『ソウルボート航海記』 by 遊田玉彦(ゆうでん・たまひこ)

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出雲見聞録3

2010年04月03日 22時58分05秒 | 歴史の断層
       日御碕神社

出雲大社から海沿いに西へ車で20分ほど行ったところに、「日御碕神社」があります。下の宮に天照大御神(あまてらすおおみかみ)、上の宮に素戔鳴尊(すさのおのみこと)が祭られています。私がこの神社に初めてお参りしたのは13年前のことで、その後も2年前に行っていますから、今回で3度目でした。

初めて参ったときには何も分からず、ただ、有り難やの気分だけでした。というのも、取材旅の道中でしたが、相方のカメラマンが原因もわからず顔が腫れ、何かにすがるように訪ねたのが、この日御碕神社だったのです。その顛末は、自著『ソウルボート』に書いてありますので、ご興味のある方はお読みください。

さて、2年前に松江在住の合気道仲間の案内で訪ねたときのこと。初めてのときと違い今度は落ち着いていますから、神社の説明書きなどを読んでみますと、日本で唯一、天照大御神(天つ神)と素戔鳴尊(国つ神)が一緒に祭られている神社とあります。しかも、第3代安寧天皇の勅令で素戔鳴尊が上の宮に祭られたというのです。皇祖神の天照大御神よりも、高い地に祭られてあるということは、何を意味するのか。やはり、出雲国を建て起こしたスサノオさんは、当地で最も崇敬される神さまということなのでしょうが、この日の本全体でも重要な神さまだということです。伊勢は「日出処の宮」として昼間を守り、日御碕は「日没する処の宮」として夜(黄泉)を守ると。

日本の神々のこういった話題をあれこれ詮索するのは、畏れ多いことではありますが、あえて書かせて頂いているのは、伏せられてきた日本の底地(黄泉)を開けるときが訪れたと感じるからです。とてもじゃないですが以前は、興味本位だけで書けるようなことではありませんでした。それが今は変わりました。時代は、大節目も大節目。結んだものを一端開く、神話時代以来の岩戸開けの到来です。それがこれから現実界に色々な現象としてハッキリ写されることになります。ナルホドこれがと、子どもでもわかることでしょう。感じている人には、もうわかっていることです。