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ディズニー映画『プーと大人になった僕』に清々しい感動がある!!

2018年09月17日 20時57分34秒 | Weblog

 今日は久々に、MOVIXで『プーと大人になった僕』(2018年アメリカ制作)というディズニー映画を見た。アニメ版を実写に置き換えると、数々のそぐわない場面が見えてしまうので、駄作作品になりがちだが、今回の作品は、ジワーと心に響く感動があり、思わず静かに涙してしまった。この手の作品は、中々感動することが難しいのであるが、以前見た『シンデレラ』や『美女と野獣』と同様に、アニメ作品の感動をそのまま引き継いでいることが素晴らしいのである。
 A・A・ミルンによる名作児童文学をもとにしたディズニーの人気キャラクター「くまのプーさん」を、初めて実写映画化。大人になったクリストファー・ロビンが、プーと奇跡的な再会を果たしたことをきっかけに、忘れてしまっていた大切なものを思い出していく姿を描くファンタジードラマ。「スター・ウォーズ」シリーズのオビ=ワン・ケノービ役などで知られるユアン・マクレガーが大人になったクリストファー・ロビンを演じ、「007 慰めの報酬」「ネバーランド」のマーク・フォースター監督がメガホンをとった。かつて「100歳になっても、きみのことは絶対に忘れない」と約束を交わしてプーと別れた少年クリストファー・ロビン。月日が流れ大人になった彼は、愛する妻や娘とロンドンで暮らしながら、旅行カバン会社のウィンズロウ社で多忙な日々を送っていた。しかし、忙しすぎるゆえに家族との約束も守ることができず、思い悩んでいた彼の前に、かつての親友プーが現れて……。
 この作品の感動場面は、プーや仲間たちと楽しい日々を過ごした「百エーカーの森」に大人になったクリストファー・ロビンが再び行けたことである。トトロでも作品の根底に流れていた「純粋な心がないと巡り合わない世界」が、大人になったクリストファー・ロビンでも行くことができたとことなのであろうと思う。もっとも、プーやその仲間たちも、大人のクリストファー・ロビンの住むロンドンに行ったことが奇跡的。また、このロンドンの街中で、ぬいぐるみと思われていたプーやその仲間たちが、実際に動いたり、話ができることを周囲に知らしめてしまうという驚愕さが、色んなところで事件を起こすことになるのである。この手の手法は、ディズニー映画のお得意のところなのである。純真な気持ちが、それぞれの世界を結びつけ、実に幸せな世界に結束させていることが、この映画の醍醐味でもある。「何も考えずに生きることが大事なんだ」と子供だったクリストファー・ロビンは言う。「僕は考えることが苦手だから」とプーは言う。このほのぼのとした会話の中に、生きることの重要なヒントが隠されている。生きる意味を、多くの人間の中では、何ら確立されていない。人間は何のために生きているのか、また、生きようとしているのか?この永遠のテーマに対する、大きな回答なのではないだろうか!!生きることは、会社に命令されるままに生きることとは異質であるはずである。自分自身が「無」の境地で生きていくことは、重要な生き方なのであろうと感じる。単なる「プーさん」との会話の中に、恐ろしく深いものがあるように感じた映画作品であった。
 純粋にものごとに対峙できること。このことが、自分の中での最高の宝物である。大事なものは、自分自身の中にある。人から指示されたことでも、言われたことでもない。自分自身が純真な気持ちで感じた中に、「宝物」はあるのである。そんな思いを、プーやその仲間たちが、目覚めさせてくれるのでる。
 実にほのぼのとした、感動の深い映画作品であった。

 

映画『プーと大人になった僕』堺雅人の吹替版本編映像