[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]
リテラの記事【これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>取材の方法、今昔】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html)。
《しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。何をいまさら……としか言いようがない》。
《▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている》。
『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう』
「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました。
アベ様が首相辞任を表明しました」
この8年弱の間、アベ様の悪政は数え上げればきりがありませんし、善政が何一つ思い浮かびません。アベ様の〝唯一上手くいった〟「政」は《メディアコントロール》。数々のアベ様案件、昭恵夫人も共犯なアベ様の政治の私物化…野党の頑張りにもかかわらず、《メディアコントロール》を主因として何一つ解決できていない。アベ様のご病気云々は抜きにして、きちんとケリをつけ、アベ様に真の「責任」を取っていただく必要がある。首相辞任だけで「お終い」ではない。国会議員も辞職して頂き、国会の場で、司法の場で「責任」を取るべきだ。(白井聡さんのつぶやき)《「病気で可哀想。お疲れさまでした」の演出に見事成功しつつある》(https://twitter.com/shirai_satoshi/status/1299596147414110208)…なんて許されません。
『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
政権の批判もできない」……だそうです、御笑い』
《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
(フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
これがほとんど“捏造”と言ってもいいようなシロモノだった。
詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
というよりも“安倍謀略機関”と言うべきだが、これはなにも、
本サイトだけが評していることではない》
『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!?
例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?』
《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う」
と回答した人が52・0%、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》
『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩』
「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」
『●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも
捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン』
『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、
実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》』
《これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力》だそうです。
『●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話も
させていただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」』
「リテラの二つの記事【安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ!
官邸の報道室職員が朝日新聞記者の挙げた腕をつかみ……】…と、
野尻民夫氏による記事【記者クラブで安倍首相に抵抗の動き! 広島で
質問制止された朝日記者だけでなく毎日記者も“ぶら下がり”で
安倍首相に「逃げないで下さい」】」
《■安倍首相に「国会をすぐに開くべき」「逃げないで下さい」と迫った
毎日新聞記者はYouTuber …もっとも、この毎日新聞記者、現役の
総理番記者ではないらしい。現在は野党担当として取材を続けながら、
政治の情報をわかりやすく発信するYouTuberとして活動し、
話題になっている宮原健太記者》
アベ様による《メディアコントロール》下のこういうアベ様広報紙によって、最近では、折角健闘していた毎日新聞までもが野党の足を引っ張るような記事が散見されはじめた。今、「野党云々」ではないでしょ。独裁政権や与党・自公、癒着党・お維を徹底的に監視し、批判することに専念すべきではないのですか。政権や与党、癒着党に何か評価すべきことがあるでしょうか?
アベ様広報紙・産経によると、《「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない》そうです。あんなヌルい《追及》こそが、《国民の信を失》う大きな要因です。「更問い」さへできない記者会見《台本劇》《台本営発表》に何の意味があるのですか? 《「…首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」「…国民に首相が逃げているような印象を与える狙い…」》…いやいやいや、「首相・アベ様は矮小なもの」ですし、《印象》ではなく、事実として「首相・アベ様は逃げていた」のです。アベ様広報紙なので仕方ないのでしょうが、事実を伝えてください。《矮小》化・《印象》操作はやめてほしい。
《産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用はさらに地に落ちた状態》…とても〝新聞〟なんて呼べる代物ではない。
さらに、阿比留瑠比広報員は《2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の「逃げ」の姿勢を厳しく問いただしていた》そうですが、当然、アベ様の《「逃げ」の姿勢を厳しく問いただしてい》るのですよね? COVID19対策でも《総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている》、また、《何のためにその地位にしがみ付いているのか》と、アベ様に総理会見で仰っていますよね?
『●2016年報道の自由度ランキング72位:
「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪』
《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません。
メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
上位に位置するノルウェーやデンマーク、スウェーデンは、
僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位に
まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
同じように下落したということです。今のこの国のレベルは途上国以下》
「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って」
いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか?」
『●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の
無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任』
「リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す
理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という
国際社会の評価】…。《安倍政権によるメディアへの報道圧力に
よって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で
半ば常識になっている》」
《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》はすでに世界に定着。アベ様らの罪はあまりに大きい。アベ様独裁下での「報道の自由度ランキング」の凋落具合を見ても自明だ。
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【https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html】
これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力
2020.08.26 11:12
(産経新聞社HPより)
すっかり「健康不安」説が既成事実化している安倍首相が、28日、ついに総理会見を開催するらしい。しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。
何をいまさら……としか言いようがない。安倍首相が最後に新型コロナにかんする記者会見を開いたのは5月25日で、あとは国会閉会時の6月18日。そこから約2カ月半のあいだに新規感染者が前回のピーク時を超え、さらにその最中に「GoToトラベル」を前倒ししてまで実施し、感染拡大を後押しするという異常な行動に出た。この間ずっと検査の拡充はもちろん、安倍首相から国民に向けたしっかりとした説明が求められてきたというのに、それを無視しつづけ、「健康不安」説によって同情を集めたかと思えば、あまりにも遅すぎる対策パッケージとやらを引っさげて「会見を開く」というのである。やることが何から何まで身勝手すぎるだろう。
会見では、説明責任を放棄して記者会見から逃げてきた安倍首相に対し、記者たちから、あらゆる角度から徹底追及のための鋭い質問が浴びせられることを期待したいし、実行されるべきだが、しかし、むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、目を疑うような記事が出た。
しかも、記事を掲載した媒体は週刊誌だとか安倍応援団の極右雑誌などではない。曲がりなりにも五大紙のひとつである産経新聞だ。
その問題の記事は、22日の産経新聞朝刊に掲載された「「首相追及」取材手法に疑問の声 予定時間過ぎても質問」というもので、記事はこうはじまる。
〈安倍晋三首相の記者会見などで事前に決められた時間を過ぎても質問を続けようとしたり、首相が回答後も「逃げないでください」などと投げかけたりする一部の取材方法に、有識者や新聞記者OBから批判が上がっている。「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない。〉
そして、この産経の記事では、4日のぶら下がり取材の際、「臨時国会については準備できれば早急に開いていただけるのですか、総理」「すぐ開く必要あるんじゃないですか、総理」と追及し、立ち去る安倍首相に「逃げないでください、総理」と声をあげた毎日新聞の宮原健太記者のことや、6日の広島市での会見で「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者のことを取り上げ、元朝日新聞記者の長谷川煕氏や元東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏による以下のようなコメントを掲載したのだ。
「首相をたたくのが正義と思い込み、政治活動をしている。首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」
「そういう(編集部注:会見終了時の)タイミングで声をかけることで、国民に首相が逃げているような印象を与える狙いがあるような気さえする」
首相に厳しい質問をおこなうことはもちろん、会見を開かないことや質問に答えようとしないことに異議を申し立てることは記者として当然の行動だ。むしろ、会見も開こうとしない、質問に最後まで答えない首相のほうが異常であり、メディアの仕事はこうした首相の姿勢を正すことにある。だが、産経は記者のほうを批判したのだ。
■産経新聞は、広島での会見で質問制限に抗議して手を上げ続けた朝日記者のことも攻撃
しかも、産経は広島市での会見で朝日新聞記者が声をあげた件について、〈会見の前に、首相官邸報道室は空港に戻る移動時間を理由に「4問まで受ける」と説明していたが、首相は予定外となる朝日記者の質問に答えた。それでも朝日記者は納得せず質問を重ねようとした〉と書いているが、この説明も完全にミスリードを誘う切り取りだ。
本サイトでもこの日の会見を取り上げて記事にしたが(既報参照 → https://lite-ra.com/2020/08/post-5562.html)、官邸側の“会見は10分、幹事社2社からの質問4問に答える”という姿勢に対し、朝日は会見の3日前から〈より多くの質問の機会を確保するよう、内閣記者会を通じて官邸側に要望〉していた。
だが、この要望が受け入れられず幹事社の4問で会見が終了させられそうになったため、朝日の記者は「国民の不安が高まっているなかで、なんで50日間も正式な会見を開かれないんでしょうか」と声をあげた。そして、この声に対し、安倍首相は、短くこう話しただけだ。
「あの、今回もですね、コロナウイルス感染症について、あの、わりと時間をとってお話もさせていただきました。節々……節目節目において会見をさせていただきたいと考えておりますし、また日々、西村担当大臣、また官房長官からもお話をさせていただいていると思います。ありがとうございました」
「どうして50日間も会見を開かないのか」という問いに対する答えにまったくなっていないのだが、こう言い残すと足早に安倍首相は立ち去ろうとし、対する朝日記者はねばって手を挙げつづけた。そして、ここで事件が起こる。なんと〈質問を続けていた朝日新聞記者の腕を、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながらつかんだ〉(朝日新聞デジタル6日付)のだ。
本来、記者からの質問が出尽くすまで答えるのが総理大臣に求められる姿勢だというのに、それもせず、官邸職員が記者に実力行使までして質問を妨害しようとするなどということは、民主主義国家では考えられない、独裁国家のやることだ。しかし、記者が腕を掴まれた一件を産経はこの記事では取り上げず、「首相は予定外の朝日記者の質問にも答えたのに記者が納得しなかった」などと記者の暴走であるかのように説明し、記者の姿勢のほうを槍玉に挙げたのだ。
しかも、その批判のために登場させた“新聞記者OB”というのが、またとんでもない人選だった。元東京新聞の長谷川幸洋氏はBPOに「重大な放送倫理違反」と判断された『ニュース女子』沖縄ヘイトデマ回に司会者として加担したほか、露骨な安倍首相擁護を繰り返している安倍応援団員のひとりで、元朝日新聞記者の長谷川煕氏も『偽りの報道 冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞』(ワック)なる陰謀論まがいの著書を発表、安倍首相を「報道被害者」だと擁護した人物だからだ。
そんな“権力の犬”に成り下がった自称ジャーナリストの言葉を借りて産経は、質問に答えろと食い下がった記者として当然の行動を「首相が逃げているような印象を与えるのが狙い」だの「首相をたたく政治活動」だのと批判したのである。
■産経・阿比留瑠比は毎日・宮原記者を「底が浅すぎて下心が丸見え」と攻撃も…それは自分のことだ
産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用はさらに地に落ちた状態。その上、産経が掲載した「黒川検事長 賭けマージャン報道 文春『本誌記者らと今月』」という記事を執筆したのは、問題となっていた賭け麻雀に参加した記者のうちの1人だったと「プレジデントオンライン」が報道。これが事実ならば、もはや報道倫理もへったくれもないが、その産経が当たり前のことをやっている他社の記者を批判するなど、いったい何様のつもりなのだろう。
しかも、こうした常識はずれの「記者攻撃」はこれだけではない。26日発売の極右雑誌「WiLL」10月号(ワック)では、NHK岩田明子記者、元TBS山口敬之氏と並んで「安倍首相にもっとも近い記者」と呼ばれてきた阿比留瑠比・産経新聞論説委員が、「安倍総理を貶めたい性悪=朝日・毎日」と題して寄稿。そこでも毎日の宮原記者が「逃げないでください!」と食い下がったことを取り上げ、〈呆れて物も言えません〉と綴ると、こうつづけている。
〈米国の著名なジャーナリスト、リップマンは百年近く前の一九二二年刊行の著書『世論』で「(新聞は)そろって性悪でもないし、それほど深いたくらみを抱いているわけでもない」と説いています。
ですが、リップマンの見解とは異なり、マスコミは「性悪」そのものです。ただし、「深いたくらみ」はないという点は賛同できる。底が浅すぎて、狙いと思惑、つまり下心が丸見えですから。〉
じつは産経新聞8日付の「産経抄」でも同じことが書かれており、安倍首相に食い下がる毎日と朝日の記者攻撃をおこなっていたのだが、これも阿比留氏が執筆したのだろう。だが、はっきり言って「底が浅すぎて下心が丸見え」なのは、阿比留氏のほうだ。
というのも、阿比留氏は2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の「逃げ」の姿勢を厳しく問いただしていた。
一応、事実関係について付記しておくと、菅氏が首相就任後におこなわれた2010年の臨時国会はたしかに7月30日〜8月6日の8日間で閉会したが、実際には内閣改造後の10月1日~12月3日にも臨時国会を開催、予算委員会も衆参合わせて18日間おこなわれている。党首討論も、開催予定だったが野党だった自公が当時、問責決議が可決された仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相の出席を認めなかったことで流れている。こうした点を阿比留氏が端折っていることは気にはなるが、問題はない。それどころか、ぶら下がり取材の回数を減らしたことは徹底して批判されるべきことなのは言うまでもなく、阿比留氏の「逃げの菅首相」という主張はまったく正しい。
