BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

黒のカラス

2018年11月20日 | 古本
馴染みのBOOK OFFへ行くと均一棚にずばり「海辺のカフカ」が在った。それも下巻だけで上巻は無い。
どうして下巻がここに在り、上巻だけが博物館に在ったのかもう分からない。勿論偶然的なものだろうが、
こうしておかしなこともあるのだ。そして手に入ったのだからと読み始めると、なんだかよく分からんし、
何の記憶も湧かない。つまりアタシは上巻を読んでいたのか、怪しくなった。もしかして下巻が揃うまでは
手を出さなかったのかも知れない。
それにしても複雑な小説だ。よく知るギリシア悲劇と日本の古典文学の融合小説。どうにもアタシはこの
タイプが苦手だ。そんなに厚くもなかったので油断したが429ページもある。紙が辞典ほどに薄い(笑)
カフカとはチェコ語で〔子ガラス〕のことらしい。つまりカラスだ。
ともあれこれで〔黒のインパラ〕さんに手渡すことができる。どうしてこの手が好きなのかも不思議なことだが。

 「海辺のカフカ」 著者 村上 春樹  新潮社 定価1600円+税
  ( 2002年9月25日 3刷 )