eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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高圧ケーブルに電流が流れていると接地端に誘起電圧が発生する...。

2024年04月25日 | eつれづれ

上は誘導リアクタンスのエクセルセル内、計算式。

高圧ケーブルに電流が流れていると接地端に誘起電圧が発生する。

ケーブル長さは固定値mなので変化するものは負荷電流による...つまり常に誘起電圧は変動していることになる。

負荷、電圧と電流の変化は、高圧ケーブルが持っている静電容量を介してIc(対地静電容量成分電流)も常に変化してくる。

高圧ケーブル遮へい層(銅テープ)より接地線をEA接地しているヶ所をクランプリーカー等で月次点検にて測定しても、常に変化しているものに対して高圧ケーブル地絡事故発生の予兆など発見出来ない...これで判る程度なら既にPASが動作している。

それより、高圧ケーブル近辺に近づく事の方が安全管理のリスクがある...なにも、そこまでする保安管理でも無い。

(公益)東管協2024.04掲載、事故例1掲載での記事をみてUP。

補足:下記のイラストは昔のクランプリーカー測定云々の記事を探したもの抜粋。

高圧ケーブルの接地線をクランプリーカーで測定して予防保全、事前に高圧ケーブルの状態を把握する触れ込み...Ic(対地静電容量成分電流)に気づけば意味の無いウソ800と判る(常に負荷電流によって変化している)。殆どはPASのGR検知、動作に任せる他無し。

それより接近して危険、保安管理など、そこまでする必要もなし、命あっての人生の様だが、ベテランの慣れで怖くなくなり感電事故をおこすのが常。