67camper's Blog

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前衛ポール・ブレイのオーソドックスな演奏

2010-12-21 23:59:20 | jazz & vocal
Topsy/Paul Bley
(EmArcy MG36092, jp reissue)

カナダ出身のピアニストと言えば,真っ先にあがるのがオスカー・ピーターソンですが,前衛派として知られるポール・ブレイも忘れることができないピアニストではないでしょうか?個人的には長年ジャズを聴いていながら,前衛的なプレイヤーの演奏には未だに少なからずアレルギー反応を生じてしまう自分がいる訳です。元ワイフのカーラ・ブレイもかなり前衛的ですが、結婚前のプレイでは時にオーソドックスなプレイをして自分らのようなメインストーリムジャズファンを刺激してくれます。本日はデビュー盤に続く2枚目でエマーシーに録音されたアルバムをアプいたします。

54年NYでの録音で、メンバーはBley(p), Percy Heath, Peter Ind(b), Alan Levitt(ds)です。フォーマットはピアニストのプレイを最大限にいかしたトリオスタイルです。A-1の”Topsy”から溌剌とした明快なピアノを聴かしてくれます。同じ白人のハンプトン・ホーズを彷彿させるプレイが素晴らしいですね。この盤の邦題にもなった名演ですね。他にもA面では"That old Feeling", "There Will Never Be Another You"、B面では“My Old Flame", "This Can't Be Love", "My One And Only Love"などブレイの晩年の前衛スタイルを知るファンには極めて興味深い選曲です。ライナーノートにあるようにこの時期のブレイがパウエル/モンクに影響されているのはわかりますが,元々はバイブラフォンのミルト・ジャクソンのピアノに影響されていると言うのが面白いですね。確かにミルトのオリジナル"Autumn Breeze"をとりあげたりしていますが,ミルトのピアノって・・・?と思ってしまうのは自分だけでしょうかねぇ???

所有盤は日本フォノグラムがリリースした国内再発盤ですが,ジャケのコーティングも施してあり、なかなか良く出来た再発盤です。メインストーリムのブレイもなかなかのものですね。