ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

四半世紀。

2009-02-27 23:43:50 | 日々
涙雪とでも言えそうな、ボタボタとした湿った雪が降った今日、25歳になりました。四捨五入すると…。皆まで言うな。考えてみたら、高校に入ってから10年も経つのね。こんな自分にも被選挙権が与えられましたので、国政も念頭に日々精進していきます。ウソです。

自分へのお誕生日プレゼントは、人気のミニノートパソコンにしてみました。ASUSのeee-PC1002HAです。S101も良かったんだけど、容量16Gは少ないし。念願のモバイルライフに突入です。写真は自作した3代目の前に鎮座する5代目。

さて、明日あさってと大阪に行ってきまーす。

『ウィキッド』@汐留

2009-02-26 23:09:55 | 日々
アメリカで10億円以上を掛けて制作されたことで話題になったウィキッド。2/24に劇団四季の日本版を見てきました。

言うなれば「裏・オズの魔法使い」。西の悪い魔女エルファバと北の良い魔女グリンダの二人は、実は同じ魔法学校の生徒だったと言うところから物語が始まる。いやあ、この発想はすごい。敵同士だと思っていたのが、本当は友達だったとは。で、前半はトントン学園生活が進むのだけれど、後半がなかなか複雑。オズの魔法使いとの繋がりも、ハハーンとさせられるものばかりで、これ観る前に映画を見返すべきだったと後悔。

どうもこのストーリー、初演直後、賛否が分かれたらしい。政治的だと。確かに緑色の肌をしたエルファバは、有色人種の象徴のように見える。じゃあ、金髪のグリンダはさしずめ、アメリカ文化だろうか、世論だろうか。明るいけど流されやすい。「魔法使い」はアメリカ政府。彼に言葉を奪われる動物たちは、社会的弱者か。確かに、登場人物は例えられるのだけど、ラストの別れはもの悲しいし、「正義」の為に闘った代償がこれで良いのだろうか。でも、これが現実なのかもしれない。

観てない人には、さっぱり何の事やら分からないかもしれないけど、いっぱい考えさせられることがありました。近くで修学旅行の中学生たちがいた。感想文なんて書けないよ、話が難しくて。でも、涙あり笑いありの歌唱もさることながら、衣装やセットも見ものだし、光のマジックと言っても過言ではない照明が、特に印象に残りました。

『シェルブールの雨傘』

2009-02-20 18:24:48 | 映画
1964年、東京オリンピックの年に公開されたフレンチミュージカルを45周年記念と言うことで、デジタルリマスター版で上映されております。

1957年の冬、車の修理工ギイに召集令状が届く。恋人の傘屋の娘ジュヌヴィエーヴ(舌噛みそうな名前!)は、兵役の2年間を待って結婚したいと考えていたが、翌年、妊娠していることが分かる。そのうち、傘屋の営業も芳しくなくなり…。

この映画、カラフル!の一言に尽きる。最初のスタッフロールのバックに、通りを雨傘が縦横に動いていく。悲しい音楽なのに雨傘の彩りに、心が躍り出す。母親の服は赤や緑の原色で、ジュヌヴィエーヴはピンクとかパステルカラー。結婚に対してぶつかる二人をそのまま象徴しているようだし、ファッション誌をめくってるような感覚になる。この映画、どのシーン、カットを抜き出して写真立てに入れて部屋に飾れるぐらいの美しさ。そして、憂いのこもったカトリーヌ・ドヌーヴの視線に、男子はやられるはず。

全ての台詞が歌になってる、完全なミュージカル。よくミュージカル嫌いの人は、突然歌い出すのがヤダとか言うけど、これだったらどうなんだろ?もっと嫌いになったりして(笑)。でも、そうでなければ、いわゆるメロドラマを地で行く感じにうっとりさせられて、ラストの雪のシーン、儚く消えていく恋ににうっかり涙してしまうのであります。

