アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

ワラビ畑でつかまえて!

2004-05-11 17:42:55 | 
私は今ひとり暮らしだけれど、たいして寂しくない。
私のそばにはいつも犬や猫たち、ニワトリたちがざわめいているし(ひとりと18匹だぁ~。これは寂しくない!)、一歩家を出れば隣近所の人たちが田んぼだろうが畑だろうが声をかけ、挨拶をしてくれる。
この山村に引っ越してまだ3年も経ってないのに、猫家と家族ぐるみでつき合ってくれる人たちがもう何軒もある。その時々に必要なものはみんなのお陰でほとんど手に入った。

私は果報者だと思う。

持っているモノは相変わらず少ないが、出会いに恵まれ、人に恵まれて今日まで生きている。

特に猫たちは、私の日常切り離すことのできない存在だ。
早朝、彼らの目覚まし声は疲れきって寝ている私の鼓膜を揺さぶる。
スヌーピー(犬です。)の散歩に時々お供する猫もいる。
畑で働いていると必ずどこからともなく1匹、また1匹と現れ、草むしりをしている私の肩に乗ったり種を播く側から土を掘り起こしたりしてくれる(くぉら!)。
家から500mは離れている田んぼで仕事をしていても、夕方になると呼びに来たりもする。「餌の時間だぞ~!」と言っている彼らの声が、私の耳に届く。

今朝私は隣りの草原でワラビを採っていた。
今から7月一杯にかけて、ワラビは我が家の毎日の献立に欠かさず現れる季節の食材だ。
いそいそとワラビを摘んでたらワラビの間を猫たちが駆け抜ける。
私の周りを行ったり来たり、まるで「ワラビ畑でつかまえて!」と言っているようだ。
そ知らぬふりをしていたら、今度は背中にピョンと乗ったり膝に乗ったり。

今したいことが多少はかどらなくてもいい! 今私のこの家族を大切にしたいなぁ。

昔サラリーマンだった頃の仕事の鬼のような私を知っている人が見たら、きっと別人だと思うに違いない。でも、これでもちゃんと生きていってる。
あの頃の自分があったから今日の日の自分がある。
そして、今日の自分は、今それだけで素晴らしい!
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6 コメント

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わかります! (rirakkusu)
2004-05-11 19:48:02
背中に飛びついてくる子猫、目に浮かびます。そのまま立ち上がって肩乗り猫になるんですよね。

私も結婚前はたくさん猫を飼ってたんですが、今はアパート住まいで飼えません・・。



写真みてたら猫の手触りが恋しくなってきた~。
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Unknown (agrico)
2004-05-11 20:00:31
ありがとう。

この気持ちわかってくれる人と巡り会えるのもblogのおかげですね。

以前は世界をまたにかけるような仕事していたんですが、今もしそのような選択のチャンスがあっても、この猫たちをおいて海外に出たいとは思いません。

今大切なものを大切にしたい!
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いいなぁ (葉月)
2004-05-11 23:20:18
私も、結婚前は猫と生活していました。

にゃんこの手触りが懐かしいです^^









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いつまでも一緒にいたい。 (agrico)
2004-05-12 20:51:00
私は結婚しても猫と一緒にいるだろうと思います。

でも1匹、また一匹とオス猫が去っていくのを見送るのはとても悲しいです。
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Unknown (maria)
2004-05-26 00:11:15
今大切なものを大切にしたい!・・・私もそう思います。私を見つめる4つの目(2匹の犬)が心の柱になんですよ。大きな犬は足元に寝そべり小さな方は膝の上、それが私のパソコン・スタイル(笑)このぬくもりは宝です。

精一杯生きていこうと決めてから頑張ってまいりました。これからも。

でも、やっぱり少し寂しいからパソコンで知らない誰かに話しかけてます。そしたら答えて下さいました。コメントをありがとう。

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こちらこそ、ありがとう。 (agrico)
2004-05-30 18:51:49
blogを捜してコメントを書いても、後でそのblogがどこにあるのか忘れてしまい、開けないでいる時があります。

昨日またmariaさんのblogに行き当たりました。見ていて、前に自分がコメントを書いたblogだと気づきました。何となく興味をそそられるblogには、またいつか巡り会うものなのですね。



せっかくのコメントに気づくのが遅れてしまいました。blogの出会いは楽しいものがあります。お互い匿名(に近い)同士なので、無理なくつき合えると言うメリットがあります。



ワラビ畑でつかまえて欲しいネコがうちにはたくさんいます。また自分も、どこかにいる誰かにやはりワラビ畑でつかまえて欲しいのかもしれません。

目の前の光景は自分の心を映したものかもしれません。



ならば自分がまず、ワラビ畑で走っている猫を捕まえましょう。自分自身に「捕まえてもいいんだよ。」と言うことで、内心は捕まえられたい自分を、実際に捕まえてくれる人が現れるかもしれない。



人や猫たちと出会ううちに、自分が実は自分に対してとても厳しいことに気づいたのです。私が他のものに対して厳しいのは、自分自身に対するのと同じだと気づいたのです。完璧主義とは、自分を否定し苦しめる心の状態ではないでしょうか。



この自分を優しく受け容れたい。こんな自分で生きて行きたい。こんな思いを今持ちたいと思っています。



これからも時々訪問させて頂きます。新しい記事、楽しみにしていますよ。
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