67camper's Blog

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アルトを鳴らしきる70年代ウッズの代表的ワンホーン

2009-03-21 00:21:27 | jazz & vocal
Musique Du Bois/Phil Woods
(Stateside IXJ-80135 jp.reissue)


 白人アルトサックスの雄、フィル・ウッズは67年に渡欧し、ヨーロピアン・リズム・マシーンを率いて活躍した事はよく知られてますよね。72年にこのグループを解散したあと吹き込んだアルバムの中では、最も有名なアルバムが本日アップのミュージック・デュ・ボアではなかろうか。アメリカ人ジャズメンとの共演のワンホーンアルバムとして知られており、ドン・シュリッテンがプロデュースしたミューズ盤がオリジナル盤と思います。当時、盛んにジャズ喫茶で聴いた記憶がありますよね。おそらく、70年代後半にジャズ喫茶と関わりを持った方々は一度は耳にした事があるかと推測いたします。

 メンバーはリーダーのPhil Woods(as), Jaki Byard(p), Richard Davis(b), Alan Dawson(ds)という当時の名手を招集しているのもさすがドン・シュリッテンと行ったところですね。A-1のデイビスのベースに導かれてアルトが絡んでる自然発生的なスタイルの"Samba Du Bois"からグッと演奏に引き込まれるに違いない。相変わらず楽器をフルにならしきるウッズの演奏が圧倒的ですね。A-2のマイルスのオールブルースを取り入れた"Willow Weep For Me"もいいですよね。個人的にはB面の"Last Page"~"The Summer Knows"~"Airegin"と続くクダリが最高です。中でもオリジナルの"Last Page"のややダーティなトーンで迫るプレイは50年代のプレイからは脱皮したウッズを感じます。B-2のルグランの”思い出の夏”のバラードプレイはこの曲の名演の一つであり、このアルバムの白眉ですね。

 所有盤は東芝が"Stateside"ラベルで発売した国内盤再発です。当時の熱いジャズ喫茶の雰囲気が甦るアルバムの一つですね。