ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

輝く!ピロデミー賞2011

2012-01-01 13:29:31 | ピロデミー賞
全国7,8人のピロデミー賞ファンの皆様、お待たせしました。第8回ピロデミー賞各賞を発表いたします!


■映画部門

【トップ10】
1 冷たい熱帯魚
2 人生、ここにあり
3 ウィンターズ・ボーン
4 エンディングノート
5 モテキ
6 コンテイジョン
7 大鹿村騒動記
8 奇跡
9 ブラックスワン
10 英国王のスピーチ
次点 監督失格
特別賞 がんばっぺフラガール

【最優秀女優賞】
ジェニファー・ローレンス(ウィンターズ・ボーン、リー役)
【最優秀男優賞】
でんでん(冷たい熱帯魚、村田幸雄役)

ダントツで『冷たい熱帯魚』がトップ。もう2度と見たくないとトラウマを植え付けてくれるぐらい衝撃作だった。だって、見終わったら頭が痛くなってしばらく動けなかったんだもの。でんでんの二面性に恐れおののき、吹越満の変貌ぶりに脱帽。『モテキ』は長澤まさみの「殺人スマイル」にやられた!彼女との接戦の末、女優賞を獲得したのは『ウィンターズ・ボーン』のジェニファー・ローレンス。生きることに疲れ果てるんだけど、毅然とした覚悟を感じるあの表情、良かったねえ。地震と原発事故後に見た『コンテイジョン』、デマを吹聴するジャーナリストとそれを信じ切ってしまう人々。本当に怖いのは信用とか信頼が失われて硬直化した社会なんだなと。『大鹿村騒動記』は原田芳雄の追悼というより、単純に笑えてホロッと出来て、ずっとこの人たちを見ていたいと思わせる邦画の良さがにじみ出てる作品だったから。


■ドラマ部門

【国内ドラマ賞】
NHK カーネーション
【海外ドラマ賞】
ケネディ家の人びと
【最優秀女優賞】
尾野真知子(カーネーション、小原糸子役)
【最優秀男優賞】
松尾スズキ(NHK TAROの塔、岡本太郎役)

■ゴールデン・タンジェリン賞(略してタジー賞)
 最も「アレ」な感じの作品と俳優に贈られます。

【タジー作品賞】
まほろ駅前多田便利軒
ツリー・オブ・ライフ
東京オアシス
アントキノイノチ
【タジー女優賞】
榮倉奈々
【タジー男優賞】
山本太郎 高岡蒼佑

『アントキノイノチ』はラストの改変がひどすぎる。『恋空』辺りからのTBS映画のお涙頂戴路線には辟易。そういうことで榮倉奈々も引きずられて受賞と相成りました。『ツリー・オブ・ライフ』、なにあれ。見てる時の客席のぽかーんとした表情は忘れられない。『東京オアシス』は、雰囲気美人を目指して勘違い。『まほろ駅前』はあの2人の醸し出す雰囲気に耐えられなくなりましたとさ。山本サン、高岡サン、もう少し自分と立場の違う人のことも考えてから発言や行動して下さい。

                  ☆★☆★☆☆★☆★☆

あまりにも大きく辛い現実を目の当たりにした2011年。否が応でも映画に対してもそのことを重ねて見てしまう。おそらく今年は震災を受けての作品がたくさん出てくるのだろうと思うけど、世間が「絆」「つながろう」の一括りで片付けてしまいそうなことを、もっと違った角度や考えでえぐってほしい。それから、世界の「独裁者」がいなくなって、日本国内に新たな「独裁者」が登場。このこともどう描くのだろう。映画もドラマも、いま、この時代に作っていることの意味を考えていってくれれば。
…と、自分のことは棚に上げて言うのは良くないですね。自分も「小さなことからこつこつと(by西川きよし)」の気持ちでやっていきます。今年もどうぞ、よろしくお願いします。