ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『カーテンコール』

2005-11-30 23:57:40 | 映画
新宿シネマミラノにて。場内は、おっさん、おばさん、じいさん、ばあさんだらけ。『Always~』より数年後の時代から現代の下関が舞台。

昔の映画館にいた幕間芸人のお話し。地域の邦画の映画館がお客さんでいっぱいになった時代。映画館のバイトとしては、なんだか憧れる。今の映画人口ってこの当時の数分の一らしいもの。幕間芸人・安川修平役の藤井隆は、元々、吉本新喜劇の舞台芸人だから、わざとらしさを含めて形になってる。白黒の回想シーンの中でも違和感はない。

彼を追い求めて取材するのが、伊藤歩演ずる香織。華麗な感じの女優ではないけれど、芯に強いものを持った女性の役がよく似合う。彼女のまっすぐ遠くを見つめる視線に惹かれる。脇役たちも、それこそ、脇を固めていて安心して観ていられた。

老いた安川修平がギター一本で歌う『いつでも夢を』をしっかり聴いて欲しい。橋幸夫と吉永小百合が歌ったあの明るく甘い感じではなく、切なくてささやかな幸せを祈るような歌声は、彼の半生そのもののような気がした。

脚本と監督は『半落ち』の佐々部清。地味な作品かもしれないけれど、人と人の繋がりのあたたかさ、ありがたさをきちんと描いてあって、嬉しい気分になった。

『Mr.&Mrs.スミス』

2005-11-28 18:57:14 | 映画
ああ、このタイトルってヒッチコックのパロディってか、そのままなのね。『スミス夫妻(Mr.and Mrs.Smith)』ってのがあるんだって。しかもそれはヒッチコック映画でありながら、殺人が起こらないんだとさ。じゃあ、真逆だね。

お互いが違うスパイ組織の一味であることを知らずに結婚したMr.スミスとMrsスミス。まあ、その時点であり得ないんだけどさ。スパイとして潜入したり暗殺したりする様は、ドラマ『エイリアス』のように華麗。だけどあり得ない。マシンガンやバズーカを節操なく撃ち続け、爆破もこれでもかってぐらいにド派手に。『ボーンスプレマシー』の監督らしいけど、アレよりももっとアレな感じ。やりすぎってぐらい。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーのセレブ二人が、肌着だけでカーチェイスしながら痴話喧嘩してるシーンは、バカっぽくて好き。

愛し合ってるのに殺し合う。どっかで聞いたなぁ。『SHINOBI』か。中途半端な映像効果を使って悲恋を描くよりか、倦怠期の二人が手加減無しでやりあう姿の方が良いな。といっても、朝早く見たからウトウトしながら、爆発シーンでハッとする、の繰り返しでした。

監督・竹中直人@多摩映画祭

2005-11-27 23:44:42 | 映画
「欽ちゃんの仮装大賞」初の不合格者(実話)、笑いながら怒る男、中央線沿線の住人シリーズでお馴染みの竹中直人。バイト中に2度ほど間近に観たことあるけれど、好きなんだよなぁ、この人。という訳で、今日は多摩映画祭の竹中直人特集に行ってきました。


『連弾』
離婚間際の竹中直人と天海祐希夫婦のお話し。子どもたちの冷めた視線は、二人のケンカを滑稽に見せる。エキセントリックな登場人物や竹中直人・作詞作曲の歌(というよりも単なる鼻歌)、竹中直人が武者小路実篤に扮しているテレビ番組など、くだらなさに痺れる。そんな中でも、二人は自分自身の足りない部分に気づき、夫婦お互いの価値を発見する。微妙なテーマでありながら、楽しく観られた。

