ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『JUNO/ジュノ』

2008-03-28 00:12:18 | 映画
ハワイ行きのチャイナエアライン機内にて。海外旅行の楽しみの一つに、日本未公開の作品を一足早く見られることがある。今年のアカデミー賞で脚本賞を受賞し、主演女優賞にもノミネートされたこの作品は日本では6月公開。

16歳の女子高生ジュノはクラスメイトの男子の子どもを身ごもってしまう。でもジュノは、まるで自動車で自損事故を起こしたぐらいのアクシデントとしか思っていない。病院で堕ろすはずが、産むことを決心。と言いつつも自分で育てる気はなく、完璧な里親を求めることに…。

どこまでもジュノは、おしゃべり。大人たちが言葉を返せなくなるほど口が達者で、妊娠の事実もジョークにしちゃう。大きくなっていくお腹に愛情を感じつつも、あくまで里親のためと言う責任感もある。強気を言ってても、周りの人々の言葉にも心が揺れる。

よく子育てを通して親は親になるんだって言われるけど、彼女の場合、出産を通して娘になったんだと思う。両親は離婚してるんだけど、継母役のアリソン・ジャーニーは『ヘアスプレー』のスパルタママとは違って、ジュノの母親になろう、家族になろうという強い意思が表れてて、心強い。子を産むことで親を知り、親はそれを支えることで子を知ることになる。なんだか逆立ちしたような話しだけれど、それもまたアリなんじゃないのかなあ。

ジュノは里親夫妻の関係の変化を見つめることで、生きることの難しさを感じたのだろう。それなら、高校生の自分はいま何が出来るのか、その答えが素直でうれしかった。

恥ずかしながら帰って参りました

2008-03-20 10:15:34 | 日々
2時間遅れの飛行機に乗り、昨日の午後帰ってきました。

観光とかほとんどしなかったけど、ゆっくりできました。そんな中でERが第15シーズンで終了のニュースが。
http://eiga.com/buzz/show/10969
劇中でマーク・グリーンが亡くなったハワイで、このニュースを知るとは。なんだか感慨深いものがあります。

それから、伯母の家から40年前のクリスマスカードが発見されました。当時、今は亡き祖父がアメリカで修行している父に送ったもの。祖父は漫画家だったので、父の似顔絵が描いてあります。これもまたしみじみとした想いにさせてくれました。

何もしなかった分、考えることも多かったような気がします。今日からまたバイトやら卒業式やら飲み会やら教習所やら、動き回ります。

旅のハイライト

2008-03-17 19:23:41 | 日々
ハイライトって言ったって、よくおじいちゃんが吸ってるアレじゃないよ。

今日はヘリコプターに乗ってカウアイ島を一周しました。前の中央の席に座らされてやや恐怖を感じながら離陸。操縦士の早口の説明についてけなかったけど、さすが『ジュラシック・パーク』を撮影しただけあって、起伏に富んだ地形をしてます。まるでリアル『アース』。…ってあの映画もリアルの世界か。

平らな広い農地もあれば、グランドキャニオンのような切り立った茶色い渓谷、深緑の山々の間から流れ出でる滝などなど、刻々と変化がものすごい。島の面積は東京都の3分の2ぐらいらしい。意外と大きいのね。やや曇りがちの天気だったけれど、やっぱり一番きれいだったのは海の青色。空の青と溶け合ってどこが水平線なのか分からないぐらい。

ただね、三半規管の弱い身としては浮遊感というか、高度のアップダウンに付いていくのが大変で、気持ちのいい景色なのに気持ちが悪いなんていう妙な気分でした。

「布哇」って読める?

2008-03-16 11:36:39 | 日々
これで「ハワイ」だそうです。IMEに勉強させられました。

ジリジリ照りつける太陽の下、こっちに来て何をしているかというと、ほとんど何もしてません。買い物行ったり、ちゃちい博物館見たりする程度で。

この間は、アメリカ人の伯父がレンタルしてきたアンソニー・ホプキンス主演の「Fracture」という映画(たぶん日本未公開)を観たんだけど、ホプキンスが妻を殺すんだけどなぜか無罪になっちゃう、2時間ドラマのようなノリの内容で、オチの部分がよくわからんちん。理解する前に次のシーンになっちゃうんだもの。なんでこれにしたんだろ? そんな伯父は、南米チリにボランティアのために出掛けてしまいました。

カウアイ島はオアフ島に比べたら観光客が少ないので、店員さんだとかがこちらを日系の住民だと当然のごとく思っているらしく、勢いよく話しかけてくるんで困ります。あー、英語耳が欲しい。

今日は伯母の友人で、終戦後すぐに日系人と結婚して60年近くこちらにいる女性に会って朝食をご馳走してもらいました。旦那さんは終戦間際に米軍に徴兵されたそうで、民族は日本人なのにアメリカ人として軍に入ったときの気持ちはどんなだったのだろうと、興味深かったです。結婚するときも、分厚い書類とたくさんの面接が必要だったそうで、当時の苦労に頭が下がる思いでした。

ピロシのもっとも長い一日

2008-03-11 17:42:41 | 日々
ハワイは日付変更線を越えた東側にあるので、出発した3月10日を二度繰り返すような形になって、計算したら43時間も「今日」として過ごしています。こちらは午後の10時なのでそろそろオヤスミタイム。

