Lucky Thompson with Gerard Pochonet & His Quartet
(Dawn DLP1113)
(Dawn DLP1113)
ズートのDAWN盤の話が出た所で, DAWNというレーベルについて考えてみましょう。Dawnというのは昨日Zootのアルバムにも出て来たSeecoの傍系,ジャズ専門レベルなどと考えられています。吉祥寺のオヤジの書き物などみると、全てがジャズ系ではないらしいです。56年から58年までに28枚がリリースされたと言います。昨日のアップのようにドーンとシーコ両方から発売されている盤もありますし,フランス,ボーグの再発と思われるモノがあり、この代表が本日アップのラッキー・トンブソンです。
メンバーはLucky Thompson(ts)にサイドメンとしてMartial Solal(p), Michel Hausser(vib), "Sir" John Peter(g), Gerard Pochonet(ds)が加わり、Benoit QuersinとPierre Michelotが交代でベースをつとめています。題目は,スタンダードのバラードが中心で,全体的に演奏時間が少ないのが惜しいですが、A面がUndecided~Tenderly~But Not For Me~You Go To My Head~Lullaby In Rhythm~Indian Summerの6曲、B面がI Can't Give You Anything But Love~Don't Blame Me~East Of The Sun~Our Love Is Here To Stay~I Cover The Waterfront~My Funny Valentineの6曲で計12曲です。全編にわたりトンプソンのゆったりとしたウォームなバラードプレイが聴けます。特にMy Funny Valentine等のプレイは彼のバラードプレイの真骨調ですね。まだ米国進出前のソラールのピアノが美しいです。
所有盤はドーンのブラックラベル,シルバーロゴのオリジナルモノラル盤です。「Manufactured by Seeco Records, INC.」や「LP Recorded in France」は冒頭の事実を証明する一節で裏カバーにしっかりと記載されています。ドーンらしいあか抜けたカバーもいいですね。