『東京日和』
荒木経惟と妻・陽子の物語。写真家ってのは、時の流れや空間をじっくり味わえないといけないんだなと。何の変哲もない場所でも、ふと立ち止まりカメラを構える。一つ一つの映像が穏やかで優しい。そして、人を愛でること。中山美穂演ずる陽子は、情緒不安定なんだけれども、それを夫はしっかり受け止め、配慮していた。そうか、だからアラーキーのポートレートは、人物の性格みたいなものまで滲み出てるのか。写真は、撮った人物までも写し出すのかもしてない。

『U2』
9分の短編。忌野清志郎とサトエリが営む喫茶店に、大勢のお客が流れ込んでくるっていうナンセンスなお話し。しかも、夢オチ。最後に、松田優作の工藤ちゃん姿の竹中直人が登場。それがやりたかっただけでしょ?

『サヨナラCOLOR』
勤務医・佐々木正平の元に、高校時代憧れていた未知子が入院してくる。未知子は、正平のことをどうしても思い出せない。正平は25年も思い続けていた(『蝉しぐれ』以上だね)のにもかかわらず。人間の生死という重さを、軽妙な、時に温かい(そして時に寒い)ギャグで包み込んでいく。未知子役の原田知世の、透明感のある初々しさが未だに健在。見事に海のある景色のなかに溶け込んでいた。


途中に、竹中直人と田中要次のトークショーがあった。案の定、登場した途端にコケて、イスに座る段でもまたコケた。プロフィール紹介中には、モジモジして幕に隠れたり。つられて要次もやってた。いまや渋い大物俳優ながらも、自身を茶化しちゃうこの感じがイイ。しかも、のっけからウンコ漏らした話だもの。それもついこの間だって。もうすぐ50歳らしいが。途中で本当にトイレに行きたくなって、舞台から消えてしまった一幕も。それって妻夫木だけかと思ってたのにさ。あんな子供心を持ったオッサンになりたいなぁ(いや…、でもやっぱり、なりたくないカモ…)。

ER9-08「初雪」FIRST SNOWFALL

2005-11-27 22:15:41 | ER緊急救命室
アビーは、弟エリックの収監されている基地へガラントと一緒に向かう。そこに現れたのが、かのアビーママ。サリーフィールド再登場。躁鬱病に向き合い、いまは症状が落ち着いているようだ。逆にアビーの方が気が立っているように見える。

そのころ、シカゴでは一晩で90センチもの大雪が降り、ERは開店休業状態。静かなERってレアだから、この雰囲気ちょっと好き。急患も来ないだろうと思っていたカーターは、アビーの元へ向かおうとしたが、呼び止められる。母子3人にトラックが突っ込んだらしい。同時に3人治療にあたるコーデイがまぁすごいこと。全身全霊でやってるって感じがにじみ出ていた。ネイサンが親族移植を父親に説得したことに対して、最後にコーデイの粋な計らいも良かったし、彼女と父親の悲しみの共有もまた涙を誘う。

今回は、ジャックオーマンが脚本兼監督。他の急患がいなかった分、ストーリーがすっきりとしながらも、登場人物の心情丁寧に描かれていて、感動的なエピだった。

『彼岸花』『東京物語』@多摩映画祭

2005-11-25 13:42:45 | 映画
多摩市役所隣のやまばとホールにて。手作り感たっぷりの映画祭。

恥ずかしながらわたくし、小津作品を観るのはこれが初めてです。スクリーンで観るのなんてこれから先あるか分からないし、いい機会だと思って行ってきた。『東京物語』は昭和33年の作品。ちょうど『ALWAYS 三丁目の夕日』と同じ時代だ。

郷愁を誘う音楽と共にキャストとスタッフの名が映し出される。いまも時代劇はこうだよなぁ。日本家屋の障子や梁の端正な縦横のラインの中に人を配置していたり、対峙して会話している人たちを正面から撮るとか、おお、これが小津の映画かとしばし観察。

