ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

時事砲弾

2007-05-30 00:37:46 | 世間
■松岡大臣自殺のニュースを読むキャスターが誰も「ご冥福をお祈りします」と言わないところに、事の皮肉な滑稽さが映る。

■ZARD坂井泉水死去のニュースが流れる直前、ラジかるで欽ちゃん24時間マラソンの映像のバックに「負けないで」が。間が悪すぎ。 合掌。

■爆笑問題の薄毛対策広告。「田中さんは広告上のキャラクターであり、薄毛ではありません」に「今のところ」の文言が加わってた。誰に対しての配慮なんだか。

■日刊ゲンダイにアーツビジョン社長が、わいせつ容疑で逮捕の報。「知る人ぞ知る声優、椎名へきるが所属する」との説明。やるせない。

■ドコモのCMが流れるたびにイライラ。加えて、吹石一恵の数合わせ感が否めないのと土屋アンナの賞味期限切れ感が痛々しいのだが。

■ついに我が大学も麻疹に占領された。他大学に比べワンテンポ遅かったのが、いかにも我が校らしい。

■カンヌ、グランプリの『殯の森』、読めねーよ。と同時に、公開前にNHKで放送ってなんで?あと、公式サイトの「Nwes」って誤植でしょ?

■つまり今、知花くららは、金剛地武志と同じ心境ってこと?


最近、心がポッキリ折れる出来事が多かったけど、友人の結婚式で新郎新婦のうれしさが詰まった笑顔を見て、幸せパワーを頂きました。  …女子か!>俺

『ラブソングできるまで』

2007-05-25 01:10:52 | 映画
まあ、新宿に一人で観に行きましたよ。公開終盤ということもあり、お客は少ないのだが、カップルに前後左右を囲まれてしまった。どうせ、麻疹で休講になった早稲田の学生どもだろうと思ってたら、じゃあ、自分に麻疹がうつされるじゃんとか、誇大妄想の被害妄想に囚われながら、観賞。

元アイドルで作曲家のヒュー・グラントと植木係でやってきたドリュー・バリモアのラブコメ。元アイドルってのがこの映画の肝で、のっけから80年代当時を再現したかのようなPVが流れるんだけど、これが爆笑モノ。ヒュー・グラントのビミョーなファッションと表情、それに腰振りダンス。っていうか、ここだけでこの映画の旨味の8割は占めてるね。『デンジャラス・ビューティー』の監督と聞いて、やっぱそうだろねって思った。

ドリュー・バリモアには『50回目のファーストキス』で、うっかり泣かされてしまった。今作では、ある作家に捨てられた女性なんだけど、ここに重みがないというか。その過去を本にされて、しかも映画化されちゃうとかで。ならいっそのこと自分で監督買って出て、ハリウッドの石原真理子としてデビューしちゃえばいいじゃんとか思ったりして(^_^;

曲を依頼するアイドル歌手・コーラがかなりキてる。ブッディズムミュージック(?)に依存してて、ステージには大仏が。浜崎あゆみもこういう風にすれば、マドンナのパクリだとか言われないのにね。

『スパイダーマン3』 一つのアトラクション

2007-05-19 23:46:14 | 映画
ロゴが「スパイダーマンヨ」にしか見えないことで話題の最新作。

観る前は、キリスティン・ダンストの「ヒロイン意識過剰症候群」を、いかに罵倒しようかと思っていたのだが、意外や意外、今作では主演舞台をクビになる不幸女だったんで叩き甲斐がない。でも、いつも通り性格ブスではあるんだけどね。それ以上に目立つのが、パーカーのおバカさ加減。ブラックスパイダーマンになったからって、ドラえもんの秘密道具を悪用するのび太のような振る舞いに閉口。主役二人がこんな感じだから、ストーリーは破綻しております。ロシア人大家の娘が、魅力的になったと思ってしまうぐらい。

それに引きかえ、アクションシーンは、もう大興奮。今まで、炎や水のCGっていうのはたくさんあったけど、今回はサンドマン、砂である。この表現がとても面白いポロポロ崩れていくのと同時に、重く威力のある砂のパンチ、スパイダーマンの攻撃をすり抜けるしなやかさ、背反するような不思議な性質を違和感なく見せてくれた。360度、縦横無尽に繰り返されるアクションシーンは、やっぱり圧巻。これはもう映画というよりか、アトラクションと言った方がいいと思う。ぜひ、劇場の大画面で。