■産経の阿比留瑠比は菅直人首相時代、「総理の存在自体が国民にとって不安材料」と追及していたくせに…
さらに阿比留氏は、東日本大震災から約1カ月経った2011年4月12日におこなわれた総理会見で、菅首相に対し、こんな質問を浴びせたことさえある。
「現実問題として、与野党協議にしても最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手に回った震災対応でも総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっていると思います。一体、何のためにその地位にしがみ付いていらっしゃるのか」
「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのか」──記者が総理大臣相手にここまで踏み込んで退陣要求をおこなうことなど、いまの安倍首相の会見では絶対にありえない。だが、こんな質問までもが飛び出すくらい、当時は自由な質問が許されていたことの証拠でもあり、阿比留氏は実際にそうやって菅首相に厳しい質問を浴びせることで責任の追及をおこなっていたのだ。
ところが、ぶら下がり取材の回数を減らしたことを「逃げ」だと批判していた阿比留氏が、いまではごくたまにしかおこなわれなくなってしまったそのぶら下がり取材で、ただ質問に最後まで答えようとしないことを安倍首相に問うた記者のことを非難しているのである。
民主党政権では厳しい質問をおこない、質問機会を奪ったことを批判していたのに、政権が変わると、「逃げるな」と言う記者を批判する──。二枚舌もいいところだが、「底が浅すぎて下心が丸見え」と批判されるべきは、阿比留氏であり、産経新聞のほうなのである。
28日の総理会見では、ぜひどこかの記者に「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのか」と迫っていただきたいものだが、そうした厳しい質問が出ないことが安倍政権下の問題であり、さらに、もし万が一、そうした質問が出たとしても、それを批判する権利は産経には断じてない、ということだけは言っておこう。
(編集部)
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html】
<金口木舌>取材の方法、今昔
2020年8月27日 06:00
金口木舌 記者クラブ 報道
はじめは何をしているのか分からなかった。沖縄サミットを前に名護市を訪れた当時の野中広務官房長官に同行した記者が顔をつきあわせて何かメモしている
▼中心の記者が一人でしゃべっている。歩きながら聞いた野中氏の言葉を再現していた。役者さながら声色までまねている。「東京の記者はこんな風に取材するのか」。駆け出しだったが自身の取材方法と比べても強い違和感を抱いた
▼似たような光景を東京でまた見た。菅義偉官房長官の定例会見が終わると、番記者たちが官邸の一角に集まって話し合っている。20年以上たっても変わらぬ光景に妙な感慨を覚えた
▼米ニューヨーク・タイムズが中国の香港国家安全維持法施行を受け、アジアのデジタルニュース拠点を香港から韓国ソウルに移転すると発表した。移転先には東京のほかバンコクなども検討されたという
▼東京でなくソウルが選ばれた理由に、外国企業に友好的なことに加えて報道の独立性が挙げられた。国境なき記者団による2020年の世界報道自由度ランキングで日本は66位、韓国は42位
▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている。
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琉球新報の記事【目取真氏拘束 二審も違法 福岡高裁判決 違憲主張認めず】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1003230.html)。
《大久保正道裁判長…は、目取真さん側が刑事特別法による緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした控訴を棄却した…目取真さんは「裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した》。
『●辺野古破壊のデタラメ: 《司法の監視機能の形骸化》、
どこが法治国家なのか? アベ様が統治する人治国家』
《辺野古岩礁破砕訴訟 監視機能が形骸化 …沖縄県名護市
辺野古の岩礁破砕差し止め訴訟は一審に続き二審判決も裁判所の
審理対象かどうかの入り口論に終始し、県の訴えを門前払いした。
国の違法性が問われている中、沖縄防衛局の法手続きの是非に
一言も触れない判決は司法の監視機能の形骸化といえる…
福岡高裁那覇支部の大久保正道裁判長は一審那覇地裁に続き、
漁業法の解釈や無許可の根拠法などについて国に主張を求めよう
としなかった。法解釈への見解を避け、問題解決への道筋も
示さなかった》
目取真俊さんの違憲拘束問題、主張が認められませんでした。またしても、福岡高裁那覇支部のあの大久保正道裁判長か…。《裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか》!? 法的根拠もあいまいなまま長時間拘束、いったいどこが法治国家なのか。最「低」裁でも「司法判断」することなく、アベ様らに忖度な「政治判断」でしょうよ、きっと。
『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」』
「辺野古破壊や高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
《辺野古で米軍に拘束 芥川賞作家が体感した治外法権の現実》
《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が「不当逮捕」の
実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》
『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」』
『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》』
『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」』
『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
「政治判断」しかできない司法の悲劇』
『●目取真俊さんの不当逮捕…「お前ら法的根拠も
あいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか」!』
『●琉球新報社説: 《違法な逮捕は国策に反対する
人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない》』
《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が
示された。芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の
新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの
権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、
那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。目取真さんは
2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで
抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に
拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、
海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。
釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。判決は、
海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに
続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ》
《目取真さんは基地内に監禁され、憲法で保障された当然の権利を
行使できない状況に追いやられた。
「治外法権」状態を許してはならない》
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【https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1003230.html】
目取真氏拘束 二審も違法 福岡高裁判決 違憲主張認めず
2019年10月8日 06:00
目取真俊 福岡高裁 判決 控訴 棄却
(控訴審判決を受け、記者会見する目取真俊さん
=7日午後、沖縄県庁)
名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中に、不当な米軍の身柄拘束や海上保安庁による緊急逮捕があったとして、芥川賞作家の目取真俊さん(59)が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)で言い渡された。大久保裁判長は、目取真さん側が刑事特別法による緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした控訴を棄却した。
控訴審判決は、中城海上保安部が米軍から身柄を引き受けるのが遅れたことと、海保が緊急逮捕したことを違法と判断して国側に計8万円の支払いを命じた一審判決を支持した。
目取真さんは「裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した。
控訴審判決は、刑特法に基づいた令状のない米軍の緊急逮捕による身体拘束や、基地内で拘束されている間に米軍が弁護士と接見させなかったりした行為を違憲だとする目取真さん側の主張を退けた。
弁護団の新垣勉弁護士は「米軍という国家権力による日米地位協定に基づいた身体拘束を、一般私人と同一のレベルで論じる点で誤りがある。その点で問題の本質をつかみ損ねた判決だ」と指摘した。
齋藤祐介弁護士は「逮捕状なしで逮捕できる現行犯的な逮捕なら違憲ではないとなれば、米軍と捜査機関で乱用できることとなる。重大な人権侵害だと主張したが、その点について判決では応答がなかった」と話した。
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[【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]
琉球新報の【<社説>緊急逮捕違法の判決 国家権力の暴走許されぬ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-891118.html)。
《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された。芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。目取真さんは2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。判決は、海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ》。
沖縄タイムスの記事【芥川賞作家の目取真俊さん勝訴 那覇地裁、国に8万円の支払い命じる】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/398262)によると、《名護市辺野古の新基地建設に反対する抗議活動で米軍に不法に長時間拘束されたとして、芥川賞作家の目取真俊さんが国に損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、那覇地裁であった。平山馨裁判長は、海上保安官による身柄の引き受けが遅れ、約8時間にわたり拘束された違法性を認定。国に慰謝料8万円の支払いを命じた》そうだ。
アベ様らに忖度した政治判断乱発な裁判所には珍しく、《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された》。《法が定めた手続きを無視した、恣意(しい)的な身柄の拘束がまかり通るのなら、日本は法治国家とは呼べなくなる》…アベ様独裁による人治主義国家、非民主主義国家には珍しくまともな判決。
《見せしめのための不当逮捕》は明白だった。《最初から、逮捕ありきで動いていたことは明らかである。目取真さんが著名な作家であることから、見せしめにしたい意図があったと疑わざるを得ない》《違法な逮捕は国策に反対する人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない》。アベ様や番犬様に忖度する海のイヌな海保のやることはデタラメ。民意を無視して辺野古破壊は今も続き、彼らは、抗議のために行動する市民に暴力をふるい続けている。「アベ様の威」を借りた「犯罪」。
『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」』
「辺野古破壊や高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
《辺野古で米軍に拘束 芥川賞作家が体感した治外法権の現実》
《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が「不当逮捕」の
実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》
『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」』
『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》』
『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」』
『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
「政治判断」しかできない司法の悲劇』
『●目取真俊さんの不当逮捕…「お前ら法的根拠も
あいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか」!』
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-891118.html】
<社説>緊急逮捕違法の判決 国家権力の暴走許されぬ
2019年3月20日 06:01
捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された。
芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。
目取真さんは2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。
判決は、海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ。
違法な逮捕は国策に反対する人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない。
日米地位協定の合意議事録では、米軍当局によって逮捕された者で米軍の裁判権に服さないものは、直ちに日本国の当局に引き渡されなければならない―とされている。
にもかかわらず、海保は米軍から連絡を受けた後、いたずらに身柄の引き受けを遅延させた。逮捕要件の有無や身柄引き受けの方法などを判断するのに時間を要したためだという。
最初から、逮捕ありきで動いていたことは明らかである。目取真さんが著名な作家であることから、見せしめにしたい意図があったと疑わざるを得ない。
那覇地裁は、海保による緊急逮捕について「先行する身柄の引き受けが遅延したことにより違憲、違法な手続きであったと考えられ、海上保安官としては原告を直ちに釈放すべきであった」と判示した。
法が定めた手続きを無視した、恣意(しい)的な身柄の拘束がまかり通るのなら、日本は法治国家とは呼べなくなる。
看過できないのは米軍による人権侵害だ。目取真さんは基地内で拘束されている間、弁護士との面会を拒否され、濡れたウエットスーツを着替えることも許されなかった。
判決は、目取真さんの精神的苦痛を、海保による身柄の引き受けの遅延によって生じた損害と認定した。
米軍の違法性については「海上保安官の行為が違法であるとの認定に重ねて、米軍の行為の適否を判断する要をみない」としている。残念だ。
海保の対応に起因するとしても、米軍が長時間にわたって身柄を拘束し続けることは日米合意にもとる。米軍による違法行為に司法が目をつぶれば、その傍若無人な振る舞いにお墨付きを与えることにもなりかねない。
目取真さんは基地内に監禁され、憲法で保障された当然の権利を行使できない状況に追いやられた。「治外法権」状態を許してはならない。
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[※辺野古破壊の愚行を報じる朝日新聞(2018年12月15日)↑]
沖縄タイムスの【社説[県民投票で「指南書」]事実関係の究明を急げ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/371410)。
《「内部資料」は、「県民投票の関連予算を必ず可決しなければならない法律上の根拠は見いだせない」「地方分権において県・市町村は対等な立場」-などと県民投票の関連予算を否決しても法的に問題はないという内容である》。
こういうのを《圧力》という…《圧力》を掛けた側は否定しますがね。
『●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に』
《もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は
常識を疑われることになりそうだ…日本最大の右翼組織
「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、
宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について
熱弁を奮う》
「番犬様に好き勝手やっていただくことが「日本人の誇り」?
