この世界を見回してみて、世界が見えることはありません。でも、地球上に有る国々を総称して、世界と呼んでいる。その中の日本と呼ばれる国の、私であれば東京に住んでいて、世界の一員と思っています。
その世界には約68億人の人間が住んでいる。ということは、その68億人が思う世界があるということです。アフリカのサバンナに住む人には、小さな村から見た世界があるでしょうし、マンハッタンに住む人にはビルの谷間から見る世界がある。
だから、世界といっても、人にとって同じものは存在しない。ただ、何となく陸地と海が広がる地球という遠大な環境があるのだろうという感覚があるだけです。世界は広いといえば、地球エリアのことですし、世界は狭いといえば、自分が生きている限定された居住地の中でも心理的な感覚です。我々は自然環境的な世界と、社会的な世界の二つの間に生きている。
ところが、地球規模でいやがおうでも共有しなければならないものがあります。それは「マネー」です。今やアマゾンの奥地でもお金は流通しているわけで、コーラを飲んでTシャツを着ている少数民族の姿が見られます。
お金は世界共通の価値を持って人間界を席巻しています。1日に100円で生活している人もいれば、1万円の人もいる。毎夜、高級クラブで何十万円も使う人もいる。一切れのパンも食べられない人もいる。住むエリアにより、人それぞれですが、常にお金が介在しています。
さて、「世界の嘘の隠し柱」とは何か?
答えは、お金です。
しかし、お金はもう何千年もの昔からあって、誰でも当たり前に知っていることなのに、なぜ、嘘の隠し柱と言うのか?
はい。そうです。誰でも知っているから、嘘の隠し柱になっているのです。そこがミソです。知っていると思っているから、隠せるのです。
みなさんは、お金を借りれば、当たり前に利子を払うものと思っていますよね。また、貸し付ければ金利が付くと思いますよね。お金がお金を生むシステムは当然のことと考えている。何の疑う余地もない。
それがお金のシステムによるマインドコントロールです。
このシステムが誕生したのは、およそ500年前の今のドイツのフランクフルトの町でした。金の預かり屋(国王や貴族を相手に金銀などの財産を保管して手数料を取る)という職業があり、異教徒であるユダヤ人だけが就くことを許されていました。お金から利を取る仕事は忌まわしいものとして禁じられていたのです。
この金の預かり屋がやがてグループとなって金融業を拡大していきます。貸し付けをする銀行業の始まりです。彼らは何の資本もなく、金を預かるだけで利子が利子を生み、巨万の富みを築いていきました。すでにご存じの方もいる話です。その中心にいるのが金融王ロスチャイルド家(白人ユダヤ系)でした。彼らは当時のどの小国家よりも金を持ち、国家を超えて思うままに操る力を持っていました。戦争を仕掛けさせ、戦争がさらに金利を生み、想像遙かに超える富みをふくらませました。おそらく、世界の半分の富みは彼らのものではないかと思います。もっとかも知れません。
さて、世界を劇場と想像すれば、議会は踊り、その舞台裏で金融がコントロールされている景色が見えてきます。20世紀、ハイドパーク会談でルーズベルトとチャーチルが「原爆は日本人には使っていいな」と語り合って合意した影には、誰がいたのか。誰もいません。そうせよと具体的な指示など出すこともなく、時代の流れの中にそうせよというサイレント・ボイスがある。今、大問題になっている日本の54基の原発もなぜ建設されたのか。これも根っ子は同じです。巨額の金が動くからです。生命にとって危険極まりないものであっても、作って使ってしまうのは、金の力ゆえです。
議会や産業界のトップにいれば、そのサイレント・ボイスが聞こえるのでしょう。その声は舞台裏の隠し柱から流れてくるのです。われわれのような一般市民には聞こえることのない声です。だから、世界の隠し柱なのです。この柱で世界が支えられ、この柱が無ければ世界は一変することでしょう。500年続いている世界とは、このような金融の世界なのです。未だ、この頑強なマインドコントロールは解かれたことがありません。
お金がなければ、幸せになれない・・・
今の世界は、ほんとうにそうなのです。
我々、日本人にとっては、近代この100年くらいの拝金主義的生活の呪縛です。生まれて来たら、すでに利子がついて回り、サラリーマンが一生働いて2億円そこそこです。厳密に収支をみればマイナスなのですが、僅かでも不労所得があればプラスに転じるかもしれません。不労所得というのは何らかの投資の利ざやからもたらされるので、これこそ金融システムからのおこぼれです。お金がなければ幸せになれないのですから、利子が得られるシステムに加わらなければならない。そうした「ラット・ゲーム」(ネズミがぐるぐる回る輪)でもがきながら、結局は、利子(ローン)を払い続けるのが、多くの庶民の生活というものです。
それでも頑張って働けば、お金が得られて幸せになれるのか・・・
いえ。なれません。
では、どうすれば?
