アッくんの長岡京新聞社

アッくんの周りで起きる小さくて明るい話題を贈ります。

アッくんの『乙訓寺の空海』第九話 『弘法大師』

2012年02月21日 | □ 長岡京市の伝説(ベイツガァーさん)
平成24年2月21日(火)

 空海とアッくんは柳谷で万人に効く霊水を生んだのであった・・・

「どっこ(独鈷)って何ですか?空海さん
「『どっこ』とは仏教語で『とくこ』とも言われるもの
 実物はこれじゃ!」
「両方の端が尖ってますね。何に使うンですか?
「真言密教では煩悩を打ち砕く菩提心をあらわすものとして用いておる」
「へぇ~(さっぱり わからん)
「はっはっは わからんか?」
「・・・
 話は変わりますが
 どうして 空海って言う名前何ですか?
「うむ。その昔
 拙僧は洞窟(どうくつ)で修行をしておった・・・

 その時じゃ

 拙僧の口に明星が飛び込んでまいった!
 『なるほど!』っと
 その時に悟りを開いたのじゃ

 悟りを開いたとき洞窟(どうくつ)の中から見える景色が
 『空』と『海』だけだったので

 『空海』と名乗ることにした。」
「じゃあ もし長岡京市で修業していて悟りを開いていたら・・・
 『西山』と『市街地』の流れだから
 もしかして『西市』さんだったの?
「それでは 誰なのか わからんだろう・・・」
「すみません・・・
「まあよい。空海と名乗る前は『佐伯眞魚(さえき まお)』と名乗っておったがの」
「まお?フィギュアスケートの?
「スケート?」
「アッ!すみません。忘れてください
 そうだ!
 今日は21日 弘法さんの日 弘法市ですね
「弘法市?」
「はい。毎月21日に東寺さんで行われる縁日です
「なぜ21日なんじゃ?」
「さあ・・・

 アッくんは知らないが弘法さんの命日が21日だからです
 
「ところで その弘法さんというのは誰じゃ?」
「そうだ。空海さんは弘法大師さんなんでしょ?
「弘法大師?誰が?」
「え?

 弘法大師の名は空海が死んでから100年近くたったあとに授かった名前で
 この当時の空海が知らないのは当たり前なのである・・・


 つづく

(写真は乙訓寺の鐘楼です)