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●《報道の自由度ランキング…日本より下にランクされているのは…独裁国家や軍事国家ばかりで日本は民主主義先進国とは言えない状態》

2022年06月04日 00時00分18秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20220522[])
リテラの記事【日本の「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが「日本政府の圧力」という文言を削除 政権忖度と自己検閲ぶりがあらわに】(https://lite-ra.com/2022/05/post-6192.html)。

 《フランスに本部を置く国際的なジャーナリストのNGO「国境なき記者団」が3日に発表した2022年の「報道の自由度ランキング」で、世界の180の国や地域のうち日本は71と昨年から順位を4つ下げる結果となった。この順位は、安倍晋三首相から菅義偉首相、そして岸田文雄首相に代わってもメディア状況は変わりがないどころか悪化していることを示していると言えるだろう。実際、民主党政権時代の2010年には11位だったのに対し、第二次安倍政権発足以降急落し2013年は53、2014年は59、2015年は61、2016年は72、2017年は72、2018年は67、2019年は67、2020年は66、2021年は67だった。G7のなかで最下位なのはもちろん、日本より下にランクされているのは多くは独裁国家や軍事国家ばかり日本は民主主義先進国とは言えない状態だ》。

   『●《大阪ヘイト条例》と構図は同じ…《政府・与党政治家への正当な
     批判を「侮辱」として解釈し、気に食わない言論や表現への弾圧に利用》
   『●とっても危険な《侮辱罪を厳罰化する刑法改正案》…自公お維コミの
      《火事場ドロボー》達は、《権力批判の言論を萎縮させる》気満々だ
   『●《政治家の批判や、政府の方針への苦言など…デモ…》が抑制、
     《首相はうそつき》《総理は嘘つき》ウソ吐きなアベ様という批判も…

 アベ様らによる《メディアコントロール》の〝成果〟。情けなく、哀しい。結果として壊憲へ暴走。

 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第208回:憲法と世論調査(鈴木耕)】(https://maga9.jp/220511-4/)によると、《憲法報道について》《そんな質問でいいんですか?》《「雰囲気で改憲」って、ヤバくない?》《どこまで堕ちるか日本の自由度》《第1問 「あなたは日本国憲法を読んだことがありますか?」》《国の基礎となるべき「憲法教育」を、なぜこの国はおろそかにするのか。しっかり「憲法教育」を行った上でなら、「あなたは憲法改正に賛成ですか反対ですか」「改正したいのはどの条文ですか」「それはなぜですか」という問いかけの世論調査は成立するだろう。だが『戦争を知らない子供たち』どころか、「憲法を知らない子供たち」ばかりが増えていく学校教育の下では、この問いは成立しない。もっとも、自民公明維新国民民主の改憲派にとっては子どもたちに「憲法」を教えるなんてとんでもないことなのだろうけれど…。》
 ホントに、光明の見えない国・ニッポン。《メディアは二流ならば社会も二流》《社会と政治も三流》。

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、
     僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11だった日本のメディアが、2016年には72
     まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
     同じように下落
したということです。今のこの国のレベルは途上国以下
    「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
     報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って
     いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
     『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか?」

   『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
       2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」
   『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
           「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」
   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
     《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》
   『●(政界地獄耳)《一方、日本では一体何が起きているか。
      官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さだ》
   『●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の
      無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任
   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
       目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
    《《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》はすでに
     世界に定着。アベ様らの罪はあまりに大きい。アベ様独裁下での
     「報道の自由度ランキング」の凋落具合を見ても自明だ》

   『●《「世界で最も影響力のある100人」(TIME100)…伊藤詩織さんと
          …大坂なおみ選手》、一方、杉田水脈議員がまたしても暴言
    《──分断を生んだ安倍政権を引き継ぐ菅氏は、日頃の会見でも質疑が
     かみ合いませんでした。事件を通じて権力とメディアとの関係を
     どう考えましたか。
     メディアの役割は権力の番犬」だと思いますが、日本の記者会見を
     見ているとどういう姿勢で彼らが番犬としての役割を果たしている
     のか、と疑問に思うこともあります。日本の「報道の自由度」の
     ランキングが低いのも、こうしたことに根ざしているのだと思います》

   『●《「ちょっと待って」とか「やっぱりこれは変だ」などの声を、もう
     少し多くの人が発していたならば、こんな状況にはなっていなかった》

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https://lite-ra.com/2022/05/post-6192.html

日本の「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが「日本政府の圧力」という文言を削除 政権忖度と自己検閲ぶりがあらわに
2022.05.10 09:17

     (首相官邸HPより

 フランスに本部を置く国際的なジャーナリストのNGO「国境なき記者団」が3日に発表した2022年の「報道の自由度ランキング」で、世界の180の国や地域のうち日本は71と昨年から順位を4つ下げる結果となった。

 この順位は、安倍晋三首相から菅義偉首相、そして岸田文雄首相に代わってもメディア状況は変わりがないどころか悪化していることを示していると言えるだろう。実際、民主党政権時代の2010年には11位だったのに対し、第二次安倍政権発足以降急落し2013年は53、2014年は59、2015年は61、2016年は72、2017年は72、2018年は67、2019年は67、2020年は66、2021年は67だった。G7のなかで最下位なのはもちろん、日本より下にランクされているのは多くは独裁国家や軍事国家ばかり日本は民主主義先進国とは言えない状態だ。

 だが、問題なのはランクを4つ下げたことだけではなかった。今回の「報道の自由度ランキング」についての報道じたいが、政府に忖度したものになっていたからだ。

 というのも、国境なき記者団のHPに掲載された日本についてのレポートには、政府の影響について、このように指摘がなされていた。

日本政府と企業は、大手メディアに対して日常的に圧力をかけており、その結果、汚職やセクシュアルハラスメント、健康問題(新型コロナや放射能)、環境汚染などのセンシティブと見なされる可能性があるトピックにかんして厳しい自己検閲が生じている。〉