…だけど、それよりもなにも驚いたのは、喜劇的なシーンが多いこと。それも三谷幸喜の言う「一番面白いのは、真面目な人が真剣にズレたことや変なことを言うこと」というのが、そのまま小津映画の中にあった。頑固な父親が、娘の結婚を許さないことにたいしての矛盾をつかれ、「人生は矛盾だらけだ」と苦し紛れに言い出したり、居酒屋で「戦争はこりごりだ」と老人がしみじみ語るシーンで、勇ましい軍艦マーチが流れたり。

そして、家族のこと。近くにいたら暑苦しいのに、いなくなったら寂しくなる。「家族」というものの距離感を、この時代の人たちも悩んでいたのかと思った。表面的なものは全く変わってしまったけれど、本質的なことは変わっていないのかもしれない。

それにしても、役者が巧い。『東京物語』ラスト近くで、よよと泣く原節子と、したたかな感じの杉村春子と。このキャラクターの対比がとても印象に残った。

ER9-07「痛みに耐えて」TELL ME WHERE IT HURTS

2005-11-25 12:10:52 | ER緊急救命室
最初のシーンで、ウィーバーが超音波の妊娠検査をしている。いや、されている。ええー、あのウィーバーが妊娠?バリバリのキャリアウーマンな感じだったのに。てか、人工授精?付き合ってるのは、女性救急隊員のロペスなわけで。ツイてないこと続きだったウィーバーが嬉しそうにスーザンに報告する姿を見て、良かったねぇとしみじみ思う。

で、そのスーザンは、ツイてない。患者を3人も看取ってへこんでいる。それを「殺した」と言うフランク。そのことに対して患者をたくさん救ってきたと捲し立てて反論する彼女がちょっと頼もしかった。フランクはいつも偏見を持ってイヤミばかり言うんだもの。でも、やっぱり落ち込んでいたらしく、部屋で一人ワインを飲む姿には、30女の哀愁が漂う。

アビーの弟エリックは、無断に軍を抜け出していたらしく、MPに逮捕されてしまう。ただでさえ、家族の病歴をウソついていたわけで、アビーは躁鬱病を疑う。そりゃ、へこむわ。第7シーズンでのアビーママの躁鬱病騒動は、大変なものだったし。このママを演じたサリー・フィールドはエミー賞のゲスト女優賞にノミネートされたぐらい、迫真の演技だった。と考えると、エリックはやっぱり精神を患ってるのか?

ルカはERに復帰したけれども相変わらず。ついには、コールガールに手を出してしまう。彼は、どないなってしまうの?

朋遠方より来るあり

2005-11-23 02:50:20 | 日々
やっぱりね、mixiはスゴイよ。出身中学のコミュニティで、久しく会っていない旧友に見つけられた。お父さんの仕事の関係で東京に小学2年までいて、小学6年の時に帰ってきて、中学2年になるときにまた引っ越してしまったという、かなりイレギュラーな友人だった。ERで例えるなら(別にそんなので例える必要は無いけど)、ファーストシーズンからレギュラーで、サードシーズンで降板し、8thシーズンで復帰、12thシーズンで降板するスーザン・ルイスのような感じ(知らない人はさっぱり意味がわからないか)。東京にやってくるというので、会おうということになった。

中学で引っ越したあと、関西に住んできた彼女は、関西弁をマスターし言葉が溢れ出てくるようにしゃべり続けた。おとなしいイメージしかなかったから、かなり新鮮で驚いた。この何年間でしゃべりの技術を身に付け、人間的な魅力を増していた。そういう人に出会うと、自分が成長してるのかどうなのか疑問に思えてくる。自分のスローガン「さらにおいしくなった、いつも変わらない味」というのは、単に陳腐な人間になってやしないか、と。

いろいろ思い出してもらおうと、地元をまわったんだけど、住んでおきながら自分でも知らないうちに、新しい建物がたってたりしてビックリ。通らないところは通らないよなぁ。彼女が住んでいた社宅は跡形もなく、もうすっかり新しいマンションが建っていた。それでも、いろんな記憶がお互い蘇ってきて、話しが止まらなかった。