「ディズニーランドは遠すぎる」というキャッチコピーの中国の遊園地が騒がれたけど、それを謳っていいのは、スパイダーマンだと思う。実際に遊園地行っても、命の保証が無い時代ですし。

『眉山』

2007-05-18 01:02:14 | 映画
新宿バルト9初潜入。
木目調の壁と吹き抜けを中心にとにかく「劇場」を意識したつくり。こういうのが都心にも出来始めてくると、既存館がどうなってしまうのかちょいと心配。映画会社の直営館はどんどんシネコンになっていくんだろうな。ちょっと音が弱い感じがしたけれど、イスとか画面には不満はなし。

で、『眉山』。末期ガンの母親とその娘が親子の絆を取り戻す物語。母親役の宮本信子の独壇場。江戸っ子で神田のお竜と呼ばれたそのままに、口上風に楯突いたり、義太夫節を情感たっぷりに謡う。ガンを抱えながらも凛とした女性でいたいというその気持ちがひしひしと伝わってくる。あと、阿波踊りの祭りの雰囲気。祭りって撮るの大変だろうな。どこに焦点を置くかとか。1万人以上のエキストラ、この迫力は見ものです。

だから、それだけでもう十分です。にやけ顔の大沢たかおとかは別にいいや。あとね、エンディングにレミオロメンは合いません。余韻が無くなる。原作がさだまさしなんだから、露骨でも本人に主題歌やってもらえば良かったのに。

本当は、死にゆく役の宮本信子なんて見たくはない。「女シリーズ」の新作が見たいのだ。伊丹監督が亡くなって、これまた十年。三谷幸喜あたりが脚本書かないかな。胸のすくような女の物語を期待したい。

『恋愛睡眠のすすめ』

2007-05-14 14:16:53 | 映画
端的に言ってしまえば、「男版アメリ」。『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーが自分の分身を作品にしたそうな。妄想炸裂野郎ステファンをガエル・ガルシア・ベルナル(舌噛んで死にそう)が演じる。

母を訪ねて三千里ってな感じで、メキシコからパリにやってきたステファン。思っていた仕事とは違う単純作業をやらされて辟易。そこに現れたのが、アパートの隣人ステファニー。想いを伝えるのが下手なステファンは妄想の世界へ。そして現実との見境が付かなくなっていく。。。

発想は面白いしファンキー。ただ、雑。妄想が。意図的なんだろうけど。子供の作ったみたいな段ボールの工作の世界がクレイアニメのように動く(報道ステーションのオープニングをカオス風味でかき混ぜたような)。「1秒タイムマシン」とかヘンなものも登場して、くっだらねぇとか言いながらポップコーン食べてるのが正しい見方なのでは。彼女もだんだん乗せられていっちゃうんだものね。

ガエル・ガルシア・ベルナルのシリアスじゃない演技を観られたのは、なかなか良かったな。


追記。去年の今日、アメリカで"The West Wing"が最終回が放映されたわけで。もう一年経ってしまったわけで。日本での放送のメドは立たずじまいなままなわけで。

『クィーン』

2007-05-11 14:22:22 | 映画
あの日は、夏休み最後の日で、宿題に追われながらもお昼に「アッコにおまかせ」を見ていた。番組の最後にダイアナが事故に遭ったと速報が入り、出演していた梨本勝が青ざめていたことを思い出す。それから1週間後の葬儀までの王室の内情を描く。

何が面白いって、皇室の中ってこんな感じなんだって。侍従たちは女王を"Mom"って呼ぶんだとか、自分でジープを運転するんだとか、テレビも新聞もよく見てるんだとか。家族の会話がなかなか興味深い。旦那、皇太后は、保守的でマスコミを忌み嫌う。息子のチャールズは、現代的なものを目指して首相のブレアに近づく。その間に挟まれつつも、最後に決断するのは女王だ。ここで注目すべきは、女王とブレアの関係がこの数日間にグワーンと変化していくところ。