 ところが、2022年の「報道の自由度ランキング」を報じたNHKは、「日本政府」の圧力については触れず、国境なき記者団による日本についての分析にはまったく出てこない韓国(43位)とオーストラリア(39位)の名前をわざわざ出して同列のように並べ、〈日本は韓国やオーストラリアと同様に「強まっている大企業の影響力がメディアに自己検閲を促している」として去年から順位を4つ下げて71位に後退しました〉と伝えたのだ。

 しかも、これはNHKのみならず共同通信や時事通信なども同様で、政府の圧力によって厳しい自己検閲が生じているという指摘について触れたのは、確認できた範囲ではテレビ朝日のみだった。


国境なき記者団はネトウヨや安倍応援団による“反日”攻撃も指摘 しかしメディアは…

 国境なき記者団は「日本政府や企業が主流メディアに日常的に圧力をかけ、その結果、厳しい自己検閲が生じている」と指摘したのに、「日本政府の圧力」については触れずに伝える──。この報道姿勢こそが、まさしく今回指摘された、報道の自由を妨げている「メディアの自己検閲そのものではないか。

 だが、国内メディアが伝えなかったのは、「日本政府の圧力」の存在だけではない。じつは、国境なき記者団はさらに日本の報道状況について、さらに具体的な指摘をおこなっているからだ。

 たとえば国境なき記者団は、日本政府による圧力とメディア側の自己検閲について触れたあと、政府が2020年からコロナ対策を口実に記者会見に出席できる記者の数を劇的に減らしていることを指摘。日本の「政治的背景」についても、〈2012年以降、国粋主義右派が台頭し、多くのジャーナリストが彼らに対する不信感、さらには敵意さえ感じていると訴えてきた〉と第二次安倍政権誕生以降の状況を分析し、記者クラブ制度がメディアの自己検閲を促し、フリーランスや外国人の記者に対する露骨な差別があることを指摘している。

 また、国境なき記者団は、2021年に菅政権がコロナ禍のどさくさに紛れて強行採決した「土地規制法」にも言及し、同時に特定秘密保護法の改正を拒否していることも指摘。両方に懲役刑などの罰則を科していることを問題視している。

 さらに、「安全性」について言及した項目では、日本のジャーナリストは比較的安全な環境にあるとしながらも、〈「中傷的」と見なされるコンテンツをリツイートしただけで政治家に起訴された者もいる〉と指摘。〈SNSでは、ナショナリストグループは、政府に批判的であるジャーナリストや、福島の原発事故によって引き起こされた健康問題、沖縄の米軍駐留、第二次世界大戦中の日本の戦争犯罪などの「反愛国的な」主題を扱うジャーナリストにも日常的に嫌がらせをしている〉とも言及。ネトウヨや安倍応援団による政権批判者や“反日”に対する苛烈なSNS攻撃が、健全なジャーナリズムの妨げとなっていることまで指摘しているのだ。


会見打ち切り、書面回答拒否…岸田政権のぞんざいメディア対応 安倍・菅“言論弾圧”政権で「政権忖度」が恒常化 

 だが、こうした細かな指摘や分析を国内メディアはことごとく無視。仔細に報じようともしない。しかし、それも当然だろう。主流メディアは「政府からの日常的な圧力の結果、厳しい自己検閲」をし報道の自由を自ら阻害している当事者であるだけでなく、ここで取り上げられた極右の台頭や歴史修正主義、沖縄の米軍基地問題や「土地規制法」などの危険な法案について、大きな問題として積極的に取り扱おうとしないからだ

 しかも重要なのは、メディア側の姿勢が安倍・菅政権以降も悪化しつづけていることだろう。

 たとえば、北海道新聞は9日付記事において、岸田首相が情報発信に消極的になっていると指摘。コロナ第6波でも1カ月半も首相会見をおこなわず、4月8日・26日の会見は30〜40分で終了。さらに、コロナ下で安倍政権がはじめた会見で指名されなかった記者が書面でおこなう質問についても、4月26日の会見後に4社が質問を提出したものの、岸田官邸は回答を拒否。安倍首相も菅首相も国民への説明をないがしろにしてきたが、岸田官邸も高い支持率に調子づき、メディア対応が輪にかけて酷くなっているというのだ。

 無論、これは官邸側だけの問題ではけっしてない。前述したように、国境なき記者団は日本政府がコロナ対策を口実に記者会見に出席できる記者の数を劇的に減らしていることを問題として取り上げていたが、そのほかにも更問い(追加質問)の禁止事前に官邸が質問を提出させようとすることなど、問題は安倍政権時から山程あった。当然、これらは首相会見の主催者である内閣記者会ボイコットも辞さない姿勢で反発すべき事柄だ。ところが、大手メディアの記者たちは報道に対して露骨に圧力が強まるなかでも平然と安倍首相や菅首相と会食をおこない、官邸のメディア対応を是認してきた。そうした結果、安倍・菅政権時に加速したメディア側の「忖度の意識追及をしない姿勢が恒常化し、岸田政権下においても当たり前のようになってしまっているのだ。

 このような情けないメディア状況を、「政府の日常的な圧力の結果、厳しい自己検閲が生じている」とずばり指摘した今年の「報道の自由度ランキング」。そして、肝心のこの指摘を報じなかった国内メディア。──今回のランキングについて報じたメディアは、ウクライナ侵略で言論統制を強めたロシアが昨年から順位を5つ下げて155位になったことを強調していたが、自己検閲によって政府の圧力の存在を伝えないメディアが、ロシアの状況についてとやかく言えたものではないだろう

(編集部)
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●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果

