たまに行く古本屋でよく流れている曲があった。
モダンな感じのする小気味のよいリズム。ボーカルに英語と日本語が交じり合う。多分日系二世かなにかが歌ってるんだろう。今はこんな曲が流行ってるんだろうか。全米何位かに入ってるのかな?それにしてもこの店に来るとよく耳にする。
今日なぜだかふと、その曲が聞きたくなった。こんな辺鄙な所で田舎暮らしをしていると普段聞こえてくる歌といえば民謡とかカラオケ、あるいは . . . 本文を読む
私は百姓だからいろいろなものを作る。
もちろんそれは食べものに限らない。いや、元々動植物を育てるだけの人を百姓などとは言わない。それは単に従事する生産対象が農作物なだけであって、基本的には工場従事者と同等であり、現代ではそれらの人は農業(生産)者とカテゴライズされている。
語源的に百姓と農民とはまったく異なるものだ。そして私はどちらかというと百姓に近い。お金は大して稼がないけれど、その分暮らしに . . . 本文を読む
先週からストーブを焚いている。
もう雪も降り庭を踏む足冷たく、今朝はスヌーピーの水皿に氷が張っていた。
つるべ落としの秋、落日の冬。もしかしたら人生老いるときもこんなに早いものなのだろうか。
この冬に備えて物置小屋に溜めていた薪を出し、
毎朝起き抜けにストーブの火をおこす暮らしがまた始まった。
よほど暖かい日でなければストーブは一日中燃やす。寝るときは太い薪を入れておくと、朝方灰の中に少しだけお . . . 本文を読む
今朝はうっすらと雪が降り積もっていた。
まだ気温はそんなに下がってない。この自分の雪は地面の温度とのせめぎ合い。
明るくなるにつれ初雪は霙となって降り続く。
朝ごはんを食べ終わった頃に近所のお爺さんが勢いよく軽トラで乗り付けてきた。
開口一番、「アンダ、タヌキいらねが?」
荷台を見るとタヌキが横たわっていた。大きい。
「こんな大きいのは珍しいよ。」
冬になると時々タヌキが道端で死んでいる。夜行 . . . 本文を読む
ホースラディッシュ、と言ったっけか・・・
冷奴を食べてて思い出した。つんと来るわさびの香りビニールハウス
幾らでも採ってっていいよ、いや取ってくれると助かるんだよ
働き先の農家の親父さん、その草は春先の温室に雑草のように生えていた。
陸(おか)わさびとも言っていた。もうあれから7年にもなるな懐かしい北海道の味。
ホースラディッシュ。見かけはワサビじゃないんだけど、体全体でわさびしている自足生活を . . . 本文を読む
今年は天気に恵まれお陰さまで災害にも会わずに、恙なく米の刈り取り・調整を終えることができました。病気も出ず稲丈も高く、今まで作ったうちでは最高の出来だったと思います。
そして先日我が家も待望の「新米」を食べようととりあえず一袋(籾30kg程度)籾摺りに出し、精米所から帰って来た玄米を内心踊るような思いで炊飯器に仕込もうとしたのです。が・・・
心外なことに中に相当数の籾が混入しているのでした。
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「さあ、今日は地区対抗バレーボール大会だ!」
「ワァーーーイ! ガンバロっと!」
「ふっ・・・腕が鳴るぜ!」
「・・・そういえば、マルダヌキは、初めてだったね。」
「アタシゃ、楽しそうなとこにはどこでもついてくのヨ。」
「地区対抗ってことは・・・去年うちは何位だったの?」
「毎年、猫家は準優勝よ。」
「へえ~~~・・うちは強いんだぁ!」
「そうね。でもいつも2チームしか参加しないの . . . 本文を読む
我が家は今脱穀の真っ最中。
