赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

世界中で暗躍する「中国交番=闇警察」問題

2023-05-31 00:00:00 | 政治見解



世界中で暗躍する「中国交番=闇警察」問題 
:230531情報


以前、『日本が中国の監視対象下に置かれ始めた!?』の文中に、「中国交番」の話を掲載しました。

――最近有名になったのが、中国人留学生などを対象にした「中国交番【※1】」で、神田和泉町に一箇所あることが明らかにされています。おそらく歌舞伎町にもあるかも。表向きは、運転免許証の更新などの行政サービスを行うという理由ですが、実際は、反体制活動家などを取り締まるのが目的で、中国に残っている家族を人質にして脅しをかけて、帰国させて拘束するのが狙いと見られています。――

先月の4/17、ニューヨークでFBIが2人の中国人が逮捕したのですが、実はこの逮捕事件、「中国の闇警察に関与している疑い」と発表されています。闇警察とは、いったい何なのか? その正体を明らかにし、日本にも迫る脅威について、台湾独立運動家に解説していただきました。



■警察を海外に置くという意味

どこの国にも「合法的な武力」というものが存在します。それは、軍隊と警察です。軍隊は自分の国、国民を外敵から守るため。そして警察は、国内の治安を守るために存在しています。

しかし今回ニュースになった「闇警察」というのは、中国の警察でありながら、アメリカを拠点にしていたのです。この警察を「海外に置く」というのはどういう意味なのでしょうか?

これは武力を海外で行使することであり、たとえその対象者が自国民であっても、れっきとした主権侵害です。通常、海外で犯罪者を捕らえる場合、犯罪者が潜伏する国の警察に逮捕をしてもらい、引き渡してもらうことが一般的です。

その国に自ら乗り込んで警察の権力を使って誰かを捕まえること、つまり他国で武力を行使することは主権侵害なのです。では、このような中国の国を超えた警察の活動は最近始まったことなのでしょうか?

実際は、ずいぶん前から起きていました。


■世界に広がる中国の「闇警察」

スペインの人権観察団体 “Safeguard Defenders” は2022年1月に発表したレポートで、「中国警察が海外に手を伸ばしている」という内容を明らかにしました。このレポートによると世界53カ国に中国の海外闇警察の拠点が存在し、その数、102か所。なんと、日本にも2か所存在します。これは2022年1月時点の数であり、最近は更にハイスピードで増えています。

中国闇警察の主な目的は海外に逃げた中国人犯罪者を取り締まること。もちろん、中国外交部はそれを表向きには否定しています。中国政府は、海外で自国民のために運転免許の更新、身分証明書の更新や発行をしているだけだと言っています。

ただし、仮にこの言い訳が本当だとしても、本来この業務が出来るのは大使館か領事館だけですから、いずれにせよ、許されない行為なのです。


■中国の闇警察の実態

実際に闇警察がやっていることは、海外に逃げた中国人を、強制的に帰国させること。そのために、彼らは3つの手段を使っています。

1、中国に残っている家族を人質にとり、強迫や恫喝をする
2、海外にいる中国人を直接脅迫する
3、直接、外国で拉致する
これらは、実は、1993年以降、行われている行為ですが、明るみになったのは習近平政権になってからです。

習近平は「反腐敗運動」という名のもとに、「猟狐行動(キツネ狩り)」を2014年から展開していました。キツネとは、海外に逃亡した中国人です。このキツネ狩りによって、2021年4月から2022年7月までの約1年間で、23万人の中国人が強制帰国したという調査結果も出ています。

このような闇警察の行為を放置しているとどうなるでしょうか?

様々な影響が考えられますが、最も恐ろしいのは「中国人ではない人」を脅迫、拉致することもできてしまうのです。実は、中国の闇警察に捕まった人の中に、すでにアメリカ国籍を持っている中国人も多くいました。彼らは法律的には中国人ではなくアメリカ人です。

この逮捕を許してしまうと、アメリカ人や台湾人も、日本人もいずれ対象になるでしょう。

30年間、放置されてきたこの闇警察ですが、今回、ついにアメリカが動きました。これに勇気をもらった国も多いと思います。国の主権、財産、日本人を守るために日本も早く動いて欲しいものです。




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