「今日」あったこと。
チャイナエアラインは安さだけあって、それ相応の機内設備と食事でした。安全面は不安だったけど、スチュワーデスのおねえさんがリア・ディゾンに似てたから、許す(←単純)。隣の席が卒業旅行ですみたいないけ好かないカップルだったけど、リアたんに免じて、許す(←単細胞)。

入国審査や税関はすんなりいったけど、トランジットの5時間は正直参った。長すぎ。行きがけに買ったSPA!の「隠れモテ男の正体」との特集に、ケッと言いながらも耐える。ジャンボジェットが鋼鉄製だとしたら、カウアイへの飛行機は、プラスチックの模型のような感じ。ちゃちい。現に上空でかなり寒かったし。

叔母のうちに着いてからは、Tシャツ買いに出かけた。わかったのは、ウォルマートよりKマートの方がやる気がないこと。そもそも両店ともあまりにバカデカスギテ、店員ギザヤルキナシス。ハワイっぽいけど。で、さっき夕飯にお肉食べて帰ってきたところ。デザートのマッドアイスケーキがまたテラデカス。しばらくがんばってこのサイズに慣れたいと思います。以下次号。

いい日旅立ち~南国旅情編~

2008-03-10 18:52:12 | 日々
現在、成田空港出発ロビーです。もうすぐ飛行機に乗り込みます。行き先は、ハワイ! …一人で。

そんなこと言うと傷心旅行か、なんて思うかもしれないけど、ハワイのカウアイ島に住む伯母夫婦を訪ねるのであります。だから荷物の4分の3はお土産だったり。

初めての海外一人旅。BBクイーンズの例の歌を頭の中でエンドレスに掛けながら旅路を行くことになりそうです。だってチャイナエアラインなんですもの。去年の那覇空港での爆発事故、ニュースでリアルタイムにみたからなあ。ちょいと不安。

ま、気にしてもしょうがない。骨休めに行ってきまーす!

『チーム・バチスタの栄光』

2008-03-09 00:47:41 | 映画
バチスタってのは、この手術を考案した人の名前らしい。拡張型心筋症患者の心臓を一時的に止めて、その間に患部を切り取って縫い合わせる手術。難しい手技らしく通常の成功率は60%ぐらい、にも関わらず東城大学病院では26例連続成功の偉業を達成する。が、ここにきて3例連続の術中死が起こり、院長の命を受け心療内科医の田口は調査に乗り出す。

とはいうものの、調査なんてずぶの素人の田口(外科に対しての知識も素人なのには驚いたが)は、チームの面々に爪弾きにされてしまう。そこに現れるのが、我らが阿部ちゃん演じる白鳥。役どころは平たく言えば、厚労省の医療ミス捜査官。この映画の見所、白鳥のイヤミ連発の尋問の数々。そういえば知り合いにキャリア官僚がいるけど、嫌みなヤツでね。ただ彼と違って、白鳥は犯人を見つけ出すという目的を持って敢えて(まあ、そういう性格なんだろうけどね)イヤミなことばかり口にする。それを突破口にして、物語が転がっていくのは面白い。ラスト、犯人向かって言う痛烈な皮肉はその極み。

現役の医師が書いただけあって、なるほどと思わせるところが多くあるんだけど、原作モノのサスペンスにありがちな、筋をなぞっていくだけのシーンも多い。それだけに人物描写が浅いというか、人間関係に奥行きが無いというか。あと、EXILEのエンディングテーマはあまりにも合わなすぎて、謎。邦画のタイアップ好きもほどほどにしろ。げんなり映画主題歌歌手・浜崎あゆみ、倖田來未、に彼らも加わることになりそうだ。

『アメリカン・ギャングスター』

2008-03-06 00:00:36 | 映画
1970年代ニューヨーク。黒人ギャングのボスに仕えていたフランクは、彼の死後、あの手この手を使い麻薬の輸入で成功を収める。が、刑事・リッチーは姿の見えない組織の黒幕に近づきつつあった…。

魅力的なヒールがいるとすれば、デンゼル・ワシントン演じるフランクだと思う。決して朝青龍じゃない。映画冒頭にソニーとトウシバ製品ばかりの電気屋で嘆く先代のボスの姿がある。ベトナム戦争も泥沼化する中、それをチャンスと見て自ら現地に乗り込み、麻薬の買い付けに向かう姿はなんだか格好いい。悪いことなのに。

そんな、アメリカの暗黒時代。ハーレムは降って湧いたドラッグ景気に色めきだった。フランクは車で笑顔がはじける街を見てまわる。しかも変装して。それには、目立っては警察に捕まるという理由はあったけれど、成功を方々皆に誇示しない姿はやっぱり格好いい。

彼はハーレムにおいて、経営者でありバイヤーであり政治家であり、兄であり息子であり、そしてなにより夫だった。妻から送られた派手なコートを着たことが原因で、リッチーに目を付けられることになり、そこからは芋づる式。今まで公に姿を現すことを避けてきたにもかかわらず、妻からの愛情を受け止めるが為に、大きなリスクを背負ってしまった。ああ、やっぱり格好いい。写真のこのシーン、グッと来るね。

実話に基づく話。2時間40分の長尺は気にならない大作でした。ただ、最近こういうタイプの映画、お客入らないんだよね。ちょっと気になります。