ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

LET BARTLET BE BARTLET

2007-07-30 23:59:04 | 世間
この言葉は、『ザ・ホワイトハウス』の第1シーズンで、大統領がスキャンダルに晒され政権運営も八方ふさがりの時に、首席補佐官のレオ・マクギャリーが走り書きして大統領に突きつけたものだ。

自民党が惨敗したけど、安倍さんは首相に留まるという。どちらが首相に相応しいか、と問うたのは自分のくせに。議院内閣制の日本で少数与党というのは、可能性としてほとんど無い。しかし、今回の参院与野党逆転は、バートレット政権も経験した少数与党に近いモノがある。そこでさっきの言葉を。

LET ABE BE ABE

アベベ・アベ??ギャルルか!なんか、オモシロフレーズになってしまった。ま、続けるなら堂々とやって下さい。

閑話休題。
今日、大学に行く途中、駅のキオスクで新聞を買おうとした。
「死に体改造」が見出しの夕刊フジは成長したタケノコの如くうずたかく積まれ、「野垂れ死に解散」の日刊ゲンダイは残り数部だった。ここにも世論が。
もちろん、ゲンダイを買ったのは言うまでもない。


癌で闘病していた小田実さんが亡くなった。参院選の結果を見届けてから逝ったのだろうか。

夏終わる。

2007-07-27 17:45:44 | 日々
母校の野球部が西東京大会のベスト8に進出し、準々決勝が神宮球場であったので行ってきた。創部からたった8年目の快進撃だ。

野球を生で見るのはいつぶりだろう。神宮球場に行った思い出があるのに、どれぐらい前だか思い出せない。おそらく10年以上前なのだろう。照りつける太陽が痛いほど。ケータイののワンセグでテレビ中継をを片耳イヤホンで聴く。

試合は序盤、互いにランナーを出し、3回までに相手は3点、こちらは満塁のチャンスもありながら無得点。ジリジリと点差を付けられていた。4回以降は守りのリズムが良く、3者凡退に仕留めることも。そして8回、ついについに1点返した。が、裏の攻撃で満塁ランニングホームランを決められてしまう。

でも、そこで、あきらめなかった。9回最後の攻撃で1点さらに返した。青いメガホンが踊る。応援部も、ブラバン部も、チア部も存在しない高校なのに、みんな声枯らしてる。愛校心なんて微塵もないと思ってた自分が夢中になって応援してる。これは何なのだろう。最後のバッターが三振で倒れた。そして数秒の間があって、耳元にゲームセットを告げる実況が聞こえた。2対7、点差はついたが好勝負だった。

まだ梅雨明けもしていないのに、彼らの「夏」が終わった。選手の中には、教育実習で教えた生徒もいた。これから受験勉強だろう。一時の夢を見せくれてありがとう。潔く引き上げていく姿に、そう感謝しながら球場を後にした。

『300<スリーハンドレッド>』

2007-07-26 00:40:43 | 映画
新宿ミラノ座にて。歌舞伎町の映画館にぴあ持って行くと、7月中は1000円で観られて、かつ半年間有効の1000円パスを頂けるサービスを実施中。新宿三丁目のバルト9を相当意識しての作戦か。

時は紀元前480年。都市国家スパルタにペルシア帝国の侵略が迫っていることを知った王・レオニダスは敵軍を迎え撃つために、軍勢を進める。タイトルの300っていう数字は、スパルタ軍の精鋭300人のこと。相手はなんと100万人。

ムリだよぅ、との声もいざ知らず、鉄壁の守りから三国無双ならぬスパルタ無双で敵をバッサバッサなぎ倒す。セピア調の画面に血吹雪が乱れ散る。グロいのに、なぜかスタイリッシュな印象を受ける。この戦闘シーンを見せるだけ映画らしく、力の入れようが半端ない。シネスコサイズの魅力を遺憾なく発揮してるけど、反面、ストーリーは薄っぺらい。王様役は、『オペラ座の怪人』の怪人役のジェラルド・バトラー。吠えるような声が魅力的。

アメリカ映画だから当然英語なんだけど、「自由と民主主義のために戦う」みたいなことを言われると、やっぱり現実のアメリカを思い出してしまう。本当にギリシア語でやってほしかったな。全く知らない言語の方が没頭できたかも。

『シュレック3』

2007-07-24 00:11:12 | 映画
緑怪物映画第3弾。今回は、フィオナ姫のお父さんであるハロルド国王が亡くなり(ずいぶん、しぶとかったが)、王位継承者であるシュレックは王様になりたくがないために、他の継承者を求めて旅に出る。そこにフィオナが妊娠して…。