中高生を「青田買い」…、それに続いて、宜野湾市では園児を「洗脳」」
「ホシュ」「ウヨク」を自称し「日本人の誇り」について熱弁をふるう宮崎政久衆院議員(自民)は、堂々と「辺野古破壊に賛成」に一票を投じれば良いだけの話し。なにを、《サディスティックな政治》(鈴木耕さん)に抗い、非暴力抵抗運動で「辺野古破壊に反対」する沖縄の市民から、《投票したい人の権利を奪えるのか》? 正々堂々と、《全力》で県民投票すればいいだけではないのか。何を怖れているの?
琉球新報の記事【自民国会議員、県民投票反対を「指南」 市町村議に資料「予算否決に全力を」】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-860922.html)によると、《弁護士資格を持つ宮崎政久衆院議員(自民)が先月、市町村議会で投票事務予算を採決する前に、市町村議員を対象にした勉強会を開き「議員が損害賠償などの法的な責任を負うことはない」などと記した資料を配布して予算案の否決を呼び掛けていた…「県民投票の不適切さを訴えて、予算案を否決することに全力を尽くすべきである」と明記》。
東京新聞の記事【沖縄県民投票「予算案否決を」 自民議員が資料配布】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201901/CK2019011702000135.html)でも、《宮崎政久衆院議員が昨年、県内の保守系市議らと勉強会を開催し、投票事務関連の予算案を否決するよう促す資料を配布…宮崎氏は「圧力をかけたことはない」と強調》。
日刊ゲンダイの記事【沖縄県民投票を阻止 自民宮﨑議員が市議らに“圧力”の傲慢】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245626)でも、《宮崎政久衆院議員が、辺野古移設の賛否を問う県民投票を阻止するよう、市議らに“圧力”をかけていた。昨年、県内の保守系市議らと勉強会を計4回実施し、その際、投票事務関連の予算案を否決するよう促す資料を配布…宮崎議員が作成した資料には「議会、議員としてはそもそも論としての県民投票の不適切さを訴えて、予算案を否決することに全力を尽くすべきである」と記述》。
県民投票の辺野古破壊ストップへの反対票に《全力》を投じるように促しているのかと思いきや、県民投票そのものを不正に潰し、辺野古破壊に《全力》を注ごうという訳なのね。アベ様への忖度に《全力》を、とはね。
東京新聞の記事【県民投票、深まる溝 辺野古土砂投入1カ月 「市が投票権利制限」識者疑念】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201901/CK2019011402000119.html)によると、《先月14日に土砂投入が始まり、約2割が土砂で埋まった沖縄県名護市辺野古の沿岸部埋め立て区域…政府は県民投票について「地方公共団体が条例に基づいて行うもので、コメントを控えたい」(菅義偉官房長官)と静観する構え。結果に法的拘束力はなく、工事を止める考えはない。不参加などにより投票率が低くなれば、工事への影響も弱まると見ている。一九九六年に新潟県巻町(現新潟市)で行われた原発建設計画の是非を問う住民投票では、建設反対が多数となり、計画撤回にもつながった。沖縄の県民投票でも、結果が反対多数となれば、重要な民意として、工事を進める政府も完全には無視しにくくなる》。
辺野古の破壊さゆく哀しい写真…辺野古破壊を一日でも早く止めなければ。
関係者は否定するが、リテラの記事【沖縄県民投票“不参加”指南の背後に安倍官邸の存在か!指南議員は安倍チルドレンで、沖縄ヘイトデマ勢力と共著も】(https://lite-ra.com/2019/01/post-4499.html)。まあ当然、官邸や政権がバックで圧力を掛け、沖縄現地で「本土」与党の顔色をうかがっているでしょうね。記事によると、《投票によって選ばれた首長が、住民の投票する権利を奪おうとする──。…主権者の意志表示を封じようという異常事態に発展…弁護士資格をもつ宮崎政久衆院議員…予算案を否決する呼びかけをおこなっていた…宮崎議員は松川正則・宜野湾市長と連れ立って首相官邸を訪れ、菅義偉官房長官と面談をおこなっているのだ。…沖縄の自治体のなかでも官邸が重要視する宜野湾市を選挙区にする宮崎議員と、菅官房長官を筆頭とする安倍官邸との二人三脚──。その上、宮崎議員は、思想的にも安倍首相と軌を一にしている》。
すっげぇなぁ、《美しい国》。高江や辺野古を破壊して恥じない、沖縄をイジメても恥じない、美しきアベ様王国だな。
琉球新報の【<社説>県民投票全県断念へ 権利侵害の議論が必要だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-861219.html)によると、《参加を拒む市長は「チーム沖縄」のメンバーだ。翁長雄志前知事の誕生時から、辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」勢力に対抗してきた市長たちである。その観点から見ると、県民投票を政争の具にしている感もある。玉城県政の失点をつくり、足を引っ張る狙いが透けて見える。そうだとすれば、与党が譲歩しても、また他の理由で反対する可能性は否めない。実際、弁護士資格を持つ宮崎政久衆院議員(自民)が市町村議員に文書を配り、県民投票への反対を呼び掛けていたことが判明した。投票を実施させない、あの手この手を指南していた。全県実施を阻止することで県民投票の意義を損ねさせる政治的意図は明白だ。民主主義を否定する行為と言わざるを得ない》。
沖縄タイムスの記事【このままではデニー知事も投票できず 沖縄県民投票「住民がどう考えるかだ」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/371835)によると、《宮崎政久衆院議員が沖縄県民投票を実施しないよう促す資料を作成していた問題で、玉城デニー知事は14日、「県民、特に投票に参加しないと言っている当該市の住民がどう考えるかだ」と不快感を示した》。
《投票したい人の権利を奪えるのか》? 一体どんな根拠で? 超悪質な行為…《全県実施を阻止することで県民投票の意義を損ねさせる政治的意図は明白だ。民主主義を否定する行為》。
《投票したい人の権利》を補完する手立てを、是非、実施してもらいたい。投票可能な7割の沖縄の皆さんの7割が「辺野古破壊に反対」票を投じて、絶対投票率で5割を越えることで、(何度も何度も示してきたが)真の沖縄の民意をまたしても示してほしい。《投票したい人の権利》が奪われた3割の皆さんも、「辺野古破壊に反対」の民意を示せる場を工夫してほしい。
『●2018年12月14日、「美ら海」に土砂投入…
辺野古を破壊して巨大な新基地が恒久的に沖縄を占領…』
『●辺野古破壊のために美ら海に土砂投入…
その翌日も現地で抗議が続く中、アベ様はのんびりとゴルフを満喫』
『●破壊「損」な美ら海への土砂投入…「2019年2月までの
米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!』
『●【政界地獄耳/問答無用の自治破壊実行する政府の怖さ】
《民意も海に埋める》…民主主義国家がやること?』
『●《『日本を取り戻す』の中に沖縄は入っていな》かった、
そして今《国民のうちに沖縄は入っているのか》?』
『●《ルールを守》っていない代表格は、民主主義を破壊する
「選挙妨害を暴力団に発注する」人・アベ様』
『●辺野古「移設」に非ず、《新基地は軍港はじめ、
普天間にない巨大で多様な機能を備えた一大戦争拠点…》』
『●三上智恵さん《埋められていくのは、辺野古の海だけではない。
この国の未来…助けを求める、あなたの声》』
『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末』
『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」…
《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》』
『●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている…
言い換えれば、サディスティックな政治》』
『●《「ならばどうぞ独立を」とは決して言うまい。
沖縄をそこまで追い込んだのは本土の側。その責任は重い》』
『●辺野古破壊…《暴力政治への批判…
それが“勇敢”なんて言われてしまうことが、この国の異様さを物語》る』
『●「普天間飛行場の辺野古移設問題」に非ず、
息吐く様にウソをついてでもな「辺野古の新基地建設」問題』
『●《安倍政権は、あたしたちが望んでいないことばかりを進めていく
…多くの人間が不幸になるものばかりだ》』
『●辺野古破壊: 政権広報・アベ様のNHKが
「移植できないのは沖縄のせい」と攻撃…開いた口が塞がらない』
『●《『美しい国へ』(文藝春秋)を出版した安倍首相率いる自公政権は、
『●「『辺野古』県民投票の会」代表がハンガーストライキ…
《沖縄で非暴力抵抗運動の歴史が若い世代に…》』
『●ハンスト=非暴力抵抗運動で抗う沖縄の市民に対して、
「その方に聞いてください」とはどういう了見か?』
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/371410】
社説[県民投票で「指南書」]事実関係の究明を急げ
2019年1月14日 08:20
辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、議会で否決するに当たって地方自治法の解釈を示した複数の資料が出回っている。
自民党の宮崎政久衆院議員が作成したA4判2枚の「県民投票条例への対応について」と、「県民投票について『内部資料』」と書かれた作成者および出所不明の文書だ。こちらはA4判15枚で詳細にわたり、県民投票を否決する「指南書」ともいえるものだ。
宮崎氏がまとめた昨年12月5日付の資料には「県民投票の関連予算を議会が否決した場合、実際に執行したら議会軽視で、不適切である」と書かれている。
「内部資料」は、「県民投票の関連予算を必ず可決しなければならない法律上の根拠は見いだせない」「地方分権において県・市町村は対等な立場」-などと県民投票の関連予算を否決しても法的に問題はないという内容である。
住民から議員個人へ損害賠償請求できるとの見方に対しては「『門前払い』になる」との見解を示している。県民投票に関する経費について県は「義務的経費」と主張するが、これにも否定的な見解を示している。
宮崎氏は、うるま、沖縄、那覇の保守系市議らと勉強会を開いたことをフェイスブックで明らかにしている。
本紙のインタビューに対し宮崎氏は13日、「参加議員たちに否決するように仕向ける」との見方を否定し、「『議員の意思に従って判断することだ』とはっきり伝えている。県の主張を含めいろんな考えを説明した」と語る。官邸や自民党本部の指示、総務省との調整も「ない」とした。
■ ■
「内部資料」について宮崎氏は作成や勉強会での配布を否定している。
それでは「内部資料」はどのような場で配られたのか。そもそも誰が作成したのか。詳細な法解釈は誰の見解なのか。総務省からの聞き取りの結果なのか。地方自治に関する文献からの引用なのか。県民投票条例をことごとく批判する中身であり、まずはそれを明らかにするのが先決だ。
県民投票に不参加を表明している4市は自民党が推した首長で、議会は保守系議員らが多数を占めている。市長の不参加表明まで4市ともほぼ同じ経緯をたどっている。関連予算案を議会で否決、市長が付した再議を再度否決。市長が不参加を表明する流れである。
勉強会は議会で否決される前に行われた。
■ ■
議会で2度否決されたにもかかわらず、与那国町のように関連経費の支出を決定した自治体もある。外間守吉町長は「県議会が条例を制定したので執行するのは市町村の義務。拒否すれば民主主義が軽々に扱われる」と話す。