2020年09月08日 00時00分21秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラの記事【これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>取材の方法、今昔】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html)。

 《しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。何をいまさら……としか言いようがない》。
 《▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

 この8年弱の間、アベ様の悪政は数え上げればきりがありませんし、善政が何一つ思い浮かびません。アベ様の〝唯一上手くいった〟「政」は《メディアコントロール》。数々のアベ様案件、昭恵夫人も共犯なアベ様の政治の私物化…野党の頑張りにもかかわらず、《メディアコントロール》を主因として何一つ解決できていない。アベ様のご病気云々は抜きにして、きちんとケリをつけ、アベ様に真の「責任」を取っていただく必要がある。首相辞任だけで「お終い」ではない。国会議員も辞職して頂き、国会の場で、司法の場で「責任」を取るべきだ。(白井聡さんのつぶやき)《「病気で可哀想。お疲れさまでした」の演出に見事成功しつつある》(https://twitter.com/shirai_satoshi/status/1299596147414110208)…なんて許されません。

   『●アベ様の広報機関誌『産経』が「新聞がないと、
        政権の批判もできない」……だそうです、御笑い
    《それだけではない。9月の安保法案可決直後、産経新聞はFNN
     (フジニュースネットワーク)との合同世論調査をもとに、
     〈安保法制整備は7割が「必要」〉(産経ニュース)などと報じたが、
     これがほとんど捏造と言ってもいいようなシロモノだった。
     詳しくは産経調査を分析した本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
     産経は質問文を前回調査からコッソリ変更するなどして、安倍政権に
     都合よく“数字上の世論”すらも捻じ曲げて報じたのである。
     というよりも“安倍謀略機関
と言うべきだが、これはなにも、
     本サイトだけが評していることではない》

   『●《産経新聞が「日本は人権守る側に立て」と論陣》!? 
          例えば、辺野古破壊では、沖縄の人々の人権は?
    《産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査の中に
     あった。「日本の言論の自由は守られている」という問いで「思う
     と回答した人が52・0%
、「思わない」と回答した人が38・9%に上った》

   『●中曽根康弘元首相や「産経のドン」故・鹿内信隆氏らは、
      あの時、何をしていたのか? …《検閲国家》へと一歩一歩
    「《FNNと産経新聞…世論調査でも、「ホワイト国除外」を「支持する」が
     67.6%に登り、「支持しない」は19.4%にすぎなった》…壊れた国ニッポン」

   『●《産経新聞はFNN…安倍政権に都合よく“数字上の世論”すらも
     捻じ曲げて報じた…“安倍謀略機関”》…それ以上のインチキ、ペテン
   『●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、
                実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》


 《これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力》だそうです。

   『●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話も
     させていただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」
    「リテラの二つの記事【安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ!
     官邸の報道室職員が朝日新聞記者の挙げた腕をつかみ……】…と、
     野尻民夫氏による記事【記者クラブで安倍首相に抵抗の動き! 広島で
     質問制止された朝日記者だけでなく毎日記者も“ぶら下がり”で
     安倍首相に「逃げないで下さい」】」
    《■安倍首相に「国会をすぐに開くべき」「逃げないで下さい」と迫った
     毎日新聞記者はYouTuber …もっとも、この毎日新聞記者、現役の
     総理番記者ではないらしい。現在は野党担当として取材を続けながら、
     政治の情報をわかりやすく発信するYouTuberとして活動し、
     話題になっている宮原健太記者》

 アベ様による《メディアコントロール》下のこういうアベ様広報紙によって、最近では、折角健闘していた毎日新聞までもが野党の足を引っ張るような記事が散見されはじめた。今、「野党云々」ではないでしょ。独裁政権や与党・自公、癒着党・お維を徹底的に監視し、批判することに専念すべきではないのですか。政権や与党、癒着党に何か評価すべきことがあるでしょうか?
 アベ様広報紙・産経によると、《「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない》そうです。あんなヌルい《追及》こそが、《国民の信を失》う大きな要因です。「更問い」さへできない記者会見《台本劇》《台本営発表》に何の意味があるのですか? 《「…首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」「…国民に首相が逃げているような印象を与える狙い…」》…いやいやいや、「首相・アベ様は矮小なもの」ですし、《印象》ではなく、事実として「首相・アベ様は逃げていた」のです。アベ様広報紙なので仕方ないのでしょうが、事実を伝えてください。《矮小》化・《印象》操作はやめてほしい。
 《産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用さらに地に落ちた状態》…とても〝新聞〟なんて呼べる代物ではない。
 さらに、阿比留瑠比広報員は《2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の逃げの姿勢を厳しく問いただしていた》そうですが、当然、アベ様の《「逃げの姿勢を厳しく問いただしてい》るのですよね? COVID19対策でも《総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている》、また、《何のためにその地位にしがみ付いているのか》と、アベ様に総理会見で仰っていますよね?

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、
     僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位
     まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
     同じように下落
したということです。今のこの国のレベルは途上国以下
    「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
     報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って
     いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
     『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか?」

   『●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の
       無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任
    「リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す
     理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という
     国際社会の評価】…。《安倍政権によるメディアへの報道圧力
     よって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で
     半ば常識になっている》」

 《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》はすでに世界に定着。アベ様らの罪はあまりに大きい。アベ様独裁下での「報道の自由度ランキング」の凋落具合を見ても自明だ。

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5601.html

これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力
2020.08.26 11:12

     (産経新聞社HPより)

 すっかり「健康不安」説が既成事実化している安倍首相が、28日、ついに総理会見を開催するらしい。しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッケージの狙いについて説明することも検討〉しているのだという。