行った先が魔法学校で、そこの生徒で落ちこぼれアーサーが王家の血筋を引いてるとか。まあ、これがハリポタのパロディであるわけで。他にも今作では、パイレーツオブカリビアンやチャーリーズエンジェルなどなど、おふざけを入れつつ珍道中が繰り広げられる。CG技術の高さも演出のうまさも認めるけど、いつもどーりで、無難な無難な3作目でしたとさ。

さらに続編作るんだろうけど、マンネリ感からどうやって脱出するのかね。

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

2007-07-20 00:36:30 | 映画
シネマライズにて。ここの劇場のスクリーン位置は2階席の客に媚びてると思う。

タイトルが恐ろしいけど、内容もまた突き抜けてる。女優志望ながら、演技も性格もダメダメなタカビー女・澄伽が、両親の葬式のために4年ぶりに帰郷する。しかし、家族関係がゆがみきっている。振り切れてる。性格のキツイ澄伽、姉のイビリに耐えながらもそれを漫画にしてしまう妹、澄伽と関係を持ってしまう義兄。で、特に義兄の嫁を演じてる永作博美に好感が持てる。リアルコインロッカーベイビーでずっと独りぼっちだった彼女は、やっと家族が出来たことに対して、ヘンなテンションでいて、無下に扱われても常に笑顔。得難いキャラクターだ。

関西弁の残る北陸のどこか。どうしようもないぐらいにピーカンな夏空の下でありながら、家族たちはどこか閉塞感を感じている。ところどころで、吉本新喜劇ばりのドツキが入る。これがまた笑える。ドロドロとしていて且つ、清々しい。その矛盾した感覚が入り乱れてブラックな痛快作。それだけに、ラストが曖昧で歯切れが悪い。5分前のところでスパッとサゲてたら、鮮やかだったのにな。

エビージョことサトエリにとって、澄伽はハマリ役。実際の彼女自身も、こんな感じなんだろなと思わせるぐらい。たぶんそうだろう。いや、そうであってほしい。そうじゃないと困る。海老蔵は素晴らしいね。付き合ったことで彼女の格が上がったんだもの。まさに「あげま(以下自主規制)」。

それにしても、原作の本谷有希子ですよ。二十歳でこれを書いたらしい。困っちゃうね。おじさん、商売あがったりだよ。って、小説も戯曲も書いたことないですが。何にも持ち合わせてないのに、妙な自信だけはある若者特有のこの感じ、上手いわぁ。名前だけ知ってたけど、今後は作品に注目したいと思います。

『キサラギ』

2007-07-19 01:39:06 | 映画
平日初回は1000円均一のシネクイントにて。

1年前に自殺した「D級アイドル」如月ミキの命日に、お互い見ず知らずのファン5人が集まる。そして1人の口から「如月ミキは殺された」と語られる…。 小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴン塚地、香川照之の5人のキャラがバラバラで、その不協和音が、まず面白い。特に香川照之のキショさが際だってる。だってカチューシャしてるんだよ。卑怯。さすが東大出。

舞台はあるアパートの一室。ここからずっと動かない密室劇。舞台向きの話だなと思ってたら、やっぱり舞台が先にあったのね。狭い空間の中で男5人が、時に敵対し、時に一丸となるドタバタしたさまは、くだらないけど、なんか楽しい。回想シーンの写真コラージュ(?)映像もまた笑いを誘って。サスペンス調になってそうして迎える大団円が、ちょっぴり感動的。

観てて思い出したのは、AV女優の桃井望が車の中から焼死体で発見されたあの事件。警察は心中としたかったらしいけど、不審な点も多くて、遺族が殺人事件として告訴したとか。何も触れられてないけど、これがベースになって作られているようにも思う。ま、これはコメディーだけどね。アイドルってなんだろ?

『ダイ・ハード4.0』

2007-07-15 23:48:05 | 映画
「4.0」って!各方面からツッコミの嵐だと思われます。加えて、本国アメリカだけ"Live Free or Die Hard"っていうタイトルなのは謎。

よくもまあ、12年も経って続編をつくったもんだと半分呆れてたけど、どっこい「スゲェ」の連続。物語は、独立記念日にサイバーテロが起きて、インフラも経済も政治も大混乱という、もはや陳腐なものだけど、それに立ち向かうブルース・ハゲオヤジ・ウィリスの孤軍奮闘ぶりが、バカバカしいまでの迫力。最後まで笑いっぱなし。

分かったのは、車の使い方。移動手段だけじゃないってことが。あんなトマホークみたいに、一発必中のロケットとしての使い方があったとは!ハイウェイでのトレーラーV.S.戦闘機のくだりも、最高。どうしたらそーなるの。敵役のマギー・Q(よみうりテレビ脇浜アナ似)の最期もしぶとかったけど、いろいろ派手にドンパチやった割に、大ボス(名前忘れた)があっけなくやられてしまったのはなぁ。もっと力技なアクションシーンが観たい!

