知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『夏目漱石と黒猫のこと 2(猫には優しい飼い主と思っていたが)』ー漱石は胃弱・癇癪の独特の作家でしたので、吾輩も、実際は苦労したのではー

2020-12-18 09:08:07 | 読書

『夏目漱石と黒猫のこと 2(猫には優しい飼い主と思っていたが)』

『漱石は胃弱・癇癪の独特の作家でしたので、吾輩も、実際は苦労したのでは』

 

今回も、表題には関係のない写真です。

20181110付け日経読書欄で紹介されていた、山崎光夫著『胃弱・癇癪・夏目漱石』の紹介記事の一部抜粋です。

 

夏目漱石は人間の機微に精通した作品を残していることから人間的にも完成された人格を持っていたと思われがちだ。 しかし鏡子夫人の追想録や子供たちの随筆には、漱石が良き夫、良き父からはほど遠い癇癪持ちで、家族は悪態、暴言、暴力に悩まされていたことが記されている。 医療分野の小説を手がける著者が漱石の人生を病の視点からとらえなおした。

正岡子規との交流もあって文学的才能を開花させるが、名作を次々と発表するのは1907年に40歳で朝日新聞に入ってからだ。 漱石は1910年伊豆の修善寺で大量吐血し、1916年には、遺言も辞世もなく世を去った。 夫の暴言や暴言の原因を知りたいと思ったからか、夫人は『頭部と消化器系に限って解剖を許可』した。  

 

 

更に、ウエブにはこの本『胃弱・癇癪・夏目漱石』の内容紹介として下記のようにあります。

疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。
次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。
医師との付き合い方にミスはなかったのか。
診察の中身は、本当の死因は何だったのか。

そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのか・・・。
ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。
作品、書簡、家族、知人の証言や、当時のカルテを掘り起こし、
その生涯を、「病」という切り口から読み解く! 

 

『吾輩は猫である』を座右の書にしたばかりの自分には今回の山崎光夫著『胃弱・癇癪・夏目漱石』の内容には驚かされました。

 

明治時代の二大文豪は『森鴎外と夏目漱石』ですが、 この二人は、いろいろな面で、好対照ではあったようです。 鴎外は、情熱的な医者で留学先での大恋愛の経験からの小説『舞姫』著しており、スタンダールの自伝的恋愛小説「赤と黒」を思い出します(ここでは恐れそれ多いですが、人は人生に一度一遍の片想いの小説又は、相思相愛の恋愛小説は書けると言われる所以でしょうか)。 

 

漱石は胃弱・癇癪の独特の作家でした。 持論ですが、二人とも、まだまだ芥川龍之介の凄い生涯よりは良いかと、併せて思いを巡らせました。

  (記事投稿日:2018/11/03、#035)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『夏目漱石と黒猫のこと 1... | トップ | 『銃の発達は星形要塞を造り... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事