ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『クローバーフィールド』 “アレ”の衝撃

2008-04-26 00:13:32 | 映画
すんげぇ、その言葉しか出てこない。映像身を任せたら、あっという間。本当に85分の尺しかないから、気が付いたらスタッフロール、って感じだった。

最初の10分間は、正直どーでもいいお別れパーティーをダラダラ流れる。ひとしきり痴話ゲンカを見させられた後に、ドォーンっと衝撃が。慌てて飛び出す若者たち。ビルの合間から吹っ飛んできたのは、自由の女神の首だった…。全編、偶然撮影されていたビデオカメラを通しての映像。素人が撮ってる設定だから、モキュメンタリーとも言えない、なんだろこれ。とにかく手ブレが激しいんで、前の方の席に座っちゃダメ、絶対。

この映画がやってることは、ゴジラかもしれない。それに『宇宙戦争』や『アイ・アム・レジェンド』で見たような場面もある。でもね、この一人称の視点が、音が、恐怖のトランス状態とでも言うべき世界にこの身が連れ去られてしまったような感覚に陥らせる。今までは、《あの人たち=登場人物》に重ね合わせた恐怖。ところがこれは《私=観客自身》が直接感じている恐怖。スピルバーグの「恐怖」は、もはや前世紀の遺物だったんだと気付かされる。

是非、映画館でこの「アトラクション」の衝撃を。

涙が出ちゃう、だって…

2008-04-22 00:40:37 | ザ・ホワイトハウス
「ザ・ホワイトハウス」第5シーズンが放送されることになったんですもの。

http://www.tvgroove.com/news/article/ctg/2/nid/1831.html

なんだそんなことで泣くな、なんて言わなさんな。自分にとっては本当に大切なドラマ。浪人中からハマって、早5年半。途中、NHK総合での放送が無くなり、BSでも第4シーズンで投げ出され…。抗議のメールも送りました。DVDも全部揃えたところで、先のシーズンを見られないフラストレーションは溜まる一方だったところに、やっとのことでこのニュース。しょこたん風に言えば、ギザウレシス。ノリピー風で言えば、マンモスウレピー。吹き替えは大統領=小林薫とCJ=夏木マリでやってくれるのかしらん。お願いだからそのままでやって。

さて、どうやって我が家でCS放送を見るべきか。それが問題だ。

『ペネロピ』

2008-04-20 23:47:52 | 映画
「飛べない豚は、ただの豚だ」と言ったのは森山周一郎だったか。ペネロピは、ご先祖様のイケナイ行いに対しての呪いによって、豚の鼻を持って生まれてきてしまった、なんていうなんともエキセントリックなお話し。全体的な雰囲気も『アメリ』のような『レモニースニケットの世にも不幸な物語』のような、現代メルヘン仕立てで良い感じ。

ペネロピ役はクリスティーナ・リッチ。アダムスファミリーのお姉ちゃんね。『モンスター』ではシャーリーズ・セロンの印象が強烈すぎて、彼女は薄れてしまったように見えたけど、しっかりいい演技してました。別に豚鼻だってOKな顔立ち。

ペネロピのおうちは財閥なので、豚鼻を持つ娘がいるなんて世間に顔向けできないとか何とか言って、彼女を幽閉してたのだけど、お年頃になってお婿さんを探さないと…。まあ、そのドタバタを描いてて、それはそれで楽しいのだけど、出てくる男どもが概して頼りない。そんな頼りない男だったらムリに恋愛=ハッピーエンドみたな図式に乗せなくていいよ。酒場で出会ったおねーさんともっともっと自由に独り立ちを謳歌すればいいじゃない。最後、「愛の力」で鼻が治っちゃうのも普通すぎ。『ハウルの動く城』でさえ、ソフィーの髪の色までは元に戻らなかったんだから。

ペネロピが外の世界に出てからの、ロンドン中の騒ぎようを見てると、なんだか身につまされる。東スポの一面を笑って見てられない。

『大いなる陰謀』

2008-04-04 23:29:58 | 映画
ハワイからの帰りに機内上映で。こういうシリアスものに吹き替えはちょっと合わない。

今回のトム・クルーズは「共和党のジョン・F・ケネディ」の異名を持つ上院議員。大統領に進言をするような立場にある。その大統領というのはブッシュ。一緒に写っている写真が出てくるんだけど、どうみてもハリウッドスターが表敬訪問したようにしか見えない。つまり、トムに議員役なんぞ似合わないってこと。その議員にインタビューするのがメリル・ストリープ。アフガンでの軍事作戦について明かされるが、この裏に隠れてる大統領選への思惑を嗅ぎ取る。

一方、大学教授役のロバート・レッドフォードは、自らの言葉によって学生を戦場に送ってしまったのではないかと、悩んでいる。軍に入った学生は、アフガンに向かっていたのだ…。

と、この三つのシーンで話が進んでいくんだけど、うーん微妙。監督・ロバート・レッドフォードが言いたいことは分かるんだよ、でもね説得力に欠くというか、稚拙というか。市民(若者)の無関心さが生む悲劇をもっと強調すりゃいいのに。戦闘シーンの迫力の無さが追い打ちを掛けてる。メッセージの方向性は間違ってないのになあ。