サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

息子と彼女と

2022年10月02日 17時52分13秒 | 私の日記
 昨日、息子がやってきた。彼女を連れて。

 彼女の紹介と、結婚のための挨拶みたいだ。すでに彼女のご両親とは会って挨拶を終えたらしい。

 私からは何も言うことはない。二人でよく考えて、力を合わせて笑顔で生きていってくれれば、それだけです。サキさんの写真を見てたら思わず涙がこぼれそうになってしまった。サキさんの大好きな息子が、いよいよ結婚する。サキさん、どんな想いかな?絶対泣くだろうな。早く知らせてあげたいな。

 彼女には、少し障害があるみたいだ。歩くのが少し大変そうだ。ひょっとすると将来、車いすになるかもって言ってた。そしてもう一つ、アスペルガー症候群(ASD)。話しているとほとんど何も感じないが、少し独特の間がある。私への最初の挨拶も、緊張と間違えずに言わなければいけないというプレッシャーからか、少してこずっていた。
「うちは何も気にしんでいいでね。指で生クリーム食べるお父さんやで、何も気にしんでいいでね」少しずつ表情が柔らかくなっていった。うちでは本当に気楽に自由にしてくれればいいでね。

 まだ結婚式は先だろうけど、来年の3月までに籍は入れたいと言っていた。そしてきっと一緒に住むんだろうけど、これからいっぱいいろんなことを経験すると思う。その中には楽しい事だけじゃなく、苦しい事、いやなこともいっぱい出てくると思う。

 金曜日にふれあい会館であった岐阜県の「認知症講演会」。鳥取から来られた藤田さんの言葉でとても印象に残ったフレーズがあります。
「堂々と生きる」とても力強い言葉でした。

 また、講演会でもらった、日本認知症本人ワーキンググループ「認知症と共に生きる希望宣言」の 1 に
「自分自身がとらわれている常識の殻を破り前を向いて生きていきます。」という文章がありました。

 息子にも少し「アスペルガー」っぽいところがあります。場の雰囲気を読むのも苦手です。対人関係も。彼女もそうかもしれません。でも何も恥じることはありません、恐れることはありません。講演会での言葉を君たちに送ります。

 堂々と、しっかり前を向いて二人で力を合わせて生きていってください。

 幸せになってね。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (サキさんの夫)
2022-10-08 16:32:56
 mihiroさん、ありがとうございます。

 どんな障害があっても、お互いにしっかり向き合って、堂々と胸を張って生きていってもらいたいです。
 mihiroさんの次女ちゃんもSLEに負けずに頑張ってみえますもんね。障害のある人もない人も、みんなが笑顔で前を向いて過ごせますように。
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Unknown (mihiro)
2022-10-07 15:08:19
おめでとうございます。
彼女が障害があると言われていましたが、きちんとお互いが理解できているなら、応援してあげたいですね。
私も次女がSLEという病気ですので、それが原因で結婚ができなかったりしたら・・・そう考えると、うれしいです。
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Unknown (サキさんの夫)
2022-10-02 22:28:48
みっちゃん、ありがとうございます。

私も二人に息子の子供の頃のサキさんと一緒の写真をみながら、泣きそうになり声が震えてしまいました。
 サキさんの大好きだった、気になって気になって仕方のなかった息子。やっと一緒に歩んでくれる人と巡り合えたみたいです。本当に良かった。少し障害もあるみたいだけど、あまり気にせずに「堂々と前を向いて」二人で生きていって欲しいです。
 私はサキさんの分も、二人を見守りそしてサポートしていきたいと思っています。
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Unknown (みっちゃん)
2022-10-02 19:04:25
良かったですね。
ブログを拝見して、嬉しくて感動して
泣いてしまいました。
サキさんに、早く会って報告してあげたいですね。嬉しいでしょうね、サキさん。
これから先の人生を
一緒に歩いて行こうと思える人と
出会えた事は、幸せです。息子さんと彼女さんに
たくさんの幸せが訪れますように。
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