玉城デニー知事は「仮に事務を執行しない場合、県条例と地方自治法の規定に違反する」と強調し、今週にも投票事務に法的義務の生じる「是正の要求」をする方針だ。
県には最後まで全市町村が参加した県民投票の実現を追求してもらいたい。与野党ともどこまでなら折り合えるのか合意点を探るべきだ。
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[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/米軍基地内に長時間拘束した法的根拠は?】(http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/3b3a6d9c48b914cd49d81ffc6adcf46d)。
《私が原告になって国を訴えている裁判…。昨年の4月1日に米軍基地内で長時間拘束された件で、国に損害賠償を求めているのだが、今日の法廷であっけにとられるやり取りがあった…今に至って私を米軍基地内に拘束した法的根拠がはっきりしないことが明らかになり、怒りが湧いた。お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか》。
『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」』
「辺野古破壊や高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が「不当逮捕」の
実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》
目取真俊さんの「不当逮捕」も《見せしめのための不当逮捕》だった訳です。山城博治さん同様、これもある種、米軍様による《予防拘禁、プレ共謀罪》、プレ「平成の治安維持法」適用のようなもの。
《お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか》…という叫びを聞け。
『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」』
『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》』
『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」』
『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
「政治判断」しかできない司法の悲劇』
国連の特別報告者について、「independent」を「国連とは別の個人の資格」と国内外に嘯き、それを「恥」と思わないアベ様や「最低の官房長官」ら…。彼らに、そして、三権分立・権力分立無きデンデン王国に何を期待しても、国連の特別報告者がいくらアピールしてくれても、期待薄。この腐った政権を自らの手で潰す以外に道は無し。
琉球新報の【<社説>国連対日報告 国連で基地問題論議に期待】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-506353.html)によると、《新基地建設に反対する市民への日本政府対応は、表現の自由に関する国際的基準から逸脱していることが明らかになった。国連人権高等弁務官事務所は、昨年日本を調査した言論と表現の自由に関する特別報告者デービッド・ケイ氏がまとめた対日調査報告書を公開した》。
『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」』
『●既に「「一般の方々」のプライバシーに踏み込み、
権利を侵害する捜査が、現に各地で行われている」のに…』
『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維
…「平成の治安維持法」参議院突破』
『●「有権者はすぐに忘れてしまうとたかをくくって」いるアベ様ら…
第三の森友問題を前に御優しい有権者』
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【http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/3b3a6d9c48b914cd49d81ffc6adcf46d】
海鳴りの島から
沖縄・ヤンバルより…目取真俊
米軍基地内に長時間拘束した法的根拠は?
2017-06-01 23:54:44 | 米軍・自衛隊・基地問題
6月に入った。1日は私が原告になって国を訴えている裁判があり、海上行動は休んで那覇に行った。昨年の4月1日に米軍基地内で長時間拘束された件で、国に損害賠償を求めているのだが、今日の法廷であっけにとられるやり取りがあった。
私が米軍基地内で拘束された法的根拠を裁判長が求めたところ、国の弁護人はそれを明らかにするために3カ月必要だと述べた。裁判長はこれまで何度も進行を早めるよう求めており、3カ月と聞いてさすがに呆れたようだった。そのやり取りを見ていて、今に至って私を米軍基地内に拘束した法的根拠がはっきりしないことが明らかになり、怒りが湧いた。
お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか。そう怒鳴りつけてやりたかったが、法廷で大声を出すことはできないので、ぐっとこらえた。
本来はすみやかに日本の司法警察に引き渡すか、解放すべきなのに、私の場合は8時間近く米軍基地内に拘束され、銃を腰に下げた米兵と向かい合って監禁状態に置かれた。その間弁護士と連絡も取れなければ、外部から私の所在を確認することもできなかった。その法的根拠が現時点では明確に示せないという。
米軍基地が日本の中で治外法権状態にあることがいっそう明らかになった。たとて米軍基地内であっても、拘束された市民の人権が守られ、弁護士と接見できるようにしなければならない。日米地位協定が日本国憲法の上位にあるような米軍の特権は許されない。海上行動に対する弾圧を抑止するためにも、この裁判を勝利したい。
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[三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
リテラのインタビュー記事【『標的の島 風かたか』三上智恵監督インタビュー(前編) 宮古島、石垣島が米中戦争の捨て石にされる!『標的の島 風かたか』監督が語る南西諸島自衛隊配備の本質】(http://lite-ra.com/2017/03/post-3020.html)と、
【『標的の島 風かたか』三上智恵インタビュー(後編) 『標的の島』監督が問う『ニュース女子』問題、「土人」発言…なぜ沖縄ヘイトデマが生み出されるのか?】(http://lite-ra.com/2017/03/post-3023.html)。
《「あまりにも悔しい。いまの状況が、悔しい」 3月25日より東京で公開されるドキュメンタリー映画『標的の島 風(かじ)かたか』先行特別上映の舞台挨拶に立った三上智恵監督は、目に涙を溜めながら、切実な声でそう語った》。
《映画タイトルにもある「風(かじ)かたか」ですが、これは「風よけ」「防波堤」という意味だそうですね。 三上…昨年6月19日に那覇市で行われた、米軍属によって暴行され殺されてしまった被害者女性を追悼する県民大会で、この言葉が出てきました》
三上智恵監督の映画『標的の島 風かたか』のタイトルは、《稲嶺進さんが「我々は、また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉から》、《我々行政にある者、政治の場にいる者、多くの県民、今回もまた、ひとつの命を救う風かたかになれなかった》。その前段として、《古謝美佐子さんが「童神(わらびがみ)」という歌を歌われたんですが、そのなかに「風かたかなとてぃ 産子 花咲かさ」(私が風よけになって この子の花を咲かせてやりたい)という歌詞》がありました。
『●新作『標的の島~風かたか~』の監督・三上智恵さん、
「あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない」!』
『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から』
《三上智恵監督の新作映画『標的の島 風かたか』の試写に行ってきました。
前作の『戦場ぬ止み』から2年近く。その2年の沖縄の状況が、
あますことなく描かれた映画》。
「《稲嶺進・名護市長が口にした「我々は、また命を救う“風かたか”に
なれなかった」という嘆きの言葉から》映画のタイトルは採られたそうだ。
《沖縄のことばで「風よけ」のこと》だそうです。
番犬様には何も言えないアベ様ら。一方で、番犬様にシッポを
振るために沖縄でやっていることは、「沖縄イジメ」そのもの」
『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。
人々は「世代の責任」を語る」「子を守る「風かたか」になる」』
《あまりにも悔しい。いまの状況が、悔しい》という監督の言葉通りの酷い状況。沖縄破壊、沖縄イジメ。《ここ最近の沖縄をめぐる状況は、誰の目にも異常だ》。インタビュー前編のリードの部分を読んでみて下さい。
そして、《さらに切迫した問題》として、南西諸島での自衛隊配備等による「住民分断」。アメリカが画策し、日本政府が悪乗りする《「統合エアシーバトル構想」…アメリカと中国の争いに自衛隊と南西諸島が差し出され、新たな戦争の「防波堤」にされようとしている》。アメリカの意のままに、アベ様らのやりたい放題ではないか。でも、第一《防波堤》としての《日本全土がアメリカの「風かたか」》…《米中の「新たな戦争の「防波堤」に》なっているのは南西諸島を含むニッポン列島全体。
『●中学生を「青田買い」する自衛隊:
「体験入隊や防衛・防災講話」という「総合的な学習の時間」も』
『●自衛隊配備で「住民分断」:
「自衛隊の配備計画…いずれの島でも人々は分断されている」』
「東京新聞の半田滋さんによるコラム【【私説・論説室から】
島を分断する自衛隊配備】…。《「賛成派が新たな職を得て
優遇される一方、反対した人は干され、島を出ている」という。
…自衛隊の配備計画は与那国に続き、奄美大島、宮古島、
石垣島でも急速に進む。いずれの島でも人々は分断されている》」
『●「しかし、沖縄にはいまだ“戦後”は
一度たりとも訪れていない」…安倍昭恵氏には理解できたのだろうか?』
『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを…
沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」』
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【http://lite-ra.com/2017/03/post-3020.html】
『標的の島 風かたか』三上智恵監督インタビュー(前編)
宮古島、石垣島が米中戦争の捨て石にされる!『標的の島 風かたか』監督が語る南西諸島自衛隊配備の本質
2017.03.24
(映画『標的の島 風かたか』を監督した三上智恵氏)
「あまりにも悔しい。いまの状況が、悔しい」
3月25日より東京で公開されるドキュメンタリー映画『標的の島 風(かじ)かたか』先行特別上映の舞台挨拶に立った三上智恵監督は、目に涙を溜めながら、切実な声でそう語った。
無理もない。琉球朝日放送のアナウンサーでありディレクターとして真っ先に高江のヘリパッド建設工事の問題を追い、映画監督として辺野古を守ろうとする市民たちと権力側の蛮行をフィルムに焼き付け、沖縄の現実を伝えてきた三上氏だが、ここ最近の沖縄をめぐる状況は、誰の目にも異常だ。
昨年7月の参院選でのオール沖縄の勝利の翌日から露骨にはじめられた高江でのヘリパッド建設工事、辺野古の埋め立て承認取り消し処分を求めた訴訟での最高裁による不当判決、そして山城博治さんの約5カ月もの非道な拘留。4月にはひとりの女性の命がまたも米軍属の男によって奪われ、12月にはオスプレイが300メートルほど先には住宅があるという場所で「墜落」した。