エリザベス女王役は、オスカーを受賞したヘレン・ミレン。顔にワイヤーを入れてるんじゃないかと思うくらいに神妙で、気品ある顔立ちをしてた。彼女は「慎み深い女王」でなければならないと考え、コメントも出さずにバルモラル城に閉じこもる。女王は国民を信じていたが、国民は女王に裏切られたと感じていた。この食い違いが彼女を苦しめた。だからこそ、公の顔ではない、柔らかな微笑みを垣間見、ホッとした。

ブレアは事故が起こる3ヶ月前に政権交代を実現させていた。民衆を味方につけた勢いで、バッキンガムにお戻りをと、女王に提言している。あれから10年。昨日、限りなく保守に近づいた労働党の首相ブレアが退陣表明をした。盛者必衰かな。エリザベス女王は、歴代10人の首相を承認してきたと劇中に述べている。アメリカ大統領も10代の付き合いだという。そしてもうすぐ、11人目の首相が宮殿に参内する。

『オール・ザ・キングスメン』

2007-05-08 22:58:58 | 映画
1949年、アメリカ・ルイジアナ。汚職によって建てられた学校で事故が起き、批判を続けていた元役人のウィリーは、知事選への立候補を促される。実は、票を割らせるための役回りだったことに、新聞記者のジャックに指摘され、吹っ切れる。

ショーン・ペンは、鬱々としたものの中に野心を抱えているウィリーに、なりきっている。だけど、最初から何か起こしそうな危険な目をしているもんで、汚職を追及していた当初の「善」の表情が出てこない。「かませ犬」だったことに気付かされ、怒りをぶつけるように絶叫する演説は、もうなんか危ない男にしか見えない。『アドルフの画集』によれば、ヒトラーも演説で政治に目覚めたようだが。

その演説によって、地滑り的に選挙に勝利し、知事の座に就く。その前から「悪」の顔になってしまったおかげで、片腕になったジャックの、冷めた目線で語られていることもあり、主題である「権力は人間を腐敗させるか」ということが弱くなってしまったような気がする。権力というより、演説での民衆の熱狂に陶酔したように見える。

後半は、ケイト・ウィンスレットやアンソニー・ホプキンスが絡む愛憎劇に発展する。こんなの、やな世界だなぁ。そのまんま東と近からず遠からずの話題でした。

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』

2007-05-02 00:18:03 | 映画
『スパイダーマン3』の初日でした。平日にも関わらず完売する有様で、ソニーピクチャーズはさっそく第4作の制作に、取りかかったとか、取りかかってないとか。明日、明後日もバイト入ってます。うれしいやら、ツライやら、ホメイニ師やら。

Bunkamuraル・シネマにて。
レトロ感漂う邦題、郊外の夜に流れるラジオの音、年季の入った劇場…。長年、公開放送されていたラジオ番組の最終回。同時に劇場も取り壊されることになっている。名残惜しそうに集める歌手の面々。いつものように番組は始まる。

舞台裏とステージと行き来する作品が好きだ。ドタバタと繕ってる感じが滑稽で。この作品はそれに加えて、「さよなら」への郷愁と「ありがとう」の喜びがある。メリル・ストリープは、『プラダを着た悪魔』でアカデミーにノミネートされたけど、こっちの方が地で行ってる感じがして、いい。司会者のオッサンとその昔は恋人同士だったらしく、口げんかしている割には、生CMの時の息はピッタリ。カントリーソングの懐かしさに、リンジー・ローハンの初々しさが加わる。メガネっ娘。その筋の人には堪らないのでは。

語り手のハードボイルド探偵気取りの警備係や、『シカゴ』のダメ亭主によるウェスタンソング、謎の白いコートの美女、今回は宇宙人ではない、トミーリー・ジョーンズの経営者などなど、キャラが粒ぞろいで、それだけ追うのも面白いかもね。

第一志望の面接を終えて手応えがあったので、意気揚々とこの映画を観た。あとで気がついた。監督のロバート・アルトマンの遺作になったことも含めて、これが別れの物語であることに。もちろん、先のことは言わずもがな。同情するなら金をくれ。