OCR試験器2台をセットする。
変流器二次側の中間回路に過電流継電器C1R.C2RのR相電流端子に接続して流れる電流を見る。
右変流器一次側に18Aを流して電流ループを確認する。(30/5Aの変流器なので二次側電流は3A流れる)
この時のテスター電流値も3Aで一致している。
過電流継電器の電流指示も3Aで一致している。
今度は別のOCR試験器より一次側に12A流す。(変流器二次側には2A流れる)
テスター電流は2Aで一致している。
この時に過電流継電器に流れた電流は2Aで一致している。
取りあえずこの2つの電流を同時に流して差動継電器の3A-2A=1Aがテスターに流れて差動継電器となるのか流してみる。
近傍1Aで一致している。但し、過電流継電器試の表示は2A以下なので表示はならない。
以上で差動継電器の原理は確認した。
仮に右変流器一次側K/Lを逆にして電流を流した場合、3A+2A=5Aの加動継電器?になる事が判る
この時のテスター電流指示。
☆
試験器は双興電機製作所OCR-50CKと双興電機製作所OCR-40LTRVを使用した。
この回路は発電機の場合、一次、二次の変流比は同じものを用いる。(事故以外、通常は流入電流=流出電流)
この過電流継電器を差動継電器と呼ぶ。
変圧器用の差動継電器は一次流入電流と流出電流の大きさが違うのでCT比を選んで差動継電器に接続される二次電流を等しくさせなければならない違いがある。
ここまで来ると一次/二次の変流比を変えられる貫通型変流器にしなければNGの様だ。
貫通巻き数を2ポイント程度、切替するスイッチがあれば便利の様だ。
今日の差動継電器の現場確認は、ここまで教科書通りだが昔の人は良く考えたものだ。
実際の三相回路の変流器結線方は色々あるが、ネット参照して確認して下さい。
継電器単体での試験で電流出力2回路分の配線となる。
今回は電流コイルの代わりに過電流継電器の電流端子を入れたが、本継電器の動作範囲は一次CTと二次CT間だけの事故電流保護となり、それ以外は保護出来ない。
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