図書館で借りていた『ミカドの淑女(おんな)』を読了した。
明治時代に実在した下田歌子という女性を軸に当時の皇室、女官、政治家、世相を描いている。
彼女は歌が上手なので昭憲皇后から下田歌子という名前を賜ったらしい。才色兼備で昭憲皇后の信頼厚く学習院女子部の生徒達にも人気の先生だったという。また当時の学習院女子部の部長(校長先生)もされていたという。
その下田女史が、当時の大物政治家、伊藤博文はじめ乃木希典そして明治天皇その人までと関係していたという一代スキャンダルを、「平民新聞」という当時の左翼系統の新聞に書き立てられて学習院の部長をやめざるを得なくなったというお話だ。
どこまでが真実で、どこからがでっちあげかは当時でも判然としないところもあったらしいが、悪口を書き立てられることの怖さを目の当たりに見せられたような気がした。
読みながら、これは林真理子の小説家としての金字塔を打ち立てた小説ではないかと思った。そのくらい力作だった。私は、最近、彼女の小説のとりこになっている。
明治時代に実在した下田歌子という女性を軸に当時の皇室、女官、政治家、世相を描いている。
彼女は歌が上手なので昭憲皇后から下田歌子という名前を賜ったらしい。才色兼備で昭憲皇后の信頼厚く学習院女子部の生徒達にも人気の先生だったという。また当時の学習院女子部の部長(校長先生)もされていたという。
その下田女史が、当時の大物政治家、伊藤博文はじめ乃木希典そして明治天皇その人までと関係していたという一代スキャンダルを、「平民新聞」という当時の左翼系統の新聞に書き立てられて学習院の部長をやめざるを得なくなったというお話だ。
どこまでが真実で、どこからがでっちあげかは当時でも判然としないところもあったらしいが、悪口を書き立てられることの怖さを目の当たりに見せられたような気がした。
読みながら、これは林真理子の小説家としての金字塔を打ち立てた小説ではないかと思った。そのくらい力作だった。私は、最近、彼女の小説のとりこになっている。