その一方で、高江に駆り出された大阪府警の警察官による「土人」発言に加え、よりにもよって松井一郎大阪府知事はその警官を「ご苦労様」とねぎらい差別を肯定してみせ、『ニュース女子』のデマ報道まで飛び出すようになった。
しかし、三上監督は最新作『標的の島 風かたか』で、さらに切迫した問題を沖縄から日本全国へ提起する。
それは現在、安倍政権が進めている石垣島、宮古島、奄美大島、与那国島への大規模な自衛隊とミサイル基地の配備についてだ。政府は南西諸島の防衛強化を謳うが、その実態は、アメリカが中国の軍事的脅威に対抗すべく打ち出した「統合エアシーバトル構想」にある。
この「エアシーバトル構想」でアメリカは、日本列島を含む第一列島線によって中国を堰き止める計画だ。そのために日本は南西諸島に自衛隊とミサイル配備を推し進めている。つまり、アメリカと中国の争いに自衛隊と南西諸島が差し出され、新たな戦争の「防波堤」にされようとしている、というのだ。
非常に重要なテーマを突きつける『標的の島』だが、果たして三上監督は本作にどんな思いを込めたのか。さらに、沖縄をめぐる言論や報道をどのように見ているのか。三上監督のインタビューを前編・後編の2回にわたってお届けしたい。
──三上監督の第一作目『標的の村』では高江にスポットを当て、まったく報道がなされていなかった高江の問題を全国へ伝えましたが、『標的の島』も「エアシーバトル構想」という、まったく報道されていない問題が取り上げられています。そもそも、石垣島や宮古島などで自衛隊やミサイル配備が進められているというニュース自体が、大きく報道されていない状態です。
たとえば宮古島で予定されている800人規模の自衛隊基地には、地対艦ミサイル基地に弾薬庫と射爆場、着上陸訓練所、さらには司令部まで設置される計画です。地対艦ミサイルというのは近づいてくる軍艦を撃つためのミサイル。これは宮古島だけではなく、奄美大島、沖縄本島、石垣島にも配備すると発表されています。つまり、南西諸島を要塞化しようというわけです。
──しかも、この「南西諸島の要塞化」を、政府は「南西諸島を中国の脅威から守るため」「尖閣防衛」などと言いますが、映画ではその本質がアメリカの極東戦略にあり、沖縄を戦場にした新たな戦争のための準備だと指摘しています。はっきり言って、とても衝撃を受けました。
もともとこの話は2012年くらいに(現参議院議員の)伊波洋一さんの講演を聞いて、私もはじめて知りました。「そんなことになってるの!?」とビックリしたんですけど、さまざまな資料や論文などを調べて読んでみると、とても具体的な計画でした。ただ、宮古島に自衛隊を置いてそこで戦争が行われると言っても、その前の段階できっと沖縄県民が反対するに決まっている、と思ったんですよ。沖縄戦の体験があるのに、まさか宮古島に陸上自衛隊やミサイルとか置くなんて話が浮上したら、辺野古移設どころじゃなく沖縄中が反対するだろう、と私は思っていたんです。
それで(監督2作目の)『戦場ぬ止み』をつくっていたら、その編集中に宮古島に自衛隊基地をつくるという話を聞いて、今度は宮古島と石垣島にそれぞれ600~800人の部隊を置くというニュースが出て。これは大変なことになる、辺野古や高江の前にこっちが先に戦争の導火線になるぞと、今回の映画製作に入ったんです。
──映画のなかで「エアシーバトル構想」は、アメリカが日本列島を含む第一列島線を防波堤にすることで中国を封じ込めようとする戦略だと説明されています。中国を通さないために南西諸島の島々にミサイル部隊を配置し、いざというときはそこで戦争をする。米中の直接対決となると核戦争のリスクが高まるため、それを避けるために南西諸島で「海洋制限戦争」を行おう、と。まさに南西諸島が「標的の島」になるわけですね。
しかも、中国のミサイルが宮古島や石垣島の自衛隊基地に飛んできたとしても、米軍は半日で撤退するということが日米政府間で2005・06年の米軍再編合意によって決められています。中国に攻撃されても、米軍が沖縄に残って日本のために米軍が戦うことはないんです。そんな肝心なときに米軍が戦ってくれないのなら、何のために日本にいるの?と思うかもしれませんが、それが現実なんですよね。ようするに、これは「自衛隊が米軍に代わって戦争をする」という話なんです。
実際、すでに米軍が自衛隊を指導するかたちで離島の奪還作戦といった共同訓練が行われています。また、昨年11月30日に在日米海兵隊が、日米合同で指揮所演習の戦闘予行を行ったとTwitterに写真つきで投稿したのですが、その写真は、先島の大きな地図が広げられている上に米軍の指揮官が立って、戦争を想定して図上演習をしている。米軍にしてみればただの離島の地図なのでしょうが、そこは人びとが住んでいる島なんですよ。
しかも、南西諸島で制限戦争が起こるとなれば、それは偶発的にはじまるでしょう。その上、中国は攻撃を行ってくる地対艦ミサイルがある島を狙う。島が戦場になるということです。偶発的に突然はじまる戦闘に対し、陸つづきでもない島の住民は果たして避難などできるのでしょうか。
──沖縄が再び戦場の島になる可能性がある、と。映画のなかでも、石垣島で自衛隊配備に反対する戦争体験者の女性が「南西諸島防衛とか防衛大綱とか言うけれど、それはとりもなおさず本土防衛のために南西諸島を捨石にするという目論見は見え見えです。また捨石にされるのか」と話していましたね。
72年前のことを沖縄は忘れちゃったの?と私も思います。1944年に沖縄は、日本の軍隊がやってきたとき「連戦連勝の日本軍だ」「これで安心だ」と歓喜して迎え入れました。もうすでに負け戦だったにもかかわらず、です。そうして沖縄は戦場のど真ん中に置かれてしまった。しかも日本軍が住民を守るために最後まで戦ったなんて話は、まったくないわけですよ。そんな経験をしていながら「中国が来たら自衛隊が守ってくれる」なんて、私には70年前の二の舞としか思えない。「自分の島のおじい、おばあから、ちゃんと話を聞きなさいよ」と思う。
とくに石垣島の場合は地上戦がなく、空襲で178人が亡くなっているのですが、一方で、日本軍の命令によって住民たちがマラリアが蔓延する山奥に押し込められ、しかも日本軍は特効薬を大量に持っていたにもかかわらず住民に使うことはなく、結果3647人も亡くなっています。これは米軍が上陸してきたときに住民が捕虜となり、情報が筒抜けになることを避けるため、ゆるやかな集団自決を住民に強制した、ということでしょう。じつは沖縄でも、この一件は「たまたま疎開した先にマラリア蚊がいて、マラリアが蔓延してしまった」というくらいにしか捉えていない人が多い。映画のなかで山奥に押し込められた体験を証言してくださった方が出てきますが、この映画での新証言なんです。この部分は、どうしても映画のなかに残しておきたかった。軍隊がいたから、石垣島ではマラリア地獄が起きた。軍隊の論理で死ななきゃいけない人が出てきてしまった、ということですから。
──しかし、今年1月に行われた宮古島市長選挙では自衛隊配備に賛成する現職市長が再選するなど、市民のあいだに危機感が広がっていない印象を受けます。
沖縄のなかでも自衛隊配備についての危機感は低調で、反対運動をしている人たちでさえピンときていない。多くの人が「メリットとデメリット、いろいろあるよね」といったような、まったく次元の違う話をしている。「自衛隊が来れば土地の値段が上がるんじゃないか」とか「学校に子どもが増えるんじゃないか」とか。
──そんななか、映画を観てひとつの希望だと感じたのは、地元の若いお母さんたちの活動です。子どもの未来と生まれ育った場所を守りたいという気持ちから、ミサイル部隊の配備に危機感を抱き、自ら動き出す。そしてSNSを通じて活動が広がっていく……。
若い彼女たちが何をやっているかといえば、市に要請を出したり、シール投票をしたり、映画のなかで見てしまうと一個一個が地味ではあるんですよ。でも、私自身が彼女たちにとても元気をもらったんです。SEALDsによって、いままで政治にかかわってこなかった人たちが声を上げていくという流れができて、それを引き継ぐようなかたちで、あちこちでママさんグループも少しずつ活発になっていった。そういうところに光が当たればいいなと思うし、彼女たちの活動を見て、「こういうかたちで、あんな小さな子どもを抱きながらもできるんだ」って全国の人に感じてほしいと思うんです。
──しかも、グループの共同代表として登場する石嶺香織さんは、1月の宮古島市議会選に出馬して、当選を果たしましたね。
本音を言うと、宮古島市議会26人のうち22人が自衛隊とミサイル配備に賛成しているという状況で、香織ちゃんひとりが議会に行って何ができるの?と思ったりもしたんです。でも、そこで果敢にぶち当たっていく香織ちゃんというのがまた魅力的なんですけどね。ついこのあいだまで政治のこと何もわかりませんでしたという人が、壁にぶつかって、血を流すこともあるけど、それでも笑って前を向く。そういう姿だからこそ、見ている人に伝わる、横につながっていくんじゃないかと思ったんですよね。
(つづく)
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インタビュー後編では、三上監督には、『ニュース女子』デマ報道や「土人」発言など、沖縄をめぐる問題についても語っていただいた。後編もお楽しみに。
(取材・構成/編集部)
………。
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([その2]へつづく)
[三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]
([その1]へ戻る)
『●新作『標的の島~風かたか~』の監督・三上智恵さん、
「あなたが穴をあけた森はもう元には戻らない」!』
『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から』
《三上智恵監督の新作映画『標的の島 風かたか』の試写に行ってきました。
前作の『戦場ぬ止み』から2年近く。その2年の沖縄の状況が、
あますことなく描かれた映画》。
「《稲嶺進・名護市長が口にした「我々は、また命を救う“風かたか”に
なれなかった」という嘆きの言葉から》映画のタイトルは採られたそうだ。
《沖縄のことばで「風よけ」のこと》だそうです。
番犬様には何も言えないアベ様ら。一方で、番犬様にシッポを
振るために沖縄でやっていることは、「沖縄イジメ」そのもの」
『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。
人々は「世代の責任」を語る」「子を守る「風かたか」になる」』
『●中学生を「青田買い」する自衛隊:
「体験入隊や防衛・防災講話」という「総合的な学習の時間」も』
『●自衛隊配備で「住民分断」:
「自衛隊の配備計画…いずれの島でも人々は分断されている」』
「東京新聞の半田滋さんによるコラム【【私説・論説室から】
島を分断する自衛隊配備】…。《「賛成派が新たな職を得て
優遇される一方、反対した人は干され、島を出ている」という。
…自衛隊の配備計画は与那国に続き、奄美大島、宮古島、
石垣島でも急速に進む。いずれの島でも人々は分断されている》」
『●「しかし、沖縄にはいまだ“戦後”は
一度たりとも訪れていない」…安倍昭恵氏には理解できたのだろうか?』
『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを…
沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」』
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【http://lite-ra.com/2017/03/post-3023.html】
『標的の島 風かたか』三上智恵インタビュー(後編)
『標的の島』監督が問う『ニュース女子』問題、「土人」発言…なぜ沖縄ヘイトデマが生み出されるのか?
