神鳴り(アメジストネックレス)

難聴ゆえに家居の好きな主婦です。過去、心臓弁膜症、大腸がんの手術を受けました。趣味は短歌です

平成27年度 川西市要約筆記者養成講座

2015年09月04日 14時33分28秒 | 聴覚障害
今日の午前中は川西市平成27年度「要約筆記養成講座」を見学させてもらってきた。

「要約筆記」とは何かというと、簡単にいえば、私たち、手話を理解することができない難聴者、あるいは中途失聴者に対して文字で通訳するシステムである。

が、「要約」という言葉が冠せられていることでお分かりいただけると思うが、そのまま書くのではなく、要約して書くことがミソになる。なぜなら人の会話をそのまま書くと膨大な文字数になり、書くことが追いつかないということと同時に、読ませてもらう聴覚障害者も要点が分からず理解に苦しむことが多くなる。そこで肝要なのが、要約筆記をするということになるのである。

要約筆記者とは、そのボランティアをしてくれるプロを指す。

要約筆記者養成講座とは、このボランティアのプロを養成する講座のことだ。

私は、この講座のみならず、川西市の難聴者、中途失聴者の会である「耳の会」にも、長い間ご無沙汰してしまった。

一昨年から昨年にかけての、精神薬の副作用、離脱症状、さらに後遺症と、外出できない状態が続いていたことで、そのままこれらの会にもご無沙汰してしまっていたのだ。

が、「耳の会」のお世話してくださる会長さん、副会長さんにつけても、また、「要約筆記者養成講座」を主宰してくださっている「川西サマリーの会」の皆様につけても、ご無沙汰ばかりではいけないと思い切って出かけてきた。夫が朝から出かけて昼食が不要ということもあったし・・・。

↑ピンボケで解りにくいと思うが、上の写真の左方の表は要約筆記をするときに頻繁に出てくる語を記号化した一覧表である。

たとえば、障碍者は「シ」、要約筆記は「ヨ」というふうに。

今日の養成講座の前半は、紙にサインペンなどで書く「手書きの要約筆記」の授業。

後半は「パソコンを使っての要約筆記」の授業であった。

↓これは、後半の受講生の一人が要約してタイピングしたパソコン画面である。


↓後方に写っている黒い服を着た人たちが(プロの)要約筆記者さん達である。


↓この男性は今年の受講生である。今年はこの男性と、もう一人女性のみだったようだ。


要約筆記者養成講座は回を重ねるにしたがって受講生が減ってきているようだが、それは川西市の人口に限りがあるから、そうならざるを得ないという事情だろうと理解している。しかし、お一人でも、こういうふうにボランティアをしてやろうという奇特な方がいるというのは、本当にありがたい。

↓順番が前後してしまったが、これは「手書きの要約筆記」のお手本である。


この程度の大きさの文字で、これくらいの文字数でというお手本であると同時に、その文面には要約筆記の要諦が書かれてある。

試しに私もこのお手本を見ながら書いてみたが、制限時間内で書き上げねばならないので、つい文字は乱れてしまう。

本番では、こんなお手本なしで、耳からの聴き取りのみを頼りに書くわけだから、正確な漢字を思い出すだけでも四苦八苦してしまいそうだ。

↓こちらは、もう一人の受講生によるパソコン要約筆記画面である。


(詞書)今日は要約筆記者養成講座の見学をさせてもらって、あれこれ注文を出した

  してもらふ側はあれこれ注文を出すが熟練むづかしき技(わざ)  biko

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とはいうものの、こうして注文を出すのが、今日の私達、聴覚障害者たちの主な仕事だったのである。

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