Positively The Most/Joanie Sommers
(Warner Bros. W1346)
(Warner Bros. W1346)
我が国ではポップスシンガーとしての認知度が高いジョニー・ソマーズでしょうが,ジャズファンが最も好むアルバムが本日アップの"Positively The Most"じゃないでしょうか?個人的にはボッサファンでもあるのでローリンド・アルメイダとやってるボッサアルバム"Softly, The Brazilian Sound"も好きで、この二枚がソマーズの私的ベスト2です。本日アップの"Positively The Most"はデビュー盤であり、アート・ペッパーのソロも聴けるアルバムとしてペッパーファンにも良く知られたアルバムなのかも知れませんね。95-96年頃だったと思いますがアメリカのレコードショップで見つけたアルバムで,購入時からソマーズのオートグラフが書き込まれており個人的にも思い入れが多い一枚です。
甘いですがキュートなソマーズのハスキーボイスはデビュー盤でも、既に確立された彼女の個性となっており、バラードではしっとりと唄うし,アップテンポでは実に快活で聴いてて気持ちがいいですよね。メンバーはマーティ・ペイチとトミー・オリバー率いるオケがつとめており彼女のデビューに懸けるペイチをはじめとするワーナーブロスの意気込みさえ伝わって来ます。また前述のPepperに加え,ロソリーノ,カンドリ,コレットという西海岸を代表するプレイヤーのソロが実に効果的に配置されています。選曲もスタンダード揃いでA面の"My Heart Belongs To Daddy", "It Might As Well Be Spring", " I'm Beginning To See The Light", B面の"What's New", "So In Love", "That Old Devil Moon", "Squeeze Me"等、聴きやすくボーカルファン出なくても充分に楽しめる内容です。
所有盤はWarner Bros.のモノラルグレイラベルで,カバーだけでなくセンターラベルにもソマーズのオートグラフが見られます。こういうサインいりLPの価値というのは一般的にどうなのでしょう?勿論,売りに出すことは無いのですが情報があったら知りたいモノですね。