『007/慰めの報酬』

2009-02-17 23:50:08 | 映画
「007エピソード・ゼロ」とでも言うべき、若き日のジェームス・ボンドの仕事人ぶりと愛する人を失った苦悩を描く。カジノロワイヤルから1時間後から物語が始まるので、前作も必見。

ヴェスパーを殺された復讐をMに隠しつつ、敵を追う中で背後にはボリビアのクーデターと水資源に絡む計画を目の当たりにする。もう時代は油ではないのだなと社会勉強させらながら、アクションシーンを見守ってました。カジノロワイヤルより、時間を圧縮したのは良いのだけど、作品自体やや細ってしまったような感じ。前作におけるカジノのシーンのような豪華さや色気のある、いわゆる遊びのところがあると、グッと味が増したと思うのですが。

007と言えば、ハラハラドキドキ映画の代名詞。ボンド役がダニエル・クレイグになったことに加えて今作は監督のマークフォスターの影響で、ヒリヒリとした痛みを持ち合わせた作風になったような気がする。ここら辺、好みが分かれそう。ただ、いろんなアクション映画の平均よりずっと上に位置することは間違いない。

『シャイン・ア・ライト』

2009-02-11 00:24:59 | 映画
ローリング・ストーンズのニューヨークでのライブをスコセッシが撮影したドキュメンタリー。開場前に関係者と談笑するメンバーたちと、曲リストを開演直前までもらえず、オロオロするスコセッシ。この対比がちょっと面白い。

そしてライブが始まる。ミック・ジャガーはステージ上で輝いていた。比喩ではなく、彼がシャウトする度に汗がキラキラ光る。これが60を超えた人間とは思えない。所々で過去のインタビュー映像が流れる。音楽で成功しても、すれた感じ語る過去の姿を見ていると、今この時がストーンズの全盛期なのではないかと思ってしまうぐらい。

…と言いつつも、洋楽に詳しくない自分は、あまり彼らの曲のことは知らない。しかも字幕はMC部分のみ。歌詞には訳は出ない。それでも、ビシビシ感じるこの熱さ。ミックはケータイで撮ろうとしている観客に近づき、うまく撮ってくれよと言わんとばかりにポーズを決める。うーん、セクシー。カッコイイ。キース・リチャーズなんて、ぱっと見、アミダババアなのに、なぜか惹かれる。

このライブは、クリントン元大統領の誕生日を祝って行われた。そういえばクリントンは外遊先で卵をぶつけられた時、「若者は何かに対して怒るものだ」と理解を示したことがあった。東大安田講堂事件やあさま山荘事件を担当した佐々淳行でさえ、若者には40度では困るが38度ぐらいの熱は持ってほしいというようなことを言ってた。そうだ、我々は熱くならないと。還暦ローリングストーンズに負けてはいられない。

『ワールド・オブ・ライズ』

2009-02-09 23:48:31 | 映画
ヨーロッパで続発するテロの首謀者を見つけ出すために中東で奮闘するCIA局員・フェリス。レオ様、最近こういう無骨な役だったり社会派作品が多いけど、なかなか日本で当たらない。そんな要らぬ心配をしながら見始めた。

アラブ社会に溶け込むためには信頼が必要だと訴えるフェリス。対して上司のホフマンは子どもの面倒を見ながらあれこれ指示出しながら、騙してでも情報を得よと命令する。この辺り、翌週に見た『アラビアのロレンス』の、運命か否かというくだりは現代でも通じるものがあるなと思ったりなんかりしちゃったりして。(by広川太一郎)車の砂煙のシーンなんか、ハイテク機器が席巻しても、人間はとんでもないぐらいのローテクに惑わされるわけで。

911後の世界をリアルに描いてるはずなのに、なぜか物語にのめり込めない。既視感があるからという理由もあるかもしれないけど、ブッシュ時代の終焉に、もうこういう物語はいいやって感じもあるのかしらん。

原題は「Body of Lies」。配給会社は、なんでこんなところで「ウソ」つくんだろ。こういうのキライ。