『ソウルボート航海記』 by 遊田玉彦(ゆうでん・たまひこ)

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常温核融合その後

2013年02月09日 19時48分06秒 | 核の無い世界へ
もう4年前になりますか、阪大名誉教授の荒田先生が、常温核融合の基礎実験に成功したとの公開実験と記者会見を開いたときに、各社マスコミが取材したにもかかわらず、殆ど記事にならなかった。日経工業新聞などに小さく扱われたのみ。

その記者会見模様を動画でみましたが、大手A新聞記者が、否定的な質問と意見をするのが印象的でした。

私は某出版社の編集者に、記事にしないかと企画を持ち込み、かなり興味を示してもらったにもかかわらず、この手のエネルギー問題は扱えないとの回答で企画は実現しませんでした。雑誌の企画ですから、こういう話題もあるという程度の内容でしたが、それでもバイアスはありました。

常温核融合は、世界的に注目される研究(国際学会もある)で、これが成功すれば、放射性物質なしのエネルギーが生まれるという別の意味でのトンデモ技術です。阪大に記念館を持つほどの先生が大まじめに発表したにもかかわらず、ほとんど話題になりませんでした。

その後、大震災が起こりました。大手マスコミがこぞって、節電キャンペーンを張り、国民から原発への問題意識をそらそうとしました。その理由は、大スポンサーである電力会社への気遣いだとされています。反原発派の人々も、ほとんどそう理解して、マスコミは商業主義で酷すぎると思ってマスコミ批判はその範囲で終始しています。

ですが、それだけではないと思います。原発問題は、国家運営の根幹にかかわる最重要事項であり、最大のアンタッチャブルとなっているのが、本当の理由だと理解しています。東電レベルの話ではないことぐらい、そろそろ国民も気づいているだろうと思いますが、いくら反対だと叫ぼうが、現状の国家体制では、どだい無理な話なのです。

最近の書籍では、そこまで踏み込んで書かれた本が出版されるようになっています。「戦後史の正体」孫崎亨著などを読めば、それがわかると思います。しかし国民の大多数は、そんな本は読みませんから、無視していいのでしょう。テレビ新聞ではタブーです。首脳陣はよくわかっていますから、絶対タブーには触れさせません。既存の経営者なら、社を潰すような方向へ持っていかない。当然の話に過ぎません。

それにしても、常温核融合の、その後はどうなったのでしょう? 最近ではネットでも、この話題はあまり取り上げられません。常温核融合が実現可能な理論なのか、どうかはわかりませんが、いまの原発とちがう新たな可能性へ踏み込む話題は、やはりタブーのひとつなのかもしれません。

「タブーに挑戦せよ!」などという声を聞くことがありますが、タブーに首を突っ込む人など、いるのでしょうか? タブーとは、ギロチン台の口なのですから、みんな避けるのは本当のことです。批判文句ばかりを放言していても、何も始まらないという話です。なにかスペシャルなアイデアはありますか? いまの人間にはないでしょう。あるのは、自然の大いなる力しか、ないでしょう。どんな人間も、自然には逆らえませんから。だから、古代から、宗教以前、人は自然を崇拝するのです。

いつもの、取り留めのない話です。

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2 コメント

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Unknown (浅学俊郎)
2013-02-10 20:24:19
常温核融合研究は主流メディアのニュースには載りませんが、着実に進化しています。
色々な人達が追試を行ったり、ベンチャーを立ち上げたりしています。
例えば以下はご参考です。
http://pesn.com/2013/02/07/9602276_LENR-to-Market_Weekly_February7/
http://lenr-canr.org/wordpress/?page_id=522

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最近! (ゆうでん)
2013-02-16 22:30:19
コメントありがとうございます。

ここのところウオッチングしていませんでした。
可能性は刻々と可能性の先へ進んでいるのですね。
想像から仮説へ仮説から論説へと、どのくらいの時間かではなく、進むのは法則ですね。
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