67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

バッパー,モブレイの本意じゃないだろうが・・・

2010-12-18 08:03:08 | jazz & vocal
Reach Out!/Hank Mobley
(Blue Note BST84288)

ハードバップファンにとってはハンク・モブレイって言うのは結構特別な存在ではないでしょうか?ブルーノート初期の快演やその後のファンキーなアルバムでとっても人気が高いですよね。ブルーノートも4200番台になると,アルバムは玉石混淆の様相を呈し,かなりコマーシャリズムにのっかったアルバムが制作されるようになりますよね。60年代のジャズの多様化で生まれたジャズロックは一方でイージーリスニング系ジャズへ変貌とげていきます。

このアルバムでやってる"Goin' Out Of My Head"って言う名曲がありますが、このけだるいテーマを吹くモブレイを聴いていると少し淋しくなりますね。さすがにソロになると少し勢いを吹き返したようにも聞こえますが,やはり彼の本質とはかなりかけ離れたスタイルにしか思えません。本意じゃないが,時代の流れには逆らえなかったモブレイの姿が浮かんできます。共演者はWoody Shaw(flh, tp), George Benson(g), Lamont Johnson(p), Bob Cranshaw(b), Billy Higgins(ds)でセクステットスタイルです。中でもB-2"Good Pickin's"にきかれるベンソンのギターが斬新で無茶苦茶かっこいい。このアルバムの価値を高めているのは全編好調な演奏を聴かせるベンソンに他ならないと思うのは自分だけでしょうかねぇ・・・?。ショーもアタックの強い吹奏で好感がもてますね。

所有盤は東芝がレアグルーブコレクションとして発売した再発盤です。上等なgatefold coverです。中に納められたモブレイのモノクロ写真がクールでいいですね。