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ハロウィーンがやってくる!!

2018年09月23日 21時38分21秒 | Weblog

 「ハロウィーン」がやってきます。このお祭りは、仮装大会と勘違いするほどの盛り上がりで、日本に定着しました。街を歩いていると、いたるところのお店やストリートには、かぼちゃのおばけや魔女などが飾らrています。小さな子にとっては、ちょっと異様な感じもするし、また、仮装することでの楽しみもあるので、非常に日本では好意的なお祭りとして受け入れられていますよね。多分、渋谷の交差点では、仮装した人たちで今年も大混雑をすること間違いないでしょうね!大変な賑わいのお祭りになるんだと思います。
 ハロウィーンとは何か?という疑問が生じていますので、ちょっと紐解いてみたいと思います。

<ハロウィーンの起源>
 “All Hallows’ Day”は英語での旧称で「諸聖人の日(万聖節)」の意味になります。この前夜に儀式を行うため、イブをつけて“All Hallows Eve”と呼ばれ、この音が訛って”Halloween”(ハロウィン)と言われるようになったそうです。
※現在の英語で”All Saitns’ Day”が「諸聖人の日」を意味します。
※※「ハロウィーン」の呼び名でも同じ意味です。

 ハロウィンは毎年10月31日に開催されます。カトリック教会で祝われる「諸聖人の日」が11月1日で、この前夜に行われるお祭りのため10月31日なのです。
 古代ケルト人は1年間を「明るい期間」と「暗い期間」に分けて考えていました。10月31日の夜はその「暗い期間」の始まりを意味し、かがり火を焚いて新しい年を迎え入れました。これは農作物の収穫が終わり、冬に備えるための意味があったそうです。そして語源となっている「諸聖人の日」は、実は7世紀ごろまで5月13日とされていました。しかしケルト人が自然崇拝からケルト系キリスト教を経てカトリックへと改宗する過程で、カトリック教会がケルトの収穫祭に合わせて11月1日に設定し直したとされています。
 当時の人にとって冬に備えて十分な食料を収穫することは、生死を意味しました。そしてこの時期は日照時間が短くなり、夜が長くなります。「暗い期間」の始まりは不安で一杯だったのかもしれません。また「明るい期間」と「暗い期間」の移り変わりは、この世とあの世の間に見えない「門」が開くとされました。つまり死者の魂がこの世に降りてきたり、人間もあの世に迷い込む可能性があったのです。「暗い期間」は不安になるだけでなく、生と死の境が曖昧になる怖い時期だったのですね。恐らくこういった要素が、現代の「怖い」ハロウィンにつながっているのかもしれません。

死者が帰ってくるという意味では、日本でいう「お盆」に似ていますね。

<ハロウィーンの行事>
 
現代では宗教的意味がほとんどなくなり、日本では特にアメリカの民間行事として定着しています。ただしアメリカに限られた文化ではないので注意しましょう。世界的に見るとハロウィンのイベントを行ってる国はアイルランド、イギリス、カナダ、ニュージーランドなどの英語圏が多いようです。
 10月31日には「楽しいハロウィーンを!」を意味する“Happy Halloween!”といって挨拶をしてみましょう!
 ハロウィンといえばこのカボチャを想像する人が多いのではないでしょうか?
Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン)は日本語で「お化けカボチャ」などと呼ばれ親しまれています。オレンジ色のカボチャをくりぬいて顔を作り、中にロウソクを立てたら完成!ハロウィンの夜に家の窓辺や戸口に飾る家庭が多いですね。実はこのジャック・オー・ランタンは、アイルランドの民話が元となっていると言われています。
 昔あるところにStingy Jack(スティンジー・ジャック)というずる賢い男がいました。
(※”stingy”は「ケチな」、「せこい」という意味の英語)
ジャックは何度か悪魔を騙し、最終的に「死んでも地獄に落とさない」という契約を取り付けました。いつしかジャックは死を迎えますが、「こんなずる賢い男は天国には連れて行けない」と神に拒否されてしまいます。契約のため地獄にも行けず、結局暗闇に投げ出されるジャック。ただし真っ暗闇を照らすために、去り際に悪魔から石炭をもらいました。ジャックは転がっていたカブをくりぬいてランタンにし、いつまでもこの世とあの世の間を彷徨っているのだそう。
 ジャック・オー・ランタンは悪霊達を遠ざける意味を持つと言われるため、ハロウィンの日に飾られるようになりました。そしてアイルランドの移民がこの話をアメリカに持ち込みましたが、アメリカではカボチャの生産が多かったため、カブからカボチャになったそうです。今ではテーマカラーとなっているオレンジは、後から出てきたものだったんですね!
 ハロウィンの夜、子供達は仮装をして家々を周り、“Trick or treat.”(お菓子をくれないといたずらするよ。)と唱え、大人からお菓子をもらいます。ここでも”or”は「さもなくば」、「そうしなければ」を意味します。
 またお菓子をあげる大人のほうは、この日のために大量のお菓子を買っておき、鍋やボウルにいれて準備をします。アメリカは9、10月になると、どこのお店もハロウィン仕様のお菓子を大量に店頭に置くので、この時期に観光の際は是非チェックしてみましょう。とは言え、チョコレートの味が「期間限定のカボチャ味!」といった工夫は全くしないのがアメリカらしいですね。期間限定商品に大きな意味を見いだすのは日本くらいのようです。
 ちなみにこのトリック・オア・トリートの文化は、中世のころから出てきたという節があります。実は「諸聖人の日」の翌日11月2日は、「諸死者の日(万霊祭)」とされており、亡くなった方を偲ぶ日なのです。当時、教会は天国と地獄の間で苦しんでいる魂のために「諸死者の日」に祈りを捧げよという教えを伝えました。十分な祈りを捧げればこういった魂を天国に送ることができると考えられていたそうです。人々は“soul cake”(ソウルケーキ)を作り、死者を追悼しました。そんな中、飢えた貧しい子供達が食料をせがみ、ソウルケーキをもらう代わりにその家族の遺族に祈りを捧げに行くという行為があったそうです。確かに家をまわってお菓子をもらいにいく現代の風習に似ていますね!
 ハロウィンの大きな要素が、この仮装ですよね。日本でもハロウィンと言えば仮装を意味すると誤解している人もいるかもしれません。それほどコスチュームの文化が大きな要素となって輸入されているように思います。アメリカのハロウィンは特に「怖いもの」に仮装をする傾向があり、おばけ、魔女、ゾンビ、ドラキュラ、フランケンシュタインなどに化ける人が多くいます。しかし近年では仮装であればなんでもOKという流れになり、プリンセス、看護師、芸者、ディズニーキャラクターなど様々なジャンルの衣装を着る人が増えています。特に大人の女性は露出度の多いセクシーなコスチュームが売られていることが多いですね。この日だけはパーティーで露出が多くても許されるといった風潮があるのが不思議です。

しかし、この時期の映画は怖いものが多いですね。ハロウィーンは、特別な時期なのでしょうか?

『ハロウィン』予告編 (2018年)