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釜山お墓参りをパクったブロガーに画像一覧をいたずらされ見られない記事がありますが発見次第修正していますのであしからず。

光熱費高騰、節電要請でWパンチ…この冬のヒートショック増加を専門家が懸念し注意喚起

2022年12月06日 | 東京都健康長寿医療センター DR

12/6(火) 9:06 日刊ゲンダイDIGITAL

 

厚労省研究事業の推計では、ヒートショックとみられる入浴中の死亡者は年間1万9000人ほど。東京都健康長寿医療センターも1万7000人の近似値を出している。事故は寒波が訪れる12~2月に集中。WHO(世界保健機関)は室内温度を「18度以上」に保つよう勧告しているが、暖房費の高騰、そして国の節電要請もあり、専門家からは懸念の声が上がっている。

 

 

 

■灯油代が2年前から5割以上の値上がり

 

 暖房の需要期を迎え、全国で灯油価格が上昇している。北海道の今年11月の店頭価格(税込み・18リットル)は2151円。2020年同月に比べ5割以上の値上がりとなった。

 

 宮城県生活協同組合連合会は、村井知事宛てに「都市ガス代金が(前年比)25.5%、電気代が21.5%の上昇となっています。多くの人は物価高で家計を切り詰めざるをえず、その上1缶2000円以上もの灯油代の負担は大変」だとし、冬場を安心して暮らせる灯油の数量確保と価格抑制を要請している。すでに高齢者施設で暖房費を抑える動きが出ており、入居者のヒートショックを心配する声もある。

 

 それに加えて国による「節電要請」だ。12月1日から3月末まで、経産省は無理のない範囲での協力としているが、「予備率3%以上を確保しているものの、厳しい見通し」「大規模な発電所のトラブルが発生した場合、安定供給ができない可能性」「ロシアのウクライナ侵略により、燃料を取り巻く情勢は予断を許さない」と、ここぞとばかりに脅し文句が並んでいる。真面目な高齢者が暖房のスイッチを切ってしまいそうだ。

 

■WHOは室内を「18度以上」にするよう勧告

 

 ヒートショックは、寒暖の差で血圧が乱高下することによって起こる健康被害のこと。心筋梗塞や不整脈、脳梗塞を引き起こす。暖房の効いた暖かい部屋から、暖房のない脱衣場・浴室やトイレに移動した際などに起こり、入浴時中の失神で溺れて死亡するのは典型的なケース。着替え中に立ちくらみしたり、心臓が締め付けられたりした経験のある人はよほど気を付けなくてはいけない。

 

 WHOは室内の最低温度を「18度以上」にするように注意喚起しているが、高齢者や小児はさらに暖かい温度が推奨されている。国交省の調査でも、室温が18度未満の住宅に住んでいると、総コレステロール値が基準範囲を超える人、あるいは心電図の異常所見のある人が有意に多いことが分かっている。

 

 つまり、どういうことかというと、寒冷な環境では高血圧になりやすい。高血圧の状態が続けば血管の壁が傷つき、その傷にコレステロールが沈着することで動脈硬化が進んでしまう。要するに、光熱費を惜しんで暖房を切ったり、部屋間の温度差が大きくなると、ヒートショックの危険性も高まると考えられるのだ。

 

 生活機器メーカーのリンナイが「冷え・ヒートショック」に関する意識調査を行ったところ、やはり約7割の人が「光熱費が高い」と答えた。アンケートを監修した早坂信哉医師・東京都市大学人間科学部教授がこう言う。

 

「光熱費高騰で暖房を控え気味にすることが多いかもしれません。入浴前には脱衣所の暖房、浴室のお湯は湯船のふたをしない、入浴前にシャワーを2~3分かけ流しするなどしましょう」

 

 

地域別灯油価格(店頭価格/18リットル)(C)日刊ゲンダイ

 

温暖な県ほど危険性は高い

ヒートショックは寒い地域に偏るかというと、実はそうでもない。東京都健康長寿医療センターが調べた高齢者1万人当たりのCPA(入浴中心肺停止状態)の件数は、最も少ないのが「沖縄県」(1.78件)というのは分かるが、次に少なかったのは「北海道」(2.03件)だった。この北海道を含め、「青森県」や「宮城県」の“寒冷な県”は意外と少ない。

 

 一方、CPAの発生が多い県は、上から「香川県」(7.16件)、「兵庫県」(6.45件)、「滋賀県」(5.83件)と比較的“暖かい県”とされる地域に偏っている。この3県に次いで多いのが、「東京都」(5.83件)だ。

 

 北海道や宮城県に住む人たちのCPAが少ないのは、普段から冬場の寒さ対策を講じている成果とも考えられるが、光熱費の高騰や節電要請がリスク要因になるかもしれない。

 

高齢者1万人当たりのCPA件数(C)日刊ゲンダイ

 

医師がすすめる入浴中のポイント

では、入浴中は特にどんなことに注意すればいいのか? 早坂医師がポイントを解説する。

 

①高血圧や脂質異常症(高脂血症)、糖尿病の人は気を付ける

 

「これらの病気があると動脈硬化が進み、血圧の急上昇で脳出血を起こすなどのリスクが高まります」

 

②入浴(前)に水分を取る

 

「脱水は血液の粘り気を増し、血の塊ができやすくなり、ヒートショックによって起こる心筋梗塞などを引き起こしやすくします」

 

③家族に声をかけてから風呂に入る

 

「ヒートショックが怖いのは意識を失いお風呂で溺れてしまうこと。異変に気付いてもらいやすいよう、家族で声をかけ合うようにしましょう」

 

④かけ湯をしてから湯船に入る

 

「血圧の急激な上昇を防ぐことができます」

 

⑤熱い湯船につからない

 

「体温が上がりすぎて意識障害に陥る可能性があります。冬でもお湯の温度は40度まで。時間は10分程度にしましょう」

 

 冷え性のため、眠れなくなるという人は、就寝の90分前に入浴するようにすると質の良い睡眠ができる。また、炭酸系の入浴剤を使うと末端の細い血管が広がり、血流の改善効果がある。もしお湯がぬるいと感じたら、追いだきで一時的に温度を上げるのもいい。

 

「睡眠時に靴下をはいて寝るのは、冷え性の方がよくやる間違い。電気毛布などで一晩中温めすぎると、体温が低下せず、眠れなくなる可能性があります。布団を温めたい場合は、自然にぬるくなる湯たんぽがおすすめです」(早坂医師)

 

 持病のある人や高齢者は特に気を付けたい。

 

 

 

 

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