惜しむべくは、これを『24 ザ・ムービー』というタイトルに、なぜしなかったのかということ。同じFOXなんだから。(^_^;

『Heroes』試写会

2007-07-12 00:57:59 | 海外ドラマ
アメリカドラマのスニーク試写会だというので、行ってみた。予想通り、『Heroes』だった。NBC制作で、2006年度の最大のヒット作とのこと。秋からスーパードラマTVで放送されるという。

『Heroes』である。キムタクのアレじゃないよ。ストーリーとしては、普通に暮らしてた人たちがある日突然、超能力を手に入れてしまったらどうなるのか、というもの。複数の主人公を置くタイプのドラマ。

3話だけの上映だったが、私の心を鷲づかみにしたのが「ヒロ・ナカムラ」なる人物。主たる舞台はアメリカなのにも関わらず、彼は日本のオフィスで時間を止める能力を開花させてしまう。ついには、時空を超えてアメリカにテレポーテーションするまでに。彼のオタクっぽさと人なつっこさが、ミステリー風味をマイルドにしてて、とってもいい。演じているのは、マシ・オカというアメリカ在住の日本人。ニューズウィークで彼の記事を読んで以来、気になっててやっと確認できた。どうもそもそも日本語で会話してるみたいで、吹き替えが上塗りのようで妙な感じ。日本の風景も、「なんちゃってトーキョー」とでもいえばいいのか。ま、そこは笑っておきましょ。

さわりだけ観てしまうと、最後まで観たくなってしまうのがアメリカドラマ。またまた気になる存在が出てきてしまった。

…2話目の途中で映写トラブルが起こって、10分中断した上、そこからVHS上映に切り替わったのには閉口。

http://www.nbc.com/Heroes/

世界報道写真展

2007-07-09 23:46:48 | 日々
『アヒルと鴨のコインロッカー』を観たついでに、同じ恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館に入った。現在、「世界報道写真展2007」をやっている。

地下の入り口に立つと、今年の大賞作であるこの写真が大きく掲出されていた。スポーツカーの若者と背景の瓦礫の山とが、あまりにもかけ離れたものように見え、一瞬、合成なのではと思ってしまう。レバノンの首都ベイルートでの一枚だという。

戦争というものは、非日常のものだと勝手に思いこんでいた。でも、この写真に写る若者たちにとっては、これが現実であって日常なのだ。戦争のイメージを揺さぶられた。

そこから先も写真が続くが、やはり戦場での写真が多い。見てて辛いのは子どもの悲しい表情だったり、感情を止めてしまった表情、それに幼子の遺体だ。大きく引き延ばされると、その背後にいる人々の様子まで分かる。一枚一枚が足を止めさせる。どれも対象からごく至近距離で撮影していて、生々しい。『ダーウィンの悪夢』で感じたのと同じだ。

あまりにも知らないことが多すぎる。新聞読んでいても、国際面を読み飛ばすことが多い自分を反省。そしてふと考える、写らなかったところには何があったのだろう、と。


8月5日までやってます。興味のあるかたは是非。

『アヒルと鴨のコインロッカー』

2007-07-08 23:50:52 | 映画
『グッバイ・レーニン』以来の恵比寿ガーデンシネマにて。

進学のために仙台に引っ越してきた椎名。金八先生に出てた子だな。隣人・河崎は妙なことを言い出す。同じアパートに住むブータン人に広辞苑を送るために、本屋を襲おうと。知らない町で妙なことに巻き込まれ、困惑しっぱなしの椎名の表情が笑える。だけど、登場人物たちの過去がなかなか見えてこず、次第にこちら側も混乱してくる。

なんだか七並べに似ている。誰も6のカードを出してくれないから、流れが滞る。ついに、ペットショップ店長の大塚寧々が、過去のいきさつの6のカードを出した途端に、堰を切ったように過去の物語が流れ出してくる。しかも、最初の雰囲気とはがらりと変わり、予想外の方向にいく。ええー、そんなん話しなのーって。

そうして、大きな勘違いに気付かされる。ああ、確かにそうは言ってなかったな、と。ついでに、無意識の思いこみの強さにもハッと気がつく。手法としてはちょっと強引だけど。

↓以下ネタバレっぽいの
古畑任三郎の松本幸四郎が犯人の回「すべては閣下の仕業」を思い出した。二度見なくちゃならないタイプの作品。この映画にサブタイトル付けるなら「瑛太から松田龍平をつくる方法」。