『ソウルボート航海記』 by 遊田玉彦(ゆうでん・たまひこ)

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出雲見聞録5

2010年04月05日 11時58分05秒 | 歴史の断層
       朝焼けの宍道湖

3月30日の早朝、宍道湖の岸に立ちました。写真は、斐伊川の河口から、東の松江市方向を見たものです。そこからは人工物はいっさい目に入りません。古代から変わらぬ景色に、こころが洗われるようでした。

斐伊川は、スサノオが降臨した船通山に源を発し、オロチの里(雲南市)流域を蛇行しながら宍道湖へ流れ込んでいます。オロチの里は古代、たたら(製鉄)の里で、山で砂鉄を取り、川で洗い、鉄を打ったのです。そのときに川が赤く染まったことから火川とも呼ばれ、それが斐伊川(ひいかわ)と転じたとか。また、その川が龍のようにうねって流れるのが、まるでオロチのようだと。そこからオロチ伝説が生まれたのかもしれません。そのオロチのエネルギーが宍道湖へ注ぎ込み、豊かな内海の生命を育んでいます。名産しじみも、そのひとつということですね。だんだん(ありがとう)