67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

デフランコのハードバップ"Funky's Uncle"

2009-06-30 05:29:46 | jazz & vocal
Generalissimo/Buddy DeFranco
(Verve MGV-8363)


 ベニー・グッドマンやアーティ・ショウなどスウィングエラでは代表的なインストルメントでしたが、モダンエイジでは多くのマルチリード奏者の2nd, 3rd楽器となってしまい,これに専念したのはデフランコぐらいしかいないのではと思います。デフランコのクラはやや細いギスギスした感が否めず酷評される方もいるかもしれませんね。自分も最初は慣れませんでしたが,どのアルバムも周囲のプレイヤーがすばらしくデフランコを度外視しても結構楽しめるのでは思います。本日は未開の地と思われがちなVerveの8300番台からの一枚です。

 周囲を固めるメンバーはHarry "Sweets" Edison(tp), Buddy DeFranco(cl), Bob Hardaway(ts), Jimmy Rowles(p), Barney Kessel(g), Curtis Counce(b), Alvin Stoller(ds)の名手揃いです。選曲が素晴らしく、A面が"Sunday", "Between The Devil And The Deep Blue Sea", "Tea For Two", "Blue Lou"の4曲,B面トップにオリジナルの"Funky's Uncle", そしてVerveお得意のバラードメドレイ(Round Midnight, You Don't Know What Love Is, How Can we Be Wrong, Lullaby Of The Leaves, Yesterdays)という構成です。こういうリラックスしたスタンダードはこのメンバーですから当たり前にいいですよね。個人的にはデフランコでは"Blue Lou"がいい出来でしょうか?。しかし最大の聴きものはミディアムバウンスのデフランコのオリジナル"Funky's Uncle"(B-1)だと思います。ケッセルの渋いイントロからユニゾンのテーマ、そしてロウルズ,スウィーツ,ハーダウェイ、カウンス,ケッセル、デフランコと展開されるソロはまるでブルーノートのセッションを聴いているかのようなファンキーで黒い味が出たハードバップ風の演奏となっています。

 所有盤はMGMのT字VERVEのステレオ盤です。サイドメンの好演もあり、デフランコ敬遠気味のあなたも絶対楽しめる一枚です。