パパとりの雑記帳

酉年生まれの後期高齢者。健康不安を抱えながら、新聞、TV等からの情報を元に、好奇心に駆られて、近郊の社寺を中心に散策。

御霊祭(上御霊神社)と御所参内

2017年05月26日 | 日記
京都の三大祭りは葵祭、祇園祭、時代祭ですが、
葵祭、時代祭は何れも御所から祭列が出発します。
案外、知られていないのが、神輿が御所に入るのが2回あること。
一つは、時代祭では、御所から平安神宮までが祭列が進むのですが、
その前に、実は神幸列が平安神宮を進発し、京都御所の行在所に到着します。
御祭神の桓武天皇、孝明天皇の鳳輦です
主役が出発集合地に向かわれる、まあ…実家に里帰りするよなもの?
そもそも、時代祭の主役は、先の御鳳輦が孝明天皇、後の御鳳輦が桓武天皇で、
御神祭がこの京都を御巡幸になって、
市民の安らかな様を親しくご覧になるのであって、
全各行列は、この御神祭にお供をして行進するわけです。

もう一つの祭礼は「御霊祭(上御霊神社)」の還幸祭。
絵馬堂に掲示されていたパネルによると…
『元和7年(1621)御所に入り御水尾天皇や皇族様方が車寄せでご覧になりました。』
『宝永4年(1707)東山天皇、霊元上皇の希望により御所に巡行が行われました。』
『江戸時代後期には、御霊祭が毎年御所に参内し、天皇、皇族方にご欄いただくようになりました。』
『御霊神社が京都御所の氏神様にあたることから、江戸時代の御所参内を、明治維新以来
 平成21年、140年振りに復活』
京都御所内ではありませんが…
『昨年、宝ヶ池の京都国際会議場に北之御座(今出川口神輿)を運び、慶應2年の孝明天皇以来150年ぶりに
天皇皇后両陛下がご覧になられた…。』



 

 
今出川御門には「レッドカーペット」      


京都御所の朔平門(北門)

 
先頭の御霊祭「大榊」が到着

  
「蓬莱御鉾」         「鷹羽御鉾」

   
導きの猿田彦大神の御車(牛車)

 
南之御座(小山郷神輿) 「よいさ、よいさ」の掛け声

 
北之御座(今出川口神輿) 「ほいっと、ほいっと」の掛け声

  
中之御座(末廣会神輿)  「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ」の掛け声

 


朔平門前に祭列が整列し、神主が祝詞を奏上

 
砂埃舞う神輿振り、担ぎ手衆は手拭でマスク


御所で最後の差し上げ

 
参内を終え「今出川御門」より出て再び巡行の後、神社へ還幸


おまけ
①御霊神社
京都には、疫病災厄を退散し、朝廷と都をお守りする神社として御霊神社は二社あり
御所を中心に
北に通称「上御霊神社」、
南に通称「下御霊神社」
と呼び分け、祭礼も別の日になります。

②鳳輦
小 山 郷神輿…後陽成天皇から、前の正親町天皇の鳳輦の御下賜
今出川口神輿…御水尾天皇から、御陽成天皇のご鳳輦の御下賜

③牛車
葵祭の2台の牛車(御所車)とともに貴重な1台が御霊祭の祭列で見られます。
この牛車は1600年ごろに後陽成天皇から寄進されたとされています。

④イチハツ
上御霊神社には「イチハツ」が咲いていました。
アヤメ・カキツバタ・ショウブとは異なります。
アヤメの仲間の中で一番早く花をつけることから「一初」の名がついたそうです。
みんなの花図鑑によると
『茎先に花径10センチくらいの青紫色の花をつける。
外側の大きい花びら(外花被)には、つけ根の部分から真ん中にかけて、鶏の鶏冠のような白い襞がある。
これが仲間と区別するポイントになる。
雄しべは3本である。
花柱(雌しべの一部で柱頭と子房とをつなぐ部分)は3つに分かれる。
根際から生える葉は艶のない剣状である。アヤメに比べると葉の横幅が広くて短い。』

 
コメント
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