 何をいまさら……としか言いようがない。安倍首相が最後に新型コロナにかんする記者会見を開いたのは5月25日で、あとは国会閉会時の6月18日。そこから約2カ月半のあいだに新規感染者が前回のピーク時を超え、さらにその最中に「GoToトラベル」を前倒ししてまで実施し、感染拡大を後押しするという異常な行動に出た。この間ずっと検査の拡充はもちろん、安倍首相から国民に向けたしっかりとした説明が求められてきたというのに、それを無視しつづけ、「健康不安」説によって同情を集めたかと思えば、あまりにも遅すぎる対策パッケージとやらを引っさげて「会見を開く」というのである。やることが何から何まで身勝手すぎるだろう。

 会見では、説明責任を放棄して記者会見から逃げてきた安倍首相に対し、記者たちから、あらゆる角度から徹底追及のための鋭い質問が浴びせられることを期待したいし、実行されるべきだが、しかし、むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする目を疑うような記事が出た

 しかも、記事を掲載した媒体は週刊誌だとか安倍応援団の極右雑誌などではない。曲がりなりにも五大紙のひとつである産経新聞だ。

 その問題の記事は、22日の産経新聞朝刊に掲載された「「首相追及」取材手法に疑問の声 予定時間過ぎても質問」というもので、記事はこうはじまる。

〈安倍晋三首相の記者会見などで事前に決められた時間を過ぎても質問を続けようとしたり、首相が回答後も「逃げないでください」などと投げかけたりする一部の取材方法に、有識者や新聞記者OBから批判が上がっている。「国民の知る権利」に応えるための追及は必要だが、手法を誤れば逆にメディアは国民の信を失いかねない。〉

 そして、この産経の記事では、4日のぶら下がり取材の際、「臨時国会については準備できれば早急に開いていただけるのですか、総理」「すぐ開く必要あるんじゃないですか、総理と追及し、立ち去る安倍首相に「逃げないでください、総理と声をあげた毎日新聞の宮原健太記者のことや、6日の広島市での会見で「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者のことを取り上げ、元朝日新聞記者の長谷川煕氏や元東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏による以下のようなコメントを掲載したのだ。

「首相をたたくのが正義と思い込み、政治活動をしている。首相を矮小なものに見せかけることを目的としている」
「そういう(編集部注:会見終了時の)タイミングで声をかけることで、国民に首相が逃げているような印象を与える狙いがあるような気さえする」

 首相に厳しい質問をおこなうことはもちろん、会見を開かないことや質問に答えようとしないことに異議を申し立てることは記者として当然の行動だ。むしろ、会見も開こうとしない、質問に最後まで答えない首相のほうが異常であり、メディアの仕事はこうした首相の姿勢を正すことにあるだが、産経は記者のほうを批判したのだ


■産経新聞は、広島での会見で質問制限に抗議して手を上げ続けた朝日記者のことも攻撃

 しかも、産経は広島市での会見で朝日新聞記者が声をあげた件について、〈会見の前に、首相官邸報道室は空港に戻る移動時間を理由に「4問まで受ける」と説明していたが、首相は予定外となる朝日記者の質問に答えた。それでも朝日記者は納得せず質問を重ねようとした〉と書いているが、この説明も完全にミスリードを誘う切り取りだ

 本サイトでもこの日の会見を取り上げて記事にしたが(既報参照 → https://lite-ra.com/2020/08/post-5562.html)、官邸側の“会見は10分、幹事社2社からの質問4問に答える”という姿勢に対し、朝日は会見の3日前からより多くの質問の機会を確保するよう、内閣記者会を通じて官邸側に要望〉していた。

 だが、この要望が受け入れられず幹事社の4問で会見が終了させられそうになったため、朝日の記者は「国民の不安が高まっているなかで、なんで50日間も正式な会見を開かれないんでしょうか」と声をあげた。そして、この声に対し、安倍首相は、短くこう話しただけだ。

あの、今回もですね、コロナウイルス感染症について、あの、わりと時間をとってお話もさせていただきました。節々……節目節目において会見をさせていただきたいと考えておりますし、また日々、西村担当大臣、また官房長官からもお話をさせていただいていると思います。ありがとうございました」

 「どうして50日間も会見を開かないのか」という問いに対する答えにまったくなっていないのだが、こう言い残すと足早に安倍首相は立ち去ろうとし、対する朝日記者はねばって手を挙げつづけた。そして、ここで事件が起こる。なんと〈質問を続けていた朝日新聞記者の腕を、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながらつかんだ〉(朝日新聞デジタル6日付)のだ。

 本来、記者からの質問が出尽くすまで答えるのが総理大臣に求められる姿勢だというのに、それもせず、官邸職員が記者に実力行使までして質問を妨害しようとするなどということは、民主主義国家では考えられない、独裁国家のやることだ。しかし、記者が腕を掴まれた一件を産経はこの記事では取り上げず、「首相は予定外の朝日記者の質問にも答えたのに記者が納得しなかった」などと記者の暴走であるかのように説明し、記者の姿勢のほうを槍玉に挙げたのだ

 しかも、その批判のために登場させた“新聞記者OB”というのが、またとんでもない人選だった。元東京新聞の長谷川幸洋氏はBPOに「重大な放送倫理違反」と判断された『ニュース女子沖縄ヘイトデマ回に司会者として加担したほか、露骨な安倍首相擁護を繰り返している安倍応援団員のひとりで、元朝日新聞記者の長谷川煕氏も『偽りの報道 冤罪「モリ・カケ」事件と朝日新聞』(ワック)なる陰謀論まがいの著書を発表、安倍首相を「報道被害者」だと擁護した人物だからだ。

 そんな“権力の犬に成り下がった自称ジャーナリストの言葉を借りて産経は、質問に答えろと食い下がった記者として当然の行動を「首相が逃げているような印象を与えるのが狙い」だの「首相をたたく政治活動」だのと批判したのである。


