私の好きな絵本の一つに『14ひきの…シリーズ(いわむらかずお作・童心社・既刊12冊)』があります。この絵本には、おじいさんとおばあさん、お父さんとお母さん、それに10ぴきの子どものねずみたちの森の中で山いもをほったり、かぼちゃを育てたり、ピクニックをする話が郷愁溢れるタッチで描かれています。
初めて出会ったのは、上の子の絵本を捜していた頃ですから、20年以上昔になります。今でも、立ち寄る本屋さん . . . 本文を読む
「寒い朝」の季節を迎えると、なかなか布団から抜け出すことができません。特に、受験生を抱えてこれから朝型に変えていこうとする時、保護者の方の奮闘振りが目に浮かびます。実は、私も小さいとき寒いのが苦手で、子どもたちの往生際の悪さを笑うことはできません。しかし、こんな私でも「えいっ」と起きることができるようになった魔法の言葉があります。今回はその言葉についてお話したいと思います。
私は、大学入学と . . . 本文を読む
ドイツ民話に『魔法の指輪』というお話があります。内容は次の通りです。
若くて貧しいお百姓さんが、ふとしたことから魔法の指輪を手に入れます。その指輪は回しながら願い事を言えば何でも叶うというもの。しかし、使えるのは一度きりなのです。喜んだお百姓さんは、早く奥さんに見せてあげようと家路を急ぎますが、途中で悪い男に騙され、ただの指輪とすり替えられてしまいます。騙した男はすぐに「山ほどの金貨を」と指輪に . . . 本文を読む
日本スピッツは、今ではすっかり珍しくなってしまいましたが、私が子どものころは、ちょうど今のダックスフンドのように人気のある犬でした。真っ白のふわっととした豊かな毛並み。三角にピンととがった耳。そして、ふさふさの立派なしっぽも、スピッツのかわいらしさの一つでした。
犬のしっぽには、走ったりジャンプをしたりするときにバランスをとる取る役目があります。犬を飼っている人は、走っていて急に止まるときどのよ . . . 本文を読む
日本には一太郎という優れたワープロソフトがあります。しかし、機能的には劣っている(と、私は思います)マイクロソフトのワードに駆逐されてしまいました。私が、パソコンを使い始めた頃はまだ周りに何人も一太郎を使う人がいましたが、今は、1人しかいません。もう、一太郎利用者は『デジタルの化石』です。
一太郎は日本語になじんでいる感じがしますが、ワードは英語のワープロソフトをそのまま日本語に翻訳したような不 . . . 本文を読む
読書は、食事と同じようなものです。ある程度の食いだめはできますが、1日腹いっぱい食べたから、これで1週間は大丈夫というわけには行きません。小学生のころにたくさん本を読んだから、中学生のころはあまり読まなくても大丈夫かというと、そうではありません。やはり、本はその年代に応じて読み続けなければならないようです。
「三日書を読まざれば、則ち面目憎むべし、語言味なし」という言葉があります(宗代の書家、黄 . . . 本文を読む
今年の夏は暑さが厳しく、9月もまだ暑い日が続いていましたが、やっと朝夕涼しくなり本格的な秋が来ました。幼稚園や小学校では運動会が盛大に行なわれています。スポーツには最高の季節になりましたが、みなさんは普段積極的に体を動かしていますか?私は全然動かしていません。
マァ、私のことはいいとして、近頃、子どもの体力低下に関する新聞記事がよく目にとまります。文部科学省の『体力・運動能力調査』によれば、小学 . . . 本文を読む
大分県は「一村一品運動」が有名です。この運動が全国的にどのくらい広まっているのか、社会的なことはわかりませんが、長野県に行ったときも、道の駅のお土産屋でこのような言葉に出会いました。一つの地域で一つの名産品に絞って力を入れる、ということは、とてもよい発想だと思います。地域を挙げて集中的に生産、販売をすることで、よりよい物を供給できます。また、その産品によって、地域の特性を表すことができ、人々に覚え . . . 本文を読む
馬頭琴はモンゴルの民族楽器であり草原のチェロと言われます。中国の二胡にも似た弦楽器で、「スーホの白い馬」でおなじみです。楽器の先端に馬の頭の彫刻が飾りつけてあるのがとても印象的であり、楽器の弦と弓は馬のしっぽから作られているとのこと。本体部分は現在は湿気に強い木製ですが、むかしは馬の骨や皮を使っていたそうです。モンゴルでは馬がそこまで生活の中にとけ込んでいたのでしょう。
そんなモンゴルなのでモン . . . 本文を読む
作文を書くことがどうして大事なことなのか、考えてみたことがありますか。学校でも、「作文を書く練習は大事なことだ。」とよくいわれます。そのことを疑問に思ったことはありませんか。作文を書くことには、単に、「大切だ」とか、「きっと役に立つ」とか、「上手に書けると楽しい」ということの他に、書いているうちに見つけることができる大切なものがあると思うのです。では、その大切なものとは…。
ヒントになるお話は、 . . . 本文を読む
以前、『よく噛む子・よく読む子』というテーマで、東京子ども図書館代表の児童文学者・松岡享子さんが歯科医の石田房枝さんと対談していました。本と歯医者さん?????ですよね。
石田さんは歯科医のかたわら待合室で子ども文庫を開かれているそうですが、最近は「子どもの歯の問題は、ただ歯を見ていたのではだめで、子どもの育ち方から見ていかねばならない」と親子への幅広い関わりをされているとのこと。そんな活動の発 . . . 本文を読む
去年の秋だと思いますが、日経新聞・プラス1「暮らし委員会」に《まちがって使っていた四字熟語》というタイトルが掲載されていました。私自身、子どもの頃、下記のような言葉を耳にするたびに、同じように誤って解釈(かいしゃく)していたことがありました。高校、大学へと進み、学ぶうちに、さすがに間違った使い方や解釈はしなくなりましたが、今でも多くの人が間違えやすい言葉のようです。
【小春日和】
正しくは、初冬 . . . 本文を読む
福岡伸一という生物学者が書いた「生物と無生物のあいだ」という本がいまだに評判です。こういう科学系の本の読書には正直苦労することも多いですが、それ以上におもしろいものがたくさんあります。このごろは、わたしのような素人向けに書かれた本も増えているようです。そこで思いがけない科学者の詩的で美しい文章表現に感銘を受けることがあります。
寺田寅彦・湯川秀樹・養老猛らに留まらず、文学作品に決して引けをとらな . . . 本文を読む
中村天風氏とカリアッパ師の対話。(詳細はうろ覚え(^^ゞ)
カリアッパ:「後ろからオオカミが追ってきたので、急いで、崖の上に伸びている木によじ登った。やれやれと思っていると、木の上から大蛇が自分を丸呑みにしようとにらんでいる。あわてて、大蛇がつたってこられない細い蔓につかまって下を見ると断崖絶壁。そして、上を見ると、自分のつかまっている蔓をリスがかじって今にも切れそうではないか。さあ、おまえなら . . . 本文を読む
医療と農業と教育には、共通点があります。それは、いずれも生命のあるものを相手にしていることです。更に言うと、政治や経済も、ある意味で社会的な生命のあるものを相手にしているので共通点があると言えます。しかし、話を広げるとわかりにくくなるので、今回は、医療と農業と教育について考えていきたいと思います。
医学と農学と教育学は、西洋の科学を取り入れて大きく発展しました。しかし、今それが大きな曲がり角を迎 . . . 本文を読む