米作りの過程で必要な作業は、多少の悪天候に関係なくやれるものが多い。田植え、水管理、除草、畦の草刈、稲刈・・・なにしろ稲作は基本的に「水田」をフィールドにしているから、例え晴れていても濡れるのを覚悟しないとならなかったりする。その中でコンバインによる刈り取りだけは稲が乾いていないと都合が悪いのだけれど、我が家では未だに鎌による「手刈り」なのでそれはまったく無縁の世界だ . . . 本文を読む
明日あたり炬燵を出そうかなと思っていたら、一夜明けた今朝、初霜が降りていた。
野や畑のところどころがフリーズドライ。まだ一面びっしり、というほどではない。
空を見上げたら障害物のまったく無い夜明けの大海原。放射冷却現象というんだね。今はこんなに寒くても、多分日中は暖かくなるんだろう。布団を干すのも、部屋を掃除して炬燵を出すのも今日がチャンス。
スヌーピーが飛ぶように掛け続ける。足裏が冷たいのだろう . . . 本文を読む
先月のことなんだけど、
実は我が家の田んぼに市長が来た。
我が集落は行政的には「江刺市」という自治体に属している。岩手県の内陸部、人口3万人余りの小さな市だ。もちろん猫家の位置するところはその中でもずうっと外れ、北上山系の懐に抱かれたどん詰まりのような地形にあるのだが・・・
ある日、そんな鄙びた我が家に電話があった。市からだった。稲刈は終わりましたか?もしまだなら、よろしければ市長の稲刈体験を . . . 本文を読む
今日は朝からどんよりと曇っている。
いつ降り出さないとも限らない天気だ。でもここ数日晴れ間が続いたせいか空気はどことなく乾いている。地面も堅くなって来たし、この分だと少なくとも雨が降るまでは働けそうだ。我が家は懸案の稲刈も先週終えているので気持ちが軽い。
そこでキクイモを掘ってみることにした。
キクイモとはキク科の植物で、その名の通り根の先端に塊根を作る。元々はアメリカインディアンが食用として . . . 本文を読む
朝方は気温が10度近くまで下がる。
もう秋だ。これだけ雨が降らなくてもまだ何となく湿度が高い。露がいつまでも残っている。地面がなかなか乾かない。
キュウリに続いてミニトマトもきれいな形で熟さなくなった。もうそろそろ終わりだな。切り払ってしまおうか。これからはトマトの葉陰で小さくなっていた白花豆とヤマノイモ、トウガラシへと支柱の主役が移行する。オクラもこれからの実は採種用としてとっておかないと。
ニ . . . 本文を読む
今日稲刈りから帰って来たら、郵便受けに基本健康診査の結果通知が届いていた。
脱サラしてから住む先々の町村で毎年健康診査を受けている。会社に属していた頃は黙っていても会社側がその用意をしてくれていたのだけれど、こうして「一個立ち」してからは自治体からの照会に毎年自分で申し込み、医療機関に足を運ばなくてはならない。
でも多少の時間や受診料はかかっても、定期的に自分の体の具体を数値で知れるのはとても便利 . . . 本文を読む
今日はネット喫茶に行って週間少年ジャンプを読んだ。
・・・と書くと、なんだかこの「アグリコ日記」始まって以来の「似つかわしくない記事」になりそうだけれど、まあ、こんな日があってもいい。
実は漫画喫茶というものに、いつか入ってみたいと思っていた。それとネット喫茶。どちらも他の方のBLOGなどで時々出て来るので、一度はどういうところか無性に「経験」してみたかった。
そして今日ちょうどその機会に恵ま . . . 本文を読む
今朝納屋の横に積んだ石を軽トラに積み替えていて、突然脳天に激痛を覚えた。
先ほどから屈んだ頭の上をブンブンと飛び回る音が聞こえていた。なぜだろう、その時は刺されるまで、何の不安も抱かずに飛び回るままにさせていた。通常はそんなことがないのだけれど・・・
ハチだ!慌てて頭を払う。しかし間もなく二度目の激痛。頭髪に巻き込まれたハチは逃げ場を失って何度でも刺して来る。
頭頂部やや右寄り。悪い所だ。つい . . . 本文を読む