■産経・阿比留瑠比は毎日・宮原記者を「底が浅すぎて下心が丸見え」と攻撃も…それは自分のことだ

 産経といえば、最近もフジテレビ系列のニュースネットワークFNNと合同でおこなっていた世論調査の不正が判明したり、さらに産経の現役記者が国会で検察庁法改正案で揺れる最中に黒川弘務・前東京高検検事長と“賭け麻雀”に興じていたことが発覚するなど、ただでさえ低かった社会的信用さらに地に落ちた状態。その上、産経が掲載した「黒川検事長 賭けマージャン報道 文春『本誌記者らと今月』」という記事を執筆したのは、問題となっていた賭け麻雀に参加した記者のうちの1人だったと「プレジデントオンライン」が報道。これが事実ならば、もはや報道倫理もへったくれもないが、その産経が当たり前のことをやっている他社の記者を批判するなど、いったい何様のつもりなのだろう。

 しかも、こうした常識はずれの「記者攻撃」はこれだけではない。26日発売の極右雑誌「WiLL」10月号(ワック)では、NHK岩田明子記者、元TBS山口敬之氏と並んで「安倍首相にもっとも近い記者」と呼ばれてきた阿比留瑠比・産経新聞論説委員が、「安倍総理を貶めたい性悪=朝日・毎日」と題して寄稿。そこでも毎日の宮原記者が「逃げないでください!」と食い下がったことを取り上げ、〈呆れて物も言えません〉と綴ると、こうつづけている。

〈米国の著名なジャーナリスト、リップマンは百年近く前の一九二二年刊行の著書『世論』で「(新聞は)そろって性悪でもないし、それほど深いたくらみを抱いているわけでもない」と説いています。
 ですが、リップマンの見解とは異なり、マスコミは「性悪」そのものです。ただし、「深いたくらみ」はないという点は賛同できる。底が浅すぎて、狙いと思惑、つまり下心が丸見えですから。〉

 じつは産経新聞8日付の「産経抄」でも同じことが書かれており、安倍首相に食い下がる毎日と朝日の記者攻撃をおこなっていたのだが、これも阿比留氏が執筆したのだろう。だが、はっきり言って「底が浅すぎて下心が丸見えなのは、阿比留氏のほうだ

 というのも、阿比留氏は2011年に民主党の菅直人首相が退陣した際には、署名記事で〈首相は内閣発足後、衆参予算委員会も党首討論も避け、わずか8日間で国会を閉じた〉〈番記者のぶらさがり取材も1日2回から1回に減らした〉(産経新聞2011年8月27日付)などと菅首相の「逃げの姿勢を厳しく問いただしていた

 一応、事実関係について付記しておくと、菅氏が首相就任後におこなわれた2010年の臨時国会はたしかに7月30日〜8月6日の8日間で閉会したが、実際には内閣改造後の10月1日~12月3日にも臨時国会を開催、予算委員会も衆参合わせて18日間おこなわれている。党首討論も、開催予定だったが野党だった自公が当時、問責決議が可決された仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相の出席を認めなかったことで流れている。こうした点を阿比留氏が端折っていることは気にはなるが、問題はない。それどころか、ぶら下がり取材の回数を減らしたことは徹底して批判されるべきことなのは言うまでもなく、阿比留氏の「逃げの菅首相」という主張はまったく正しい。


■産経の阿比留瑠比は菅直人首相時代、「総理の存在自体が国民にとって不安材料」と追及していたくせに…

 さらに阿比留氏は、東日本大震災から約1カ月経った2011年4月12日におこなわれた総理会見で、菅首相に対し、こんな質問を浴びせたことさえある。

「現実問題として、与野党協議にしても最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手に回った震災対応でも総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっていると思います。一体、何のためにその地位にしがみ付いていらっしゃるのか」

 「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのか」──記者が総理大臣相手にここまで踏み込んで退陣要求をおこなうことなど、いまの安倍首相の会見では絶対にありえない。だが、こんな質問までもが飛び出すくらい、当時は自由な質問が許されていたことの証拠でもあり、阿比留氏は実際にそうやって菅首相に厳しい質問を浴びせることで責任の追及をおこなっていたのだ

 ところが、ぶら下がり取材の回数を減らしたことを「逃げ」だと批判していた阿比留氏が、いまではごくたまにしかおこなわれなくなってしまったそのぶら下がり取材で、ただ質問に最後まで答えようとしないことを安倍首相に問うた記者のことを非難しているのである。

 民主党政権では厳しい質問をおこない、質問機会を奪ったことを批判していたのに、政権が変わると、「逃げるな」と言う記者を批判する──二枚舌もいいところだが、「底が浅すぎて下心が丸見えと批判されるべきは、阿比留氏であり、産経新聞のほうなのである

 28日の総理会見では、ぜひどこかの記者に「総理の存在自体が国民の不安材料」「何のためにその地位にしがみ付いているのかと迫っていただきたいものだが、そうした厳しい質問が出ないことが安倍政権下の問題であり、さらに、もし万が一、そうした質問が出たとしても、それを批判する権利は産経には断じてない、ということだけは言っておこう。

(編集部)
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1180242.html

<金口木舌>取材の方法、今昔
2020年8月27日 06:00
金口木舌 記者クラブ 報道

 はじめは何をしているのか分からなかった。沖縄サミットを前に名護市を訪れた当時の野中広務官房長官に同行した記者が顔をつきあわせて何かメモしている

▼中心の記者が一人でしゃべっている。歩きながら聞いた野中氏の言葉を再現していた。役者さながら声色までまねている。「東京の記者はこんな風に取材するのか」。駆け出しだったが自身の取材方法と比べても強い違和感を抱いた

▼似たような光景を東京でまた見た。菅義偉官房長官の定例会見が終わると、番記者たちが官邸の一角に集まって話し合っている。20年以上たっても変わらぬ光景に妙な感慨を覚えた