この金融システムに繰り込まれている、(利子を払うばかりの人々)は、ネズミのぐるぐる輪から出ることが出来ないと、ロバート・キヨサキが「金持ち父さん 貧乏父さん」という本で明かしています。では、どうすれば? 悪いことと知りながら、知らんぷりをして、金融システムに加担する経済活動に積極的に参加すれば、おこぼれが多少は増えて、財産持ちになれるでしょう。しかし、心の底では悪いことと知っているのですから、心を満たすことが出来ない。悪銭身に付かず。さらなる投資ビジネスへのめり込んでいって、「金は汚く儲けて、きれいに使え」とも。それで少しはバランスが取れるということです。
金持ちの金は、庶民からもたらされた利子からのフローマネーなのです。金持ちの金は、みなさんの血と汗の賜物だということです。なぜ、そうなるのか。金融システムには最初から、「無いはずの利子」が組み込まれているからです。それが不労所得と呼ばれる本来の意味なのです。つまり、金融工学が生み出した、錬金術の正体です。ほんとうに人々の血と汗が、お金に化けているということを知ってほしいと思います。そして、言明すれば、我々庶民はその世界への道を閉ざされているということです。ですから、お金で幸せはやって来ないことになっているのです。これが、「世界の嘘の隠し柱」というものなのです。
最後に。日銀は資本金が1億円の株式会社なのだそうですが、紙幣発行をして国に売って儲けている企業です。貨幣(玉銭)は国が発行するのに、なぜ、紙幣は日銀が刷る必要があるのか、その理由が私にもよくわかりません。法律上の紙幣発行権は国にあるとされるのに、国が刷れば税金を使って紙幣を買い取る必要もないのに? たぶん、欧米のやり方に沿って、国際ルールに従って明治政府がそうしたのでしょうが、これも世界の金融システムだということです。
つまり、国がお金を動かしているのではない。国際金融グループが、国の看板を使って儲けているのではないか。そうとしか思えません。その意味で、国家というものは幻想なのかも知れません。あるいは偽装かも。この国でいえば、100年の計が、この今の姿だったのでしょうか。私は、明治政府というものを奇麗事でみることができなくなって久しいのです。欧米列強に取り囲まれ、仕方なくであっても、大和魂を売った連中がいるということです。それが未だに政府・官僚・企業体の中で続いていると思えば、今起こっている不条理が、理解できます。なぜ、迅速に東北の被災者を救えないのか。放射能を放出する原発処理がおこなえないのか。おかしい事だらけの世の中が透きとおって見えます。
みんなお金のせいなのね~
言ってしまえば、単純な話です。オチにもなりませんね。
(時間のある日曜日に、コツコツ書いてみましたが、その実感が伝わるように書くことの難しさを感じています。世界最大のマインドコントロールなのですから、簡単なわけがないですね。それでも誤解を恐れずに書いてみました)