私 の 長 短
にのみや あきら
私の長所を
強いてあげるなら
情熱の火が
絶えないこと
私の短所を
強いてあげるなら
その情熱を
一つのものに
まとめあげられないこと
私 の 長 短
にのみや あきら
私の長所を
強いてあげるなら
情熱の火が
絶えないこと
私の短所を
強いてあげるなら
その情熱を
一つのものに
まとめあげられないこと
父 の 七 回 忌
にのみや あきら
人間の汚れを洗い落とした
琥珀色の遺骨は
火葬場で詰められたまま
狭い骨壺の中で
窮屈そうではあるが
静かに安堵の眠りに
ついていた
目を覚まし
遺族に語り掛ける術もなく
精神と肉体の歴史が
ひとつの塊となっている
父の遺骨は
新しいお墓に移され
再び永眠の続きを始めた