67camper's Blog

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中本マリVS渡辺香津美

2009-03-06 06:26:14 | jazz & vocal
マリ・ナカモトⅢ/中本マリ&鈴木勳・渡辺香津美
(Three Blind Mice 18PJ-1014 reissue)

 80年頃だったでしょうか日本人女性ボーカルがチョとしたブームになった事が有る。この時代に相次いで登場した美人シンガーがこのムーブメントを盛り上げた事は間違いないですが鼻歌風のか細い声でのささやきスタイルが目立ちジャジーというにはほど遠い歌唱には辟易としたものです。これ以前から台頭していたシンガーの歌唱はやはり角の違いを感じます。本日は、中本マリのギター、ベースのみをバックに入れたジャジーな一枚をアップいたします。

 中本マリは仙台の出身で、米軍キャンプ、ジャズクラブでの歌唱をへて日本ジャズのインディーズ、Three Blind Miceからデビューしたシンガーでハスキーな声が魅力ですよね。以前にアップした"Little Girl Blue"でもその歌唱力は折り紙付きですよね。このアルバムは彼女の第3作、バックは渡辺香津美(g)と鈴木勳(b)のみという布陣で彼らの演奏も充分に楽しめますよ。おそらく、ささやき系の女性シンガーではとても対応できないような名手と互角にわたり合うところがマリの真骨頂ですよね。選曲も申し分なしで、A-1のオマスズのピチカートのイントロから入る"Georgia On My Mind"からマリの世界が広がります。ダイナ・ワシントンで有名な"What A Difference A Day Made", " I Only have Eyes For You"といい雰囲気です。B面はソフィア・ローレンで有名な“ひまわり”で始まりますがイントロの香津美がブルージーでしびれますね。マリも原曲の美しさを生かした豊かな低音とハスキーボイスで迫ります。そして、B面ラストのナイチンゲールはアルバム締めくくりにふさわしい歌唱で香津美との相性の良さをあらためて印象付けられる事と思います。

 所有盤はフォノグラムが再発した廉価盤ですが、彼女が当地に来たときに主催者にお願いしていただいたオートグラフ入りの一品です。