ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

高橋尚子のこと

2005-11-20 16:45:49 | 世間
高橋尚子は、レース前の会見で「悲壮感漂うレースをするつもりはない。」と言っていた。その言葉どおり、坂手前の36キロからの鮮やかなスパートで優勝した。

小出監督から独り立ちし、肉離れを公表し、退路を断って臨んだ試合。トレーニングは厳しくとも笑顔を忘れない、そんな彼女の姿勢には心底敬服してしまう。国立競技場に戻ってきて、トラックに入るときにサングラスを外し、拳を高く振り上げた姿と表情はとても清々しかった。

「止まった時間を動かしたい」とも言っていた。動いているものを動かし続けるのは、もちろん大変なことだけれども、一旦止まってしまったものを再び動かすのには、さらに大きな力がいる。それを実現したのだから、素晴らしい。感動で涙した今年唯一の出来事だった。

アテネで金メダルを取ったとき、二宮清純は「壊し屋」だと書いていたけれど、今日のレースを見ていたら、彼女は自分自身の新たな道をつくり、日本中に夢を持つことの大切さを振りまいた「創造者」なのだと思った。3年後の北京オリンピックも「視野に入れたい」とインタビューでの言葉、その意気を買いたい。おめでとう。

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