引き続き旅行の話(旅のメモ1/2/3)。
マカオに行くのは初めてだったけど、もともとの動機は2005年に世界遺産に登録された歴史的建築や植民地独特の町並みを鑑賞すること。
ぐりは中国大陸では上海・青島、香港とマカオを訪れているが、どこもそれぞれヨーロッパの植民地か租借地だった街ばかり。ヨーロッパ的な風景と異国情緒を手軽に楽しむだけなら何も地球を半周してユーラシア大陸の反対側まで行く必要はない。すぐ近所のアジアにもそういう地域はたくさんある。そしてそういう街には、外国の支配を長く受けた土地独特のおもしろい空気もある。
マカオは行く前に予想してたよりもっとヨーロッパ的というか、ラテンな街だった。
なんとなくもっと中国っぽい、あるいは香港を田舎っぽくしたような街を想像してたけど、意外に香港には全然似ていない。ヨーロッパの植民地といっても香港はイギリス領でマカオはポルトガル領、ラテンである。同じキリスト教圏といえど香港はプロテスタントでマカオはカトリック。香港がイギリス領になったのは19世紀半ばだが、ポルトガルが明朝からマカオの居留権を取得し日本との交易拠点としたのはなんとそれよりも300年も前の1557年。中華圏のヨーロッパの植民地としては最も古い。
にも関わらず貿易港としては香港の方が大規模に発展したのは、その後わずか70年ほどで日本が鎖国状態に入り、極東貿易の最前線としてのマカオの存在意義が失われてしまったからだ。香港がその地位にとって代ったのは江戸時代が終わる近世以降である。
そして日中戦争時、香港がイギリス領であることから日本軍の爆撃を受けて大きな損害を被ったのに対して、中立国ポルトガルの領土だったマカオは攻撃されず、歴史ある町並みが戦火を免れて現代に無事に受け継がれることになった。
つまりふたつの街はすぐ傍にあって似たような立地条件と共通した背景をもちながら、経てきたプロセスはかなり違うということになる。
実際のマカオに行ってみていちばん印象に残ったのは、思ったよりいろんな人種の人が住んでるってこと。ヨーロッパ系で多いのはポルトガル系、いわゆるラテン系の人だけじゃなくて北欧系もよく見かけるし、中東やアフリカ系の人もいる。中華系とヨーロッパ系のハーフも多い(すごく綺麗な人がときどきいる)。意外に東南アジア系はそれほど多くない。香港に満ちあふれているフィリピン人労働者はマカオではそれほど目立たない。
1999年にマカオは中国に返還されたが、古くから住むポルトガル人住民もまだ結構いて、彼らはポルトガル語で生活している。街の看板や道路標識は広東語とポルトガル語の併記。英語じゃないので一見して意味がわかりにくいものもある。英語は日本と同じくらいには通じる。街で耳に入ってくる話し声はほとんどが広東語で見た感じは中国人が多い土地ではあるけど、全体の雰囲気は微妙にやさぐれた南ヨーロッパの地方都市といった感じ。
この微妙にやさぐれた、ってとこがミソです。もとが半端な田舎者のぐりにはちょうど良い塩梅のやさぐれ度。
また近いうちにのんびり行ってみたい。
次はもう世界遺産は観なくていいから、ひたすら散歩したり食べ歩いたりするだけでいい。
いつ行こうかなあ(おい)。
エスパソ・リスボアのアスパラのポタージュとオリーブ。
スープはフレッシュなアスパラの濃厚な香りがして超おいしかった。オリーブもニンニクが利いていてちょっと変わった風味だけど、癖になる味。
マカオに行くのは初めてだったけど、もともとの動機は2005年に世界遺産に登録された歴史的建築や植民地独特の町並みを鑑賞すること。
ぐりは中国大陸では上海・青島、香港とマカオを訪れているが、どこもそれぞれヨーロッパの植民地か租借地だった街ばかり。ヨーロッパ的な風景と異国情緒を手軽に楽しむだけなら何も地球を半周してユーラシア大陸の反対側まで行く必要はない。すぐ近所のアジアにもそういう地域はたくさんある。そしてそういう街には、外国の支配を長く受けた土地独特のおもしろい空気もある。
マカオは行く前に予想してたよりもっとヨーロッパ的というか、ラテンな街だった。
なんとなくもっと中国っぽい、あるいは香港を田舎っぽくしたような街を想像してたけど、意外に香港には全然似ていない。ヨーロッパの植民地といっても香港はイギリス領でマカオはポルトガル領、ラテンである。同じキリスト教圏といえど香港はプロテスタントでマカオはカトリック。香港がイギリス領になったのは19世紀半ばだが、ポルトガルが明朝からマカオの居留権を取得し日本との交易拠点としたのはなんとそれよりも300年も前の1557年。中華圏のヨーロッパの植民地としては最も古い。
にも関わらず貿易港としては香港の方が大規模に発展したのは、その後わずか70年ほどで日本が鎖国状態に入り、極東貿易の最前線としてのマカオの存在意義が失われてしまったからだ。香港がその地位にとって代ったのは江戸時代が終わる近世以降である。
そして日中戦争時、香港がイギリス領であることから日本軍の爆撃を受けて大きな損害を被ったのに対して、中立国ポルトガルの領土だったマカオは攻撃されず、歴史ある町並みが戦火を免れて現代に無事に受け継がれることになった。
つまりふたつの街はすぐ傍にあって似たような立地条件と共通した背景をもちながら、経てきたプロセスはかなり違うということになる。
実際のマカオに行ってみていちばん印象に残ったのは、思ったよりいろんな人種の人が住んでるってこと。ヨーロッパ系で多いのはポルトガル系、いわゆるラテン系の人だけじゃなくて北欧系もよく見かけるし、中東やアフリカ系の人もいる。中華系とヨーロッパ系のハーフも多い(すごく綺麗な人がときどきいる)。意外に東南アジア系はそれほど多くない。香港に満ちあふれているフィリピン人労働者はマカオではそれほど目立たない。
1999年にマカオは中国に返還されたが、古くから住むポルトガル人住民もまだ結構いて、彼らはポルトガル語で生活している。街の看板や道路標識は広東語とポルトガル語の併記。英語じゃないので一見して意味がわかりにくいものもある。英語は日本と同じくらいには通じる。街で耳に入ってくる話し声はほとんどが広東語で見た感じは中国人が多い土地ではあるけど、全体の雰囲気は微妙にやさぐれた南ヨーロッパの地方都市といった感じ。
この微妙にやさぐれた、ってとこがミソです。もとが半端な田舎者のぐりにはちょうど良い塩梅のやさぐれ度。
また近いうちにのんびり行ってみたい。
次はもう世界遺産は観なくていいから、ひたすら散歩したり食べ歩いたりするだけでいい。
いつ行こうかなあ(おい)。
エスパソ・リスボアのアスパラのポタージュとオリーブ。
スープはフレッシュなアスパラの濃厚な香りがして超おいしかった。オリーブもニンニクが利いていてちょっと変わった風味だけど、癖になる味。