2017.03.25
(沖縄をめぐる報道問題について語る三上智恵監督)
現在、安倍政権が進めている石垣島、宮古島、奄美大島、与那国島への大規模な自衛隊とミサイル基地の配備。政府は南西諸島の防衛強化を謳うが、実際は、米中の“新たな戦争”の「防波堤」にするのが目的だ──。この衝撃的な事実と、石垣島や宮古島、そして辺野古、高江で子どもの未来を守ろうと必死に抵抗する市民たちの姿を描いた三上智恵監督の最新作『標的の島 風かたか』。
今回お届けする三上智恵監督のインタビュー後編では、『ニュース女子』デマ報道や「土人」発言など、沖縄をめぐる問題について話を伺った。
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──映画タイトルにもある「風(かじ)かたか」ですが、これは「風よけ」「防波堤」という意味だそうですね。
三上 はい。映画でも最初に出てきますが、昨年6月19日に那覇市で行われた、米軍属によって暴行され殺されてしまった被害者女性を追悼する県民大会で、この言葉が出てきました。
いままでいろんな県民大会がありましたが、いちばん悲しい県民大会でした。アメリカ軍に対する怒りや日本政府に対する怒りではなくて、自分に対する怒りを、みなさんもって集まっていたと思う。1995年に米軍人による少女暴行事件があって、あのとき沖縄県民は「もう二度と同じような事件はごめんだ」と立ち上がった。けれども、また同じことが起こった。なぜ守れなかったんだろう、私は何を報道してきたんだろう、と。
県民大会では、古謝美佐子さんが「童神(わらびがみ)」という歌を歌われたんですが、そのなかに「風かたかなとてぃ 産子 花咲かさ」(私が風よけになって この子の花を咲かせてやりたい)という歌詞があります。これは子どもを思う母の歌で、それをこの日に聴くというのは耐えがたくて辛かった。でも、そのあとに名護市長の稲嶺進さんが古謝さんの歌詞を引き、こうスピーチしたんですね。「我々行政にある者、政治の場にいる者、多くの県民、今回もまた、ひとつの命を救う風かたかになれなかった」。
この言葉に、私だけではなく周りの女性たち全員が号泣しました。日米両政府が決めて、押し付けてくるさまざまな負担、オスプレイが落ち、ヘリが学校に落ち、歩いていたら後ろから殴られて暴行されて殺されてしまう。そんな島で、どうやって大人たちは風かたかになれるのか。なれるわけがないでしょう?と。
──しかし、あんな痛ましい事件が起こったにもかかわらず、安倍政権のみならず「本土」の世論も「沖縄は日本の風かたかであれ」と声を強めているように感じます。そればかりか、『ニュース女子』(TOKYO MX)のようなデマ報道まで起こりました。基地反対運動にかかわる市民の人びとと向かい合ってきた三上監督にとっては、許せないものだったのではないかと思うのですが。
三上 いや、そんなに驚きはしなかったですよ。なぜかと言うと、このバッシングは、ずっとずっとずーっと私たちに向けられてきたものですから。もちろん、これまではネットのなかだけだったのが、地上波のテレビにまで浸食してきたという違いはありますが、以前から読売テレビさんとかはそういう番組をつくっていますよね(苦笑)。MXはそのあとの問題で、「ついに東京まで行ったか」と思いましたけど、『ニュース女子』をつくっているプロダクションは大阪なんですよね。
──それこそ沖縄デマを繰り返し流してきた『そこまで言って委員会NP』と同じ制作プロダクションです。
三上 ただ思うのは、沖縄の反対運動に対するデマというのは、ネットのなかの、すごくどす黒い人たちがつくった言説だけど、みんなが「その話、大好き」「おいしい」と思わなければ、こんなに広がらないですよね。「その話大好き。もっとちょうだい」と言って、ネット右翼がつくり出すその話を面白がってきた。でもね、ほんとうはそこに逃げ込んでいるし、そこにすがりついているんだと思います。
──すがりつく?
三上 たとえば、高江の問題ひとつとって見ても、ヘリパッド建設の反対運動を当初から取り上げていたのは私のいた放送局(琉球朝日放送)だけだったんですよね。ほかの放送局はやらないし、当時は琉球新報も沖縄タイムスも、ほとんどまともな報道はなかった。そんななかで、記者仲間からは「なんで三上さん高江ばっかり行ってるの? 反対運動とデキてるんじゃないの?」と言われたりしていたんですよ(笑)。「あそこはヒッピーたちが住んでいる、反対運動をするために行っている人たちがいるところで、よそ者ばっかりなんだって」とか。いま起こっている1つの現実に対して、そうやって同業者だって全部報道できないジレンマもあるし、それを「選ばない、報道しない」理由を100も探しているんです。
高江という地域に暮らす人びとは北部訓練所に囲まれながら生き、そして60年代には米軍がベトナム戦争のゲリラ戦の訓練のために「ベトナム村」というものをつくり、高江の住民はゲリラ訓練に現地民の代わりとして動員させられていた。こんなにも屈辱的なことがあって、いままた違うかたちで訓練の標的にされようとしていることに対して、「本土から移り住んでいる人が多いでしょ」と言うことは、まったく道理が合わない。だってその人は県民だし住民なんですよ。
記者のみならず、一般の人もそう。「沖縄の人がやってるなら同情できるけど、そうじゃないんだってよ」という言説は、ものすごく安易に受け入れやすいと思います。自分がその問題にかかわらない言い訳、知識のなさや意識の低ささえも、そうした言説が洗い流してくれるから。
──とくに「土人」発言後に松井一郎・大阪府知事が「ご苦労様」とTwitterで労いの言葉をかけたことは、事実上、差別を肯定したも同然でした。そうやって為政者が差別を認めてしまうことで、今後、基地の問題だけではなく差別的な言辞が激化していくのではないかという不安があります。
三上 あの松井府知事の擁護があって、大阪では高江の問題を面白可笑しく取り上げる関西の芸人たちが出ている番組が出てきたんですよね。でも、その元祖というか、音を立ててバッシング社会になったいちばんのきっかけは、イラクの人質事件だったと思うんです。あのとき小泉純一郎首相はじめ政治家がみんな「自己責任」と合唱して、自分が何もやらない理由を正当化してしまった。そうしたら今度は日本中の人がバッシングをはじめた。志をもって外国に行きがんばっている若者を「自己責任だ」と言っていじめるなんて、恥も外聞もないですよ。そうやってまともに考えて行動する人たちをみんなで揶揄して足を引っ張っていると、正しいことを言えなくなる、空気を読んで何も言わないという人たちばっかりになっていくでしょう。それは言論が認められないという社会なのだから、恐ろしいことですよね。
でもね、「土人」発言でひとつ考えなくてはいけないことは、20代の若い人がそう言わざるを得ないくらい、つらい仕事をさせられていたということです。機動隊として対ゲリラのフォーメーションをさまざま学んでいくなかで、彼らは実践として高江や辺野古に来ている。つまり、「治安を乱す人たちがいる」という想定で彼らはやってきているから、沖縄で反対運動をやっている人たちをそういうふうに扱おうとする。でも、実際に自分の目の前にいる反対派の「治安を乱す人たち」であるおじさんやおばさん、若い子たちは、決してそういうふうには見えない。
──映画でも、高江の反対現場で無抵抗で立っている若い女性と、若い機動隊員が相対する場面がありました。悲しげな、不安げな目で感情を語りかけようとしているように見える女性に対し、機動隊員は目を下に逸らす。……あのシーンは見ていて苦しかったです。
三上 苦しいですよね。どこから見ても普通の人たちを「悪者」として扱い、向かい合わなくちゃならないんですから、あんな現場にいたら心が折れてもおかしくない。しかも上司に「この仕事は機動隊がやるべきじゃないです。僕は帰ります」って、そんなこと100人に1人も言えないでしょうし。でも、心が壊れるのも嫌でしょ。そうしたら、「あいつらシナ人なんだぜ。何やってもいいんだぜ」と言われたら、それに乗っかりますよ。差別主義者になって乗り切ろうと思うでしょう。そういう人たちをいま、量産しちゃっている。でもね、それが軍隊なんです。自分の意志は関係ない、自分の正義だとか感性だとかに照らし合わせて考えることを求められていない、それはもう軍隊ですよね。
■「沖縄だけじゃなく、日本列島が“標的の島”なんです」
──しかし、三上監督のように沖縄から現実を伝えようとしても、それを「偏向報道だ」と決め付ける声もあります。
三上 「偏向だ」と言う人には、沖縄に74%も基地を集中させていることは偏っていませんか?と聞きたいですね。そして、この偏った環境のなかで「これでは生きていけないんだ」と言っている人が現実に8割いるんです。そんななかで「そう言っている人もいるけれど、そう言っていない人もいます」というふうに報道することが、果たして公平でしょうか?
