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釜山お墓参りをパクったブロガーに画像一覧をいたずらされ見られない記事がありますが発見次第修正していますのであしからず。

全身老化に〝ビタミンC不足〟が影響

2022年10月07日 | 東京都健康長寿医療センター DR

東京都健康長寿医療センター研究所

老化制御研究チーム分子老化制御部

石神昭人研究部長

 

【健康寿命 75歳の壁を乗り越えよう】

 

ビタミンC不足は、老化現象や病気など全身の老化に関与するという。どれぐらい摂取すればいいのか。東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長=写真=に聞いた。

 

■遺伝子不調修復できず

 年を重ねると顔にシミやシワが生じやすくなる。細胞が傷つき、肌の組織が変性した結果だ。こうした老化にビタミンC不足が関わり、さらに全身の老化にも関与することがわかってきた。

 

「私たちは皮膚の表皮とビタミンCの研究を行っています。ビタミンCは、強い紫外線の細胞へのダメージを防ぐことができます。その理由は活性酸素の除去や炎症の抑制だけでなく、細胞の傷ついた遺伝子の修復にも関わっていたのです」

 

紫外線を浴びた皮膚では、活性酸素が一気に増える。活性酸素は細胞や組織を傷つけるため、シワ、シミ、動脈硬化、がんなど、さまざまな老化現象や病気に関わる。活性酸素の動きを抑制するのがビタミンCなどの抗酸化物質。特にビタミンCは強い抗酸化作用で知られるが、傷ついた細胞のケアでも欠かせない。

 

■細胞老化&がん化も

 

「遺伝情報が正常に転写されないと、細胞はダメージを受けて、老化やがんなどの病気につながります。転写に不具合が生じ、酵素(Tet)が正常に戻すときに、ビタミンCが必要不可欠なのです」

 

ビタミンCがないと、遺伝情報の転写に不具合が起きても、酵素が働くことができず修復できない。結果として、細胞の老化は進み、細胞のがん化など病気につながる。しかも、寿命が短くなる可能性もあるという。

 

「ビタミンCが不足すると寿命も縮まることは、私たちの研究で明らかにしています。たとえば、通常のマウスの寿命は24カ月ですが、ビタミンC不足のマウスの寿命は6カ月でした」

 

ビタミンCが足りないだけで、通常の食事や運動の機会が与えられても、マウスは寿命を全うすることができなかった。体内でビタミンCを合成できない人間も、ビタミンCを意識してとることが重要になる。

 

■1日1000mg目安

 

「厚労省が日本人の食事摂取基準で推奨しているビタミンC100mg/日では健康長寿のためには十分とはいえません。ビタミンC不足で起こる壊血病予防に役立つレベルといえます」

 

壊血病はビタミンC不足が続くことで、粘膜や歯肉などが出血しやすくなるなど、さまざまな症状を引き起こす。1日100mgのビタミンCは、壊血病予防には役立つが、老化やがんなどの病気予防では、さらにとることが必要だという。

 

「私は健康長寿のために、ビタミンCを1日1000mgは摂取していただきたいと思っています。食べ物だけでは難しいので、サプリメントやビタミンC含有の飲料なども活用するとよいでしょう」

 

ビタミンCは水溶性なので、余分なものは汗や尿から排泄される。また、全身のコラーゲンや骨などの生成、糖質などの代謝、細胞の遺伝子修復、さらには、体内で爆発的に増える活性酸素の処理で、ビタミンCは常に多量に使われている。

 

「野菜や果物を食べていても、ビタミンCは不足しがちなのです。それを認識していただきたいと思います」

 

次週は、ビタミンCの上手な摂り方を紹介する。

 

■石神昭人(いしがみ・あきひと) 東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チーム分子老化制御研究部長。1990年東邦大学薬学部大学院卒(薬学博士)。米国国立衛生研究所、米国国立老化研究所客員研究員などを経て、2011年東京都健康長寿医療センター研究所分子老化制御研究副部長、12年東京都立大学教授(兼任)。14年から現職。

 

 

 

 

 

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