この連休は久しぶりにのんきに過ごせました。日帰りで軽井沢へ行って、旧軽散歩して、温泉に入って、蕎麦を食って。あとの休日は家で夢想タイム。
ふと、自分の年を想う。53歳は、たしか伊能忠敬が隠居して、本格的な日本図を作成するために、実測の旅に出た歳だった。関東から太平洋沿岸をきっちり肩幅の歩調で歩き、蝦夷へ渡り、一部を歩いて、また本州に戻り、日本海側へ出てえんえんを歩き、ぐるりと回って日本一周の測量の旅。そうして日本初の実測による伊能図が完成した。
そんな偉業に重ねることはないが、自分には、なにかと想う。お金稼ぎの仕事にかかわろうがかかわるまいが、生きているこの貴重な時間をなにに使おうか。20代で想っていたのは、自然生活への憧れだった。それでもぼくは都市に住み続けて来た。なぜだろう。移住しようと思えばチャンスはいくらでもあったのだ。
物欲的な街への欲求か。否、そうではない。ここで自分はまだやることがあるといった、なにか。人との関わりの中で模索するなにかだ。出版関係の仕事で多くの人たちと出会い、自分で大事だと思うメッセージを込めて記事を書いてきたつもりだ。
都市に住んでいても、テーマは変わらない。自然への畏敬、憧憬、心地良さ。なのに、人間は反自然行為に明け暮れて、とも想い、原発の禍害をうんで、ワケがわからなくなって右往左往していると想う。
これじゃ、いかん、どうしたっていかん。自然を壊しちゃいかん。
やはり、歩け! と。歩きながら、とことん。