▼米ニューヨーク・タイムズが中国の香港国家安全維持法施行を受け、アジアのデジタルニュース拠点を香港から韓国ソウルに移転すると発表した。移転先には東京のほかバンコクなども検討されたという

▼東京でなくソウルが選ばれた理由に、外国企業に友好的なことに加えて報道の独立性が挙げられた。国境なき記者団による2020年の世界報道自由度ランキング日本は66位、韓国は42位

▼国内でも既存メディアへの批判は強いが、世界の目はもっと厳しい。会見で質問を繰り返す記者に別の記者から批判が出る。排他的でなれ合いが指摘される記者クラブ制度もある。ようやく首相会見がある。質問する記者の姿も見られている
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●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任

2020年08月09日 00時00分50秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/コロナ感染者増は政治無策の「人災」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html
リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html)。
ビデオニュースドットコム【メディアはコロナをどう報じてきたか 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授) マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/)。

 《★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない…結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう》。
 《当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ》。
 《コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した》。

 《政治の無策による人災》…マスメディアにも、COVID19人災の〝戦犯〟の罪を報じない非常に大きな責任。

   『●小池百合子「ト」知事が《圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な
       記者は“排除”》…居ても〝居ないことにされてしまった記者〟ら

 《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》…NYTのデジタルニュース部門のアジア報道拠点をソウルに、それは当然の選択でしょうねぇ…。例えば、首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」等々々々々々。《ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ》…どこまで情けないのか。《安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている》。
 例えば、総理会見首相会見一つとっても…見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》。めんどくさくなったのか、総理会見首相会見さへ開かれず、この期に及んでも国会は閉じたまま、閉会中審査に出席することさへない。

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
            《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》


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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html

コラム
政界地獄耳
2020年7月15日9時32分
コロナ感染者増は政治無策の「人災」

★東京の感染者増大で官房長官・菅義偉と都知事・小池百合子の間でさや当てが続いているといくつかのメディアが報じている。菅が11日に講演で「この問題は圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど、東京中心の問題になっている」と発言すると、13日に小池が「逆に言えば、圧倒的に検査数が多いのが東京だ。それによって陽性者が出てきており、無症状の方がかなり含まれていることが分かってきた」と返す。

★続けて小池は「Go To キャンペーンが始まろうとしている中、その辺の整合性を国としてどう取っていくのか。体調不良の方は都外へお出かけにならないよう伝えているが、無症状の方も出ている中、どう仕切りをつけていくのか。冷房と暖房の両方をかけるようなこと。これはむしろ国の問題だ」と収まらない。菅は、小池が頼りにする自民党幹事長・二階俊博と盟友関係。その相関図もわかって見ていると、面白おかしくやりとりを見ることができる。

★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない。「夜の街関連」と責任転嫁しながら、大した策も講じない都だが、無症状感染者が気付かず旅行に行って全国に感染者をまん延させるのも、すべては行政の臨機応変に政策を変えられない身動きのとれなさにある。経済再生担当相・西村康稔の「注意をしながら進めていかなければならない。感染防止策と経済、社会活動を両立させる段階。感染防止策を徹底しながら経済活動を広げていく」との発言に至っては、どうやればいいのか具体的に教えてほしい。結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html

NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価
2020.07.18 11:45

    (報道拠点をソウルに移すNYタイムズ)

 ニューヨークタイムズがデジタルニュース部門の拠点を香港から韓国・ソウルに移すことを発表した。中国政府が、香港における言論の自由など人権を著しく弾圧する「国家安全法」を施行したことを受けたもの。

 ニューヨークタイムズの香港支局は、何十年ものあいだ、アジアにおける英語ニュースの発信拠点となっていたのに加え、24時間年中無休のデジタル運用において、グローバル本社であるニューヨーク、ロンドンとともに重要な役割を担っていた。

 しかし、国家安全法には「外国メディアの管理強化」も明記されており、中国本土並みにメディア規制が厳しくなるのではないかとの見方が強まり、ニューヨークタイムズは〈香港国家安全法が、ジャーナリズムにどのような影響を与えるか不透明〉として、拠点を分散させる必要があると判断したという。

 当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。

  ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ。

The Times, in seeking a suitable location outside Hong Kong, considered Bangkok, Seoul, Singapore, Tokyo and other cities in the Asia-Pacific region. South Korea proved attractive, among other reasons, for its friendliness to foreign business, independent press, and its central role in several major Asian news stories.

 言い換えれば、シンガポールやタイのバンコク、東京はソウルに比べると、外国企業に対して排他的で報道の独立性にかけると判断されたということだ。

 たしかにシンガポールは「明るい北朝鮮」とも呼ばれるほど、報道の自由が制限されているし、バンコクのあるタイも軍政時代復活かといわれるほど近年言論統制の動きが強まっている。しかし、日本の東京がなぜ、これらの国と同列なのか? と思う人もいるかもしれないが、これはある種、国際社会の評価をそのまま反映した結果ともいえる。

 本サイトでもたびたび報じてきたが、ここ数年、安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている

 たとえばフランスに本部を置く国際的なジャーナリストのNGO「国境なき記者団」が毎年発表する「報道の自由度ランキング」では、民主党政権時代の2010年には11位だったのに対し、第二次安倍政権発足以降急落し2013年53位、2014年59位、2015年61位、2016年72位、2017年72位、2018年67位、2019年67位。今年4月に発表されたランキングでも、政権批判をした記者がSNSで攻撃を受けているなどとして、66位だった。G7のなかで最下位なのはもちろん、日本より下にランクされているのは多くは独裁国家や軍事国家ばかりで日本は民主主義先進国とは言えない状態だ

