「気分転換」と「感情の放出」は似て非なるものである。より重要でかつ効果覿面なのは「感情の放出」の方である。
「気分転換」は,「負の感情」はそのままで,その上にプラスの感情を付加しようとすることを言います。気分「転換」とは言いますが,別に負の感情がプラスに転換するわけではなく,両立してしまっています。プラスの感情で一時的に負の感情が隠蔽されているだけで,何の解決にもなっていません。すぐ負の感情が前面に出てきてしまい,だからまた次の「気分転換」を求めてしまいます。キリがありません。
これに対し,「感情の放出」とは,負の感情そのものを心の奥底から吐き出してしまうことです。私が煮詰まりすぎたときによく使っていたのは,家で1人でいるときに,「床に寝転がって感情の赴くまま駄々こねる」,というもの(笑)。これは意識的にやると言うよりは,煮詰まって癇癪が炸裂した時に,バタンと床に倒れて,そうするとそのまま「感情の放出」が始まるのでした。
要は全ての感情を包み隠さず言葉にして出してしまうということです。同時に床で身をくねらせフガフガします(笑)。大抵,最初はムカつきの感情がほとばしり,次に強烈な不安感に襲われ,最後にはとにかく泣きそうになる,という経過を辿りました。で,グズグズしながら感情の放出に身を委ねてしばらく横になっていると,いずれ疲れてきます。疲れてくると急に冷静になってきて,最後は「よし,やろう!」という感じになりました。負の感情を我慢せずに言語化してしまうことで,妙に前向きになれるのが不思議でした。
まぁ,全員に妥当するのかどうかは定かではありませんが(笑),これが私の「放出方法」でした。大事なことは,負の感情を我慢して押さえつけないことだと思います。いずれどこかでパンクします。その前に放出してしまうわけです。