ネット時代になっても「朋遠方より来るあり 亦楽しからずや」は変わらない。本当にその言葉を実感した一日だった。

高橋尚子のこと

2005-11-20 16:45:49 | 世間
高橋尚子は、レース前の会見で「悲壮感漂うレースをするつもりはない。」と言っていた。その言葉どおり、坂手前の36キロからの鮮やかなスパートで優勝した。

小出監督から独り立ちし、肉離れを公表し、退路を断って臨んだ試合。トレーニングは厳しくとも笑顔を忘れない、そんな彼女の姿勢には心底敬服してしまう。国立競技場に戻ってきて、トラックに入るときにサングラスを外し、拳を高く振り上げた姿と表情はとても清々しかった。

「止まった時間を動かしたい」とも言っていた。動いているものを動かし続けるのは、もちろん大変なことだけれども、一旦止まってしまったものを再び動かすのには、さらに大きな力がいる。それを実現したのだから、素晴らしい。感動で涙した今年唯一の出来事だった。

アテネで金メダルを取ったとき、二宮清純は「壊し屋」だと書いていたけれど、今日のレースを見ていたら、彼女は自分自身の新たな道をつくり、日本中に夢を持つことの大切さを振りまいた「創造者」なのだと思った。3年後の北京オリンピックも「視野に入れたい」とインタビューでの言葉、その意気を買いたい。おめでとう。

ER9-06「はかない希望」ONE CAN ONLY HOPE

2005-11-20 16:10:59 | ER緊急救命室
末期の肺気腫患者のアリソンが延命拒否にサインした。それを見かねたネイサンは、別の治療法を提示する。自分のパーキンソン病という境遇と重ね合わせて、生きる希望を見出して欲しいと思ったのだろう。しかし、それは今後、政府が認するかどうかも分からない方法だと、カーターは怒る。思いやりのある行動だったけれど、医学生の身としては、行き過ぎの行動だったのかもしれない。

今回のタイトルは、キャリーオーバーの膨らんだ宝くじにもひっ掛けている。いい雰囲気になったプラットとチェンがいる部屋に弟レオンが、「当たった」と乱入。服もちゃんと着ずにチェンは逃げ帰る。あれだけプラットを嫌がってたのに、なんでこんな風になるんだろ?縁は奇なるもの。

薬物を飲まされた上、レイプされたと思われる14歳の少女に、エリザベスは打ち明けようとしたが、少女は急に怒りだし、実は自分自身で薬物を飲み、セックスしたのだと言い出した。目を輝かせて「20人もボーイフレンドがいるの」と言う彼女に、とてもやりきれない気持ちになった。エリザベスも同じ心情だったのだろう、二の句が継げない。

ネイサンの患者を想う気持ちと自身の病気と。駅のベンチで立ち上がれなくなってしまったネイサンの姿は、悲哀が漂っていた。

『ザ・ホワイトハウス』セカンドシーズンDVD リリース

2005-11-18 22:50:59 | ザ・ホワイトハウス
来年2006年2月3日に、『ザ・ホワイトハウス』シーズン2DVDのレンタル開始がワーナーのHPで発表されたよん!ファーストシーズンから、半年で次がリリースされるとは。某『サードウォッチ』のように、セカンドシーズン以降が発売されない事態は避けられたみたいだし。おうちにBSが無くて、放送中のシーズン4を観られないピロシとしては嬉しい、ウレシスギル。amazonさん、予約するからね。

http://www.whv.jp/database/database.cgi?cmd=dp&num=3729

早く、セル版がリリースされないかなぁ。。。ワクワク、ドキドキ。皆さん、最終話「決断の時」で号泣するためのハンカチを今から用意して、しばし待てぃ。(歓喜に狂って、文章が変ですみません)


↓ちなみに、これはファーストシーズンね。
ザ・ホワイトハウス ― ファースト・シーズン コレクターズ ボックス

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る