よく「公平」とか「政治的である/ない」とか、そんな話をするときに、「沖縄のなかで反対運動をしている人を出すんだったら、賛成している人も出しなさい」っていうアホみたいな話をする人がいますよね。でも、沖縄の放送局はキー局からこれをずっと言われ続けているんですよ。「辺野古沖にコンクリートブロックが投下されて、反対派の人たちが抗議しています」といったような50秒のニュースをつくっても、「賛成している人たちが出てこないから中央のニュースには乗せられない」なんて言ってくる。じゃあ、どこに賛成している人がいるのか教えてくださいよ、と。
私は22年、沖縄で生きていますけど、沖縄に置かれている米軍基地に賛成している人なんてひとりもいないと思います。基地を「容認」していると言われている人たちはいますけど、その人たちだって、基地が出来たときに「やったー!」と喜んだような人は誰ひとりいないんですよ。無理やり土地を奪われて、無理やり基地をつくられて、そんななかで「反対」と言ってたら何の生活もできない。アメリカがつくったシステムのなかで、折り合いをつけるしかない。折り合いをつけて、学校をつくってもらったり、道をつくってもらったりしてきた。そうやって折り合いをつけた自分のお父さんやおじいちゃんたちの選択を「あのとき間違っていたんだ」なんて言えないですよ。
つまり、「基地に反対していない人たちは基地に賛成している人なのか?」ということなんです。「折り合いを付けている人たち」は、いる。「いまさら反対する気なんてまったく起きない人たち」も、いる。でも、それよりもいちばん多いのは「思考停止したほうがいいと思って思考停止した人」と「沈黙するのがいちばんだと思って沈黙した人」です。「容認している人」は一部ですよ。なのに中央のメディアは「賛成派を出せ」というわけですよね。
だいたい、本当に沖縄に基地をつくりたいと思っている人は沖縄にはいない。どこにいるかと言えば、本土にいるわけでしょう。
──そして「本土」は、基地を認めない沖縄を「中国の脅威が迫っているのに平和ボケしている」と責め立てる……。
三上 平和ボケしているのは中国脅威論を振りかざしている人たちのほうなんですよね。もしも中国が攻めてきたとして、日本が戦って勝てますか? 絶対勝てないですよ。だから戦争をしないように外交で努力することが政府の仕事です。こう話すと、「アメリカが守ってくれるから」「アメリカと組めば勝てる!」と言う人がいますが、そんなことを考えているのが平和ボケです。
尖閣が安保条約のなかに入っているといっても、米軍が兵を出すかどうかはアメリカの議会でものすごく面倒臭い手続きをしなければ出せない。しかも、尖閣にアメリカが兵を投入しても、何もいいことなんてないですよ。だからこそアメリカは、中国を抑え込むために第一列島線を使おうと考えているわけで、中国からの初期攻撃に対応するのは日本軍と韓国軍とフィリピン軍。いま、そこから「いち抜けた」と言っているのがドゥテルテ大統領ですよ。
一方、日本と韓国には地位協定も軍事同盟もある。現状はアメリカの言うことを聞くしかないというかたちですから、戦場になるのは日本か韓国であり、先に死ぬのは日本兵か韓国兵です。そんな状態になっているのに、「アメリカが守ってくれる」と信じているなんて……。
しかも忘れてはいけないのは、第一列島線というのは、南西諸島だけではなく日本列島を含んでいるということです。戦闘が起こるのは南西諸島でしょうが、日本全土がアメリカの「風かたか」になっている。
──つまり、「標的の島」にされつつあるのは、「本土にとっての南西諸島」であり、さらには「アメリカにとっての日本列島」だと。
三上 そうです。「標的の島」というタイトルも「風かたか」という言葉も、何重もの入れ子構造になっているんです。
──てっきり『標的の村』がヒットしたので、二番煎じで『標的の島』になったかと思っていましたが、かなり深いタイトルですね(笑)。
三上 やっぱり、そう思いますよね。私は『風かたか』だけにしたかったんですが、配給側の説得もありまして(笑)。
──ただ、この映画を観れば、軍事要塞にされ、さらには捨石にされようとしている島々には、とても豊かな自然や伝統文化が息づき、当たり前ですがおじいさんおばあさんから赤ちゃんまで、多くの人が日々の暮らしを営んでいるんだということがよくわかると思います。
三上 そう。ここには人が住んでいるんだ!ということをわかってもらえるだけでもいいんです。細かい事情がわからなくても、この島には人が住んでいて、親子の情があって、収穫の喜びがあって、死んでいく人の悲しみや先祖になる喜びや、そういうものがあるんだとわかってくれるだけでいいんです。
──南西諸島のミサイル基地問題は報道がほとんどされていませんから、ぜひテレビでも流してほしい内容ですが……。
三上 テレビでは無理です(苦笑)。でもテレビではないけれど、それを知らせるのが私の仕事ですから、この映画が広がっていけばいいなと思っています。
(取材・構成/編集部)
■『標的の島 風かたか』
3月11日(土)より那覇・桜坂劇場、3月25日(土)より東京・ポレポレ東中野にて公開。ほか、全国順次公開(公式サイトhttp://hyotekinoshima.com)。
辺野古の新基地建設と、高江でのオスプレイのヘリパッド建設。現場では多くの負傷者・逮捕者を出しながら激しい抵抗が続く。そんななか、さらに宮古島、石垣島でミサイル基地建設と自衛隊配備が進行していた。なぜ、先島諸島を軍事要塞化するのか? それは日本列島と南西諸島を防波堤として中国を軍事的に封じ込めるアメリカの戦略「エアシーバトル構想」の一環であり、日本を守るためではない。基地があれば標的になる、軍隊は市民の命を守らない──沖縄戦で歴史が証明したことだ。だからこそ、この抵抗は止まない。この国は、いま、何を失おうとしているのか。映画は、伝えきれない現実を観るものに突きつける。
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([その1]に戻る)
琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙が訴える力】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-437487.html)。
東京新聞について非常な「危機」を感じさせる…アサヒコムの記事【東京新聞「深く反省」 副主幹司会「ニュース女子」問題】(http://www.asahi.com/articles/ASK222GSQK22UTIL002.html?iref=comtop_8_01)と、
東京新聞の【「ニュース女子」問題 深く反省 沖縄報道 本紙の姿勢は変わらず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020202000241.html)。
《ヘイトスピーチは単なる「憎悪表現」ではない。人を深く傷つける攻撃であり暴力だ。その罪深さは計り知れない。今や排外主義は世界的に広がり、社会の病となっている。絶対に放置してはならない》。
《沖縄の基地反対運動を伝えた際に人種差別的な発言があったなど批判の声が上がっている東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の番組に、東京新聞(中日新聞東京本社)論説副主幹の長谷川幸洋氏が出演していたことについて、東京新聞は2日付朝刊1面に「深く反省」とする記事を掲載した》。
《本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会の東京MXテレビ「ニュース女子」一月二日放送分で、その内容が本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません》。
『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
…「人権の砦」のはずが最「低」裁…』
斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」…「本土」政治家や「本土」マスコミの歪みは「本土」社会の歪みを示す。子どもの貧困問題、障がい者大量殺人事件…デンデン王国「社会の病」。
『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
現在の日本社会において決して特殊なものではない」』
『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」
…アベ様のニッポン、病んでいないか?』
『●差別主義者を東京「ト」知事にできる、
そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる』
『●2016年報道の自由度ランキング72位:
「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪』
《森達也監督…政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません。
メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
上位に位置するノルウェーやデンマーク、スウェーデンは、僕から見れば
確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位にまで
下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、同じように下落した
ということです。今のこの国のレベルは途上国以下》
『●政治家の浅ましさ、政治の貧困:
「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる』
沖縄差別・沖縄イジメの番組に加担した長谷川幸洋氏、何の疑問も感じなかったのだろうか? 東京新聞の大変な「危機」にならなければいいのですけれど…。
リテラに【東京新聞は謝罪も本人は…『ニュース女子』司会・長谷川幸洋の正体! 安倍政権との癒着関係、なぜ論説副主幹に】(http://lite-ra.com/2017/02/post-2891.html)という気になる記事が。《確信犯…ジャーナリストが極右的言動で活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っている》…デンデン王国のジャーナリズムの大変な「危機」かもしれない。
《東京新聞のスタンスと今回の長谷川氏の行動の乖離を考えると、こうした対応は当然ともいえる。東京新聞といえば、萎縮しきったメディア状況のなかで、果敢に政権批判を行い、原発や安保法制、TPP、そして沖縄の基地問題についても“市民目線”の報道姿勢を続ける数少ない新聞社。2016年にプレジデント社が調査した外国人記者による「日本のマスコミ信頼度ランキング」では2位に大差をつけてトップの評価を得たメディアでもある。ところが、その新聞社の論説副主幹という肩書きをもつ長谷川氏がDHCという極右番組で司会を務め、沖縄ヘイトデマを拡散するフェイクニュースのお先棒を担いでいたのだ。しかも、長谷川氏はたんに司会を務めていただけでなく、問題の1月2日の放送中には、軍事ジャーナリストの井上和彦氏のデタラメな沖縄取材やその解説に、うなずいたり、嬉しそうに同意し、また、沖縄地元紙を揶揄するような発言も行っていた…「長谷川氏は謝罪を拒否しているようです。おそらく、制作したDHCシアターと同じで『正当な報道』だと考えているんじゃないでしょうか。それで、東京新聞も長谷川氏抜きで、謝罪記事を出さざるをえなかったんでしょう」(前出・東京新聞関係者) つまり長谷川氏の沖縄ヘイトは確信犯ということなのだろう…実はあの戦争の前も、最初は軍の強制でなく、新聞社や評論家たちが商売のために積極的に軍国主義的的主張を口にし始め、狂気の下地をつくっていったという史実がある。そういう意味では、ネトウヨや日本会議の跋扈などよりも、長谷川氏のようなジャーナリストが極右的言動で活躍しはじめたことのほうが、より事態の深刻さを物語っているということなのかもしれない》。
『●沖縄平和運動センターの山城博治さん…
イジメ・見せしめな「反対運動つぶし」「国策捜査」「狙い撃ち」』
『●「国際人権法」違反: 山城博治さん長期「拉致」という
「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」』
『●「アベ様広報」…安田浩一さん「現地の人に話を聞く、
裏取りするという取材の基本ができていない…デマ」』
『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…
「目的がデマの拡散による沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」』
『●山城博治さん長期「拉致」…「通常なら身柄拘束の
の必要がない事案。恣意的、差別的な対応だ」』
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【http://ryukyushimpo.jp/column/entry-437487.html】
<金口木舌>沈黙が訴える力
2017年2月2日 06:00
米軍北部訓練場のヘリパッド建設に抗議する女子学生と若い機動隊員が、じっと見詰め合う。歌手・七尾旅人さんの「兵士Aくんの歌」が流れる。「1人目の彼はどんな人だろう」
▼三上智恵監督のドキュメンタリー映画最新作「標的の島 風(かじ)かたか」の最後の場面だ。「高江の機動隊員は戦場に行きなさいと命令されたら、真っ先に行かされるような存在だ」。三上監督は機動隊員も国策の犠牲者という視点を織り込みたかったと言う
▼若い男女は何を思っていたのだろうか。このシーンの訴える力は沈黙にある。見る側の想像をかき立て、心を大きく揺さぶる
▼東京MXテレビが放送した番組内容は今まで受けてきた差別とどう受け止めが違うか-。反差別活動団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さん=在日3世=は記者会見でそう質問され、約40秒沈黙した
▼胸の内の苦しみが痛いほど伝わってきた。番組は、ヘリパッド建設に反対する市民をテロリストに例え、辛さんを「黒幕」と報じた。これまでもネットなどで中傷を受けてきた辛さんは「公共の電波を使った放送だけに許せない」と声を震わせた
