもよい点が便利です。ただ、文字や絵文字だけで意思を伝えるのですから、誤解がないように、言葉を選ぶ必要があります。たぶん、見直さずに送ったメールで、気まずい思いをした方もいらっしゃるのでは…。
さて . . . 本文を読む
先日新聞で、夜の間にする仕事をしているため昼間家にいることが多い若い男の人からの相談記事を目にしました。近所の人から、「若いのに、働かないでフラフラしている。」「怪しい人だから気をつけなければ。」と噂されて困っている。自分は、皆が寝ている知らない間に一生懸命仕事をしているのに、わかってもらえない。というのです。
なんという、了見の狭いご近所さんでしょう。悩んでいる若い人が不憫になりました。世の中 . . . 本文を読む
20数年前、東京に6ヶ月くらい住んでいました。その後、長崎県の離島に引っ越して、今、京都に住んでいます。そんな田舎暮らしに慣れてから出てきた頃の私は、ある時、電車やバスの待ち時間がとても退屈なことに気づきました。
とはいえ、都会の電車やバスの待ち時間なんて、田舎に比べたらすごく短いものです。島には電車はありませんし、バスも1時間に1本(!)ぐらいです。それが、都会ではたった数分で次の電車が来るの . . . 本文を読む
みなさんも「言葉」のパワーにお気付きとは思いますが、私もこれに関しては、何度強調しても足りないぐらいだと思っています。「言葉は言霊(ことだま)」と言います。発する言葉には「波動」があって、その波動と同じものを引き寄せるとのこと。心で「辛い」と感じても、決して言葉で「辛い」と言ってはダメです。そうすると、より「辛い」現象があなたに近づいてきます。でも、辛いものは辛いじゃないか……そう思う気持ちはわか . . . 本文を読む
小学校の低中学年のころは普通の成績なのに、学年が上がるにつれてどんどん成績の上がってくる子がいます。その秘密は、考える力にあります。小学校低中学年のころの成績は、勉強をすればすぐに上がります。すぐに上がるようなものは、ほかの子も勉強を始めれば、その差がなくなってきます。
「頭の回転が50倍速くなる脳の作り方」(苫米地英人著)の中に、著者のアメリカの友人の話が出てきます。その友人は、子供に受験勉強 . . . 本文を読む
読書感想文というと、つい感想を書くことに主眼を置いてしまいがちです。ところが、感想や意見は、だれが書いてもあまり変化がなく、ある枠内に収まってしまいます。例えば、おいしいものを食べたときの感想を聞かれた場合、感想は、「おいしい」「すごくおいしい」「とってもおいしい」ぐらいに収まります。つまり、感想や意見には表現の変化をなかなか盛り込めないのです。
読書感想文の感想も同じです。単純に言えば、「お . . . 本文を読む