公園で子どもらが屈んで遊んでいる。なにか探しものをするように、手を地面に這わせてるようだ。手にはマクドナルドの紙コップ。ははあ、さてはきれいな小石でも集めてるのか。近寄って手元を覗くと、そのコップにはダンゴムシがぎゅうぎゅうに詰め込まれていた。
このダンゴムシを集めて遊ぶ子どもの姿は、今や都市や住宅地ではごく普通に見られるようになったという。まちの子どもたちは生きものに触れようと思っても、日 . . . 本文を読む
受動喫煙の害を世界に先駆けて疫学研究した平山論文の意義は大きい。それまでなんとなく・・・あやしい・・・もしかして・・・と再三思われながらも「証拠」がなかったことによって黙殺されてきた喫煙による非喫煙者への加害を、史上初めて実証したものだったからだ。今やタバコ対策は「喫煙者の健康のために」だけではなくなった。また「オレの体だからオレが自由にして何が悪い!」とも言えなくなってしまった。なぜなら、タバ . . . 本文を読む
病院での分娩と母子の取り扱いを、実際に見たことのない自分が言うのもなんだけれど、以前こんな内容の話を本で読んだことがある。
生まれたばかりの赤ん坊が両親と一緒にいると、親と子どもの結びつきが強まるそうだ。新生児を母親が抱き上げ、胸のうちで母乳を与える。父親があやし、赤子は穏やかな家庭的雰囲気に包まれて人の声や物音を聞きながら、生まれ出た世界とコミュニケーションを結ぶ。このようにして最初の一歩を . . . 本文を読む
近年、大規模な森林火災のニュースをよく耳にするようになった。この前はロシア、今回はアメリカ西海岸などと、本当に世界のあちこちで火災が起きている。一件の火事で日本の年間排出量の何倍ものCO2が排出されたりするのだから、森林火災は地球環境にとって、京都議定書を根本から無意味にしてしまうくらいの力がある。統計においても、ここ20年来世界の森林火災は件数・焼失面積ともに急増の一途を辿っている。温暖化効果 . . . 本文を読む
幼児や子どもがタバコの煙を吸わされることによって、喘息や気管支炎などさまざまな障害が顕れるということは、今では誰一人知らぬ者のない事実となっている。では赤子や子どもがどれくらい受動喫煙をしているかというのを客観的に知るためにはどうしたらいいのだろう。調べてみたら、尿や唾液中に含まれるコチニン(ニコチンの体内代謝物質)の測定値が用いられるそうだ。
「NPO法人 京都禁煙推進研究会 タバコフリー . . . 本文を読む
スヌーピーと、散歩を始めてからもう何年になるだろう。彼女(スヌーピーはメスである)が幼い時に保健所から引き取って6年半。雨の日も風の日も、嵐の日も雪の日も、私は一日も欠かさずに彼女とともにいた。「猫家」にあってひとりだけの犬。いつも裏庭にいて目立たない存在ながらも、砂利道、山道、獣道、畦道、彼女は私とともに近在にある道という道を歩いてきてくれた、大切な家族の一員である。そのスヌーピーが、もう私の . . . 本文を読む
タバコの発がん性については既にいろいろな角度から証明されているので、おそらくこれに異議を立てるのは、例えタバコ産業の人であろうといないだろう。煙に含まれる発がん物質はたくさんありすぎて、すべてを把握することは専門家の所業である。年追うごとに新たな毒性や有害物質が次々と発見され続けているのが現状だ。ここではその中から代表的なものとして、2つの物質をとりあげたい。
まずはポロニウム210。そしてベ . . . 本文を読む
妊婦の喫煙が出生児の体重と身長に影響を及ぼしたり、死産や流産の確率を高めるということは既に広く知られていることだけれど、実はそれどころではなく、出生後ずっと経ってからの子どもの能力や一生涯つきまとう性格まで、ヒトの人格に根深い痕跡を残しているということまで知っている母親は、いったいどのくらいいるだろう(実は私もつい最近知ったことなのだが)。
以下にネット上で見つけた二つの情報を掲げてみる。
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世界で初めて「受動喫煙」による害を主張したのは、元国立がんセンター疫学部長の平山雄博士だった。喫煙と肺ガンの関係を日本で25万人という大コホート集団(共通した因子を持ち、観察対象となる集合。疫学用語)で追跡した氏は、もしか他人の吸ったタバコの煙の影響も、肺ガン発生に関係するのではないかと思った。そこで夫が喫煙者の女性の肺ガン発生頻度を調べた結果、そうでない場合より肺ガンリスクが1.5倍~3倍にも . . . 本文を読む
「タバコだって、あんなものは吸わない。我々はただ売るだけだ。若者や貧しい人、ブラック、そして馬鹿な奴らに買わせるのだ」
(ディビット・ゴーリッツが面談した、レイノルズ社幹部の談話より)
1986年、合衆国タカ派の上院議員ジェシー・ヘルムズは日本の首相宛に親書を認めた。当時日本が外国製のタバコにかけていた関税の撤廃についての要望、というより事実上脅迫に近い内容の文書である。もしこの要求が聞き届 . . . 本文を読む
先日の記事(「人類の絶滅」)で書いた「地球上の生物全体で見ると、現在のところほぼ15分に1種の割合で絶滅しているという」という内容に、自分ながら気にかかることがあったのでもう少し詳しく調べてみることにした。この文はもちろん他の資料を元にしたものであるが、よほど周知されてることらしく、幾つもの資料の中で学者や専門家、著名人たちがほぼ同じ意味の事を述べている(その中には名古屋市長などが引用していたり . . . 本文を読む
最近気づいたのだが、自動販売機というのは案外と電気を食うらしい。飲料自販機で2,600kwh、タバコ自販機で年間750kwh(どちらも2002年度平均。東北電力及び日本自動販売機工業会による)の電力を消費するそうだ。当時の一般家庭消費電力量は年平均3,565kwhなので、家庭消費の21%の割合になる。
こんなに消費するなら、排出するCO2は・・・ということになるが、ここでは今までとの絡みでタバ . . . 本文を読む
タバコ・ビジネスにおける最も重要な基礎事実は、生涯にわたってタバコの得意客になると思われる人の89%は、19歳までに既にタバコの愛用者になってしまっているということだ。四分の三の人は17歳までに、既に愛用客の列に加わっている。一方喫煙を21歳以上になって始めた人々の間では、90%以上がまもなくその習慣をすっかりやめてしまう。ニコチンの中毒性がしっかりと身につくには一年以上、時には三年間もかかる . . . 本文を読む
タバコ煙に由来する温暖化効果について調べようと思ったのだが、煙中に含まれる一酸化炭素は、それ自体が有害成分として注目されていることもあって発生量を突き止めるのは容易だった。しかし二酸化炭素については、通常有害化学物質として考えられていないせいか、ネット上で該当するデータがなかなか見つからない。しかし「燃焼」である以上タバコ煙中にCO2が含まれていることは確実であり、そのことは厚生労働省の「分煙効 . . . 本文を読む
タバコの持つ有害成分というと、従来ニコチンばかりが取り上げられがちだったが、この頃タバコにはダイオキシンを始めとする有害化学物質が多量に含まれていることも知られるようになった。もちろんニコチンによる害は甚大であり、その依存性によって理性ではわかっていながらも、喫煙習慣から離れられない人が多くいる現実がある。しかしここでは、特にタバコの持つ有害化学物質についてと、それらが地球環境に及ぼす影響につい . . . 本文を読む