▼ヘイトスピーチは単なる「憎悪表現」ではない。人を深く傷つける攻撃であり暴力だ。その罪深さは計り知れない。今や排外主義は世界的に広がり、社会の病となっている。絶対に放置してはならない。
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【http://www.asahi.com/articles/ASK222GSQK22UTIL002.html?iref=comtop_8_01】
東京新聞「深く反省」 副主幹司会「ニュース女子」問題
2017年2月2日11時09分
(東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)が放送した
番組「ニュース女子」について、東京新聞としての見解を
伝える2月2日付の同紙朝刊)
沖縄の基地反対運動を伝えた際に人種差別的な発言があったなど批判の声が上がっている東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の番組に、東京新聞(中日新聞東京本社)論説副主幹の長谷川幸洋氏が出演していたことについて、東京新聞は2日付朝刊1面に「深く反省」とする記事を掲載した。中日新聞も同日付社会面で同内容の記事を載せた。
記事は深田実論説主幹名で、番組の内容について「本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません」「事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません」と説明。「他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します」「読者の方々には心配をおかけし、おわびします」としている。同紙には250件を超える批判や、見解を求める声が寄せられたという。
問題になっているのは、1月2日放送の「ニュース女子」。反対運動を「テロリストみたい」などと表現し、長谷川氏は司会を務めていた。東京新聞はこれまで、番組の問題点を何度も報じてきたが、長谷川氏については触れていなかった。番組内で「反対派の黒幕」などと名指しされた人権団体の共同代表・辛淑玉(シンスゴ)さんは先月27日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に人権侵害の申し立てをしている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020202000241.html】
「ニュース女子」問題 深く反省 沖縄報道 本紙の姿勢は変わらず
2017年2月2日 朝刊
本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会の東京MXテレビ「ニュース女子」一月二日放送分で、その内容が本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません。
加えて、事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません。
残念なのは、そのことが偏見を助長して沖縄の人々の心情、立場をより深く傷つけ、また基地問題が歪(ゆが)めて伝えられ皆で真摯(しんし)に議論する機会が失われかねないということでもあります。
他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します。
多くの叱咤(しった)の手紙を受け取りました。
「一月三日の論説特集で主幹は『権力に厳しく人に優しく』と言っていたのにそれはどうした」という意見がありました。
それはもちろん変わっていません。
読者の方々には心配をおかけし、おわびします。
本紙の沖縄問題に対する姿勢に変わりはありません。 (論説主幹・深田実)
◆「ニュース女子」問題とは
東京MXテレビは1月2日放送の番組「ニュース女子」で冒頭約20分間、沖縄県東村(ひがしそん)高江の米軍ヘリコプター離着陸帯建設への反対運動を取り上げた。本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会を務めた。
「現地報告」とするVTRを流し、反対派を「テロリストみたい」「雇われている」などと表現。反ヘイトスピーチ団体「のりこえねっと」と辛淑玉(シンスゴ)共同代表(58)を名指しし「反対派は日当をもらってる!?」「反対運動を扇動する黒幕の正体は?」などのテロップを流した。辛さんは取材を受けておらず、報告した軍事ジャーナリストは高江の建設現場に行っていなかった。
MXは「議論の一環として放送した」とし、番組を制作したDHCシアターは「言論活動を一方的に『デマ』『ヘイト』と断定することは言論弾圧」としている。辛さんは名誉を侵害されたとして、1月27日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に申し立てた。
のりこえねっとは沖縄の現場から発信してもらう「市民特派員」を募集、カンパで捻出した資金を元手に、本土から沖縄までの交通費として5万円を支給。昨年9月から12月までに16人を派遣した。
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『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の宮島みつや氏による記事【辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が「不当逮捕」の実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も】(http://lite-ra.com/2016/05/post-2246.html)。
《「沖縄の人は別に、反基地運動のために、反戦運動のために生まれてきたわけじゃない」「沖縄戦から71年間、県民が自ら望んで米軍基地を誘致したわけでもなければ、建設したわけでもない」》。
『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」』
『●稲嶺進名護市長「やり方が普通じゃない。
地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」』
『●「今の日本は法治国家ではなく、解釈も放置するし、
憲法も放置するし、民意も放置する“放置”国家です」』
『●一体どこが法治国家か? アベ様やスガ殿ら
自公議員(公明も同罪)がやっていることは「傲慢」で沖縄差別』
『●「自治と基地」: 翁長雄志沖縄県知事
「日本に、本当に地方自治や民主主義は存在するのか」?』
『●「辺野古移設が唯一の選択肢」を繰り返し言及する傲慢さ
…「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様』
辺野古破壊や高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道。
《目取真氏は「多くの日本人がその嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」と言う。「それで、沖縄に基地を押し付けているというやましさが解消される」と。核心をついている。だが、どうやら安倍政権は、この「やましさ」すら1ミリも感じていないらしい》
《現在、辺野古新基地建設工事は停止しているが、安倍首相は「辺野古移設が唯一の選択肢」と繰り返し、先月の日米首脳会談でもオバマ大統領に「急がば回れだ」と説明した。和解は選挙を見据えたパフォーマンスと見るのが妥当だ》。
選挙が終われば辺野古破壊を再開する気満々です。絶対に、自公お維大地に投票してはいけません。来る2016年夏の参院選でアベ様を大敗させなければ、壊憲が促進され、辺野古破壊は再開。格差社会はますます進み、経済的徴兵制・悪徳企業型徴兵制の世となり、「死の商人」国家へまっしぐら。アベ様の言う「子育て支援」なんて選挙向けパフォーマンスの典型。騙されてはいけない、無関心ではいけない。
『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」
…アベ様のニッポン、病んでいないか?』
『●現実路線に転じ、暴言を撤回する「ト」な米大統領候補
…アベ様同様、選挙が終われば豹変するに決まってる』
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【http://lite-ra.com/2016/05/post-2246.html】
リテラ > カルチャー > 作家 > 芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が「不当逮捕」の実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も
【この記事のキーワード】 宮島みつや, 沖縄, 百田尚樹, 芥川賞 2016.05.15
(講演で拘束の実態について語る沖縄在住の芥川賞作家・目取真俊氏)
「沖縄の人は別に、反基地運動のために、反戦運動のために生まれてきたわけじゃない」「沖縄戦から71年間、県民が自ら望んで米軍基地を誘致したわけでもなければ、建設したわけでもない」
そう怒りをにじませたのは、沖縄在住の芥川賞作家・目取真俊氏だ。今年4月1日、名護市辺野古の新基地建設に対する抗議活動中、米軍によって約8時間拘束された後、海上保安庁に引き渡され日米地位協定に伴う刑事特別法違反の疑いで緊急逮捕。翌日、沖縄地検の処分保留により解放されたが、辺野古海上で移設反対活動を行う市民を米軍が拘束したのは初のことだ。
その目取真氏が、昨日5月14日、都内で講演を行った(主催:「路上で抗議する表現者の会」)。本サイトは以前、目取真氏逮捕の報を受けて、見せしめのための不当逮捕なのは間違いないと指摘したが、講演のなかで目取真氏が語った拘束の実態は、予想をはるかに超えた“暴挙”そのものだった。
当時、産経新聞などは、目取真氏逮捕の経緯について「関係者によると、男性はカヌーでシュワブの周辺海域から米軍提供区域に上陸したとして身柄を拘束された」(4月1日付)と報じていたが、実際はまったくちがっていた。4月1日、辺野古沖で目取真氏がカヌーで仲間とともに活動中、メンバーが米軍の警備員に腕を掴まれているのを見て抗議したところ、目取真氏は陸上に無理やり引きずられて拘束されたのだという。
目取真氏は、あたかも自発的に上陸したかのような一部報道は、報道機関が警察からのネタをそのまま垂れ流していることが原因だと指摘する。
また、警備員は米軍に雇われている沖縄人で、目取真氏を本名で呼んでいたという。明らかに人物を特定し、狙い澄ましたうえでの逮捕だろう。
さらに、恐ろしいのは米軍基地内での状況だ。無理やり陸にあげられた目取真氏は、刑事特措法違反として長時間の拘束を強いられていたのだ。
浜で軍警備員に拘束された目取真氏のもとに憲兵隊(軍警察)がやってきて、後ろ手に手錠をかけ、事務所へ連行した。ほとんど人が通らない廊下で、水に濡れたまま椅子に座らされ、拳銃を腰にぶら下げた憲兵隊の兵士が約8時間、ずっと目の前で見張っていたという。
もはや拷問に近い状況だが、さらにこの間、目取真氏が何度も弁護士との接見を要求するも認められなかったという。日本国憲法が第34条で〈何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない〉と記して保障している権利にもかかわらずに、だ。目取真氏は、講演でこのように訴えた。
「『基地の中だからしかたがない』と思ってしまったらおしまいです。
本来は日本の弁護士が基地のなかに入って接見できるべき。
そうでなければ、法的な知識のない私たち一般市民は身を守る術がない。
そもそも憲法で弁護士を呼ぶ権利が保障されているのは、冤罪を防ぎ、
思想弾圧がないようにと考えたからのはず。それが、
基地のなかではいかされていないのです」
まさに“治外法権”と言うしかない。これは日米地位協定が事実上、日本の憲法よりも上位に位置していることを意味するが、それは沖縄の基地だけの問題ではなく、たとえば日本全国どこでも米軍機が墜落すれば、協定によってその周辺は封鎖されてしまう。そして、民間人が一歩でも禁止区域に立ち入れば、目取真氏のケースと同様、身柄を拘束され、弁護士も呼べないまま外部と遮断されてしまう。
戦後日本がいまだに“主権を回復していない”という恐ろしい現実。だが、沖縄は基地を負担して当然とする右派メディアや極右言論人たちは、この事実をネグり、沖縄へのデマ攻撃すら繰り返しているのだ。目取真氏もこの状況を強く懸念する。
「戦後、ほとんどの沖縄島の住民は収容所に入れられました。
軍人でもないのに。その間に米軍が勝手に線を引いて、
金網のなかに基地をつくっていった。いまの普天間基地も、
そのようにしてもともと人が住んでいたところに米軍が勝手に
つくった基地です。どこかのバカな作家が、かつては田んぼで
人がいなかったとか言っていますが、馬鹿にするなという話です」
目取真氏は「多くの日本人がその嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」と言う。「それで、沖縄に基地を押し付けているというやましさが解消される」と。核心をついている。
だが、どうやら安倍政権は、この「やましさ」すら1ミリも感じていないらしい。3月に国が翁長雄志知事を訴えた代執行訴訟で和解が成立し、現在、辺野古新基地建設工事は停止しているが、安倍首相は「辺野古移設が唯一の選択肢」と繰り返し、先月の日米首脳会談でもオバマ大統領に「急がば回れだ」と説明した。和解は選挙を見据えたパフォーマンスと見るのが妥当だ。参院選後には、あの手この手を使って早期工事再開を狙ってくる。そのとき、安倍応援団メディア・言論人、ネトウヨたちが束になって、またぞろ“沖縄ヘイト”で援護射撃するだろう。
しかし繰り返しておくが、そんな連中にとっても、今回の目取真氏が受けた不当拘束は、決して他人事ではない。前述したとおり、基地問題の土台にある日米地位協定がこのままの形であるかぎり、潜在的に全国各地で治外法権区域が発生し、誰もが身柄を拘束されうる。どれだけ普段、領土だ国益だと喚いていても、そのとき国は、国民を守らないのだ。よくよく肝に銘じておく必要がある。
(宮島みつや)
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