 2016年には「国境なき記者団」は、具体的に沖縄における報道の自由が侵害されていると指摘する声明を公表したこともある。


国連でも「政府による圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出している」との報告

 安倍政権の報道圧力は、国連でもたびたび問題を指摘されてきた。同じ2016年4月には、国連特別報告者、デイビッド・ケイ氏(米カリフォルニア大学教授)による調査で「日本の報道機関の独立性は深刻な脅威に直面している」と指摘された。

 ケイ氏は、訪日し日本における「表現の自由」の状況を調査し都内で会見を行ったのだが、そこでなされた指摘は、安倍政権の報道圧力を批判し、日本のメディアの萎縮を強く懸念するものだった。

「多くのジャーナリストが、自身の生活を守るために匿名を条件に私との面会に応じてくれましたが、国民的関心事の扱いの微妙な部分を避けなければならない圧力の存在を浮かび上がらせました。彼らの多くが、有力政治家からの間接的な圧力によって、仕事から外され、沈黙を強いられたと訴えています。これほどの強固な民主主義の基盤のある国では、そのような介入には抵抗して介入を防ぐべきです」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 さらに、安倍政権が放送法を盾に放送メディアに圧力をかけていることをズバリ指摘。ケイ氏は、放送法4条に記されている政治的公平について「何が公平であるかは政府が判断するべきではない」とし、当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言したことに関連して、「政府は脅しではないというが、メディアは脅しと受け取る」などと、政府による報道圧力を危惧。そして、「政府は放送法4条を廃止して、メディア規制から手を引くべきだ」と述べ、政府以外の独立行政機関が監督すべきだとの考えを示したのだ。

政府による『中立性』と『公平性』への絶え間ない圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出しているように見えます」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 他にもケイ氏は、自民党が2012年に公開した改憲草案で、表現の自由を保障する憲法21条を「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」と制限を加えようとしていることが、国連の「市民的及び政治的権力に関する国際規約」19条に矛盾していると指摘。また、特定秘密保護法における特定秘密指定の曖昧性及び同法による報道機関の萎縮や、学校教科書から慰安婦問題の記述が削除されたことに対する政治的意図の介入を問題視。ヘイトスピーチに対しては、定義が曖昧なまま規制するのではなく、まずは雇用や住居に関する人種差別を禁止する法制定が必要だとした。いうまでもなく、すべて第二次安倍政権の成立前後から持ち上がっている社会問題や政策の問題だ。

 ケイ氏は、2017年6月に国連の人権理事会で、こうした政府・自民党によるメディア圧力などについて報告。強い懸念とともに日本政府に対し法律改正するなどしてメディアの独立性を強化するよう勧告した。

 さらに2年後にあたる昨年2019年にも、ケイ氏は国連人権理事会で、日本は勧告をほとんど履行していないとして、あらためて、日本のメディアは政府当局の圧力に晒され独立性に懸念があると報告。日本政府はジャーナリストへの非難をやめるべきだとした。


■日経とNHK はNYタイムスが東京でなくソウルを選んだ理由から「報道の独立性」だけをカット

 こうした日本メディアの状況を考えると、ニューヨークタイムズが「報道の独立性」に懸念を抱き、日本に報道拠点を置くことを避けるという判断も当然なのである。

 しかも、このニューヨークタイムズの拠点移転をめぐる報道でも、日本のメディアの情けない姿をさらすことになった

 実は、ソウル移転については、国内メディアでも報じられているのだが、東京も候補に上がりながらソウルが選ばれた理由について、日本の主要メディアはこう報じたのだ。

〈移転先としては東京、バンコク、シンガポールも候補にあがっていたということですが、ニューヨーク・タイムズは最終的にソウルを選んだことについて「外国企業に友好的であることや、アジアの主要なニュースにおいても中心的な役割を果たしているためだ」と説明しています。〉(NHK 7月15日)

〈同社は移転先にソウルを選んだ理由として、外国企業が活動しやすく、アジア地域の主要な報道拠点になっている点などをあげた。バンコク、シンガポール、東京も候補だったと明かした。〉(日本経済新聞7月15日)

 そう。ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ

 「報道の独立性」に懸念をもたれていることについて同意するわけでも反論するわけでもなく、ネグってしまう──これこそが、日本のメディアが「報道の独立性」にかけていることの証明といえるのではないか。

 韓国に負けたとかそういうレベルでなく、現在の日本で「報道の自由」は民主主義国としてヤバイというレベルに危機に瀕している。メディアがこのままでは、仮に安倍政権が倒れたとしても、権力者のやりたい放題が変わることはないだろう

(編集部)
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https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/

メディアはコロナをどう報じてきたか
ゲスト 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授)
番組名 マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)



https://youtu.be/Ue_HeYauy5c

 「普段研究者として指摘しているメディアの問題を、身を以て体験しました。」

 東京大学大学院情報学環教授でメディア学が専門の林香里氏は、自身が3月に新型コロナ感染症に罹患し、右へ倣えの貧弱なメディア取材の現実を自ら経験する貴重な機会を得たという。特にメディア報道については、発症した当初、どれだけ自分の味覚や嗅覚に異常があることを訴えても誰も相手にしてくれなかったのに、3月下旬になって阪神の藤浪晋太郎投手がコロナに感染し、味覚や嗅覚異常を訴えたことがニュースになった途端に、取材に来る記者が全員味覚と嗅覚の事しか聞かなくなったと苦笑する。

 ここに来て東京都の新型コロナウイルスの感染者数の200人超えが続き、危機感が高まっている。確かに緊急事態宣言が解除されて以降、社会全般でコロナに対する警戒心が弱まってきていることは事実だろう。このまま放っておけば再び感染爆発を招きかねない以上、注意が必要なことは言うまでもない。

 しかし、それにしてもコロナを巡るメディア、とりわけテレビ報道はどうだろう。感染者数の200人超えは4月上旬以来のことだというが、そこでいう「感染者」とは実際はPCR検査を受けた人のうち陽性反応を示した人の数であり、当然検査数にある程度比例する形で陽性者数は増える。また、陽性者が200人とは言え、37.4度の熱が4日以上続いていることが条件だった4月と比べると、今回は症状の有無にかかわらず「夜の街」関係者には重点的に検査を行っているので、陽性者は多くてもほとんどが無症状者だ。重症者にいたっては10人しかいない。200人のほぼ全員が症状を呈していた4月とは明らかに状況が大きく異なっている。にもかかわらず、テレビはコロナのニュースを報じる際、「どのような人を対象に何人を検査したかについて一切の断り書きをせずに、単に「感染者数」として報じ続けている。このような恣意的な報道は誰のどのような意図を慮った結果なのだろうか。

 新型コロナウイス感染症の蔓延が始まって以来、どういうわけかテレビは常に煽り気味の報道を続けている。より危険な側に立って報道しておくことは予防原則上は好ましいことなのかもしれないが、事実を正確に伝えない報道には予防原則もへったくれもない。その一方で、危機を煽り恐怖感や危機感を刺激することによって、2月以降テレビは例年と比べると大幅に視聴率を稼いできた。もっとも、危機を煽りすぎて経済活動が萎縮してしまった結果、放送局全体では広告収入の大幅減となっているのだが、コロナの流行が始まった当初、少なくとも現場レベルでは煽り気味の報道が高い視聴率を稼げることが意識されていたことは間違いないだろう。番組内容から窺える現場の認識は、「コロナなら何でもいいから持ってこい」、しかも、「コロナを相対化したり、コロナはそこまで恐れる必要はないというような言説は一切持ってくるな」だったのだろう。

 一旦恐怖を煽られてしまったテレビの視聴者は、途中から「今はそこまで恐れる必要がない」などという話をされても納得しない。しかも、僅かでも安心側に立って報道した結果、その何週間か後にコロナがオーバーシュート状態になったりすれば、その報道の責任を問われることにもなりかねない。つまり、一旦エンジンを吹かしてしまった以上、途中からブレーキをかけるような報道は受け入れられないし、むしろエンジンは吹かしっぱなしにしておいた方が報道する側にとっても安全なのだ

 確かに新型コロナにはどうなるか予想がつかない面がある。用心するに越したことはない。しかし、いたずらに恐怖を煽れば、何らかの形でそのつけは回ってくる。例えば、学校の全国一斉休校は、新型コロナという感染症で重症化するのがほとんど高齢者や基礎疾患のある人に限られていることを念頭に置くと、ほとんど意味がない措置だった。実際にネット上では教育の関係者のみならず感染症の専門家からもそういう指摘はなされていたが、マスメディアがそうした指摘を取り上げることはほとんど皆無だった。子供が家にコロナを持ち帰ると、3世代同居の家庭ではおじいちゃんやおばあちゃんを危険に晒すことになるとの指摘もあるが、その防止のために子供を学校に行かせないというのは、休校の子供や働く親への負担の大きさを考えると、あまりにも法外な対応だった。

 しかし、恐怖を煽り続けてきたメディアにとっては、コロナ対策に「やり過ぎ」ということはあり得ない。「学校の一斉休校までやる必要はないのではないか」という言説を明確に打ち出したメディアがほとんど見られなかったのはそのためだろう。

 PCR検査についても、4月から5月にかけて検査数が一向に増えないために感染状況が把握できないでいる中、検査を増やすべきだと主張したり、なぜ検査が増えないかを踏み込んで調査報道するメディアは皆無に近かった。検査件数を増やすことで無症状の陽性者が大量に出ると、医療崩壊を招く恐れがあるという脅し文句が、常にメディア報道にブレーキをかけていた。結果的に政府の側でも6月に入るまで本気で検査を増やすための措置が取られなかったし、何よりも、医療崩壊を回避するためのICUのベッド数の増強(キャパシティ・ビルディング)に本気で取り組む動機が削がれてしまった。今、あらためて陽性者数が急増する中、その間、病床数がほとんど増えていない事実に愕然とした方も多いだろうが、そもそも問題が顕在化することを避けるような報道を続けてきたことのつけがそこに回ってきていることは否めない。

 問題はなぜそのような報道になってしまうのか、ということだ。メディア学が専門の林氏の見立ては「メディアが十分な問題意識を持たないまま惰性で報道を続けている結果」だという。無理をしてリスクのあるスタンスを取ったところで報われる可能性は低い。それよりも横並びで危険を煽っている方が遙かに安全で、しかもそれで数字が取れるのであれば、それ以外のことをやろうと思う動機は起きないのは当然のことなのかもしれない。

 しかし、このような「子供騙し」の報道を続けていると、誰も既存のメディアを信用しなくなるのは時間の問題だ。実際、新聞やテレビを主たる情報源としている人は60代以上がほとんどで、その下の世代では新聞、テレビの情報を頼りにしている人の割合は今や少数派だ。10代、20代にいたっては新聞を読む人の割合は1桁台に落ち込んでいるし、一人暮らしの大学生で家にテレビがある人もほとんどいなくなった。

 コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。


■PROFILE
林香里(はやし かおり)
東京大学大学院情報学環教授
1963年愛知県生まれ。87年南山大学外国語学部英米科卒業。88年ロイター通信東京支局勤務を経て、95年東京大学大学院人文社会学研究科修士課程修了。97年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。2002年ドイツ、ハンベルグ大学社会学講座客員研究員、04年東京大学社会情報研究所助教授、09年より現職。著書に『メディア不信 何が問われているのか』、共著に『足をどかしてくれませんか。 メディアは